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サイドカーを運転する際に必要な免許とは

■サイドカーを運転する際に必要な免許とは

 サイドカーとは、バイクの隣に側車(ソクシャ)、舟(フネ)、カーとよばれる荷車を取り付けたバイクです。乗員や荷物に制限の多いバイクに、追加で人や荷物を運べるように実用性を高めるため、考案されたと言われています。

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 4輪の自動車がとても高価で、多くの人には買えない時代に広く普及していたバイクの派生型の1つです。ときどき一般的なバイクを「単車」と呼ぶのは、このサイドカーが普及していた時代の名残と言えるでしょう。

 通常のバイクの乗員は最大2名です。しかし、サイドカーの場合は側車に人が乗れるため最大3名まで乗車が可能となります。側車には人が乗る十分なスペースと荷物を収納するスペースが確保されているものが多く、ロングツーリングなどの長距離移動で人や荷物を同時に運ぶことができます。

 その一方でバイクのような身軽さが犠牲となっており、特にバックが大変な力仕事です。バックギアを搭載しているサイドカーはありますが、それでもバイクのように簡単に向きを変えることはできません。

 見た目からサイドカーの運転はバイク免許で運転できそうに見えます。しかし、実際はサイドカーの構造で、運転に必要な免許が異なり、バイク免許と普通自動車免許と分かれています。基準はいくつかありますが、大きく分けている基準は、側車を切り離して走行可能か、エンジンの動力伝達するタイヤがどちらにあるか、という2点です。

 側車を切り離して走行可能なサイドカーは、道路運送車両法では「側車付二輪自動車」として扱われ、バイクの免許で運転できます。その一方で、側車が切り離せないサイドカーは「三輪車」扱いになり、普通自動車免許で運転することができます。

 代表的なサイドカーは、ロシアのIMZ・ウラルが販売しているサイドカーです。ウラルのサイドカーは走破性を高めるため側車にも動力を伝えて駆動させることができます。駆動を常時伝えるフルタイム2WDと切り替えて動力を伝えるパートタイム2WDとモデルによって分かれています。

 扱いでは三輪車であるため、普通免許で運転しなくてはいけません。逆に側車を切り離して、一般的なバイクとして走行可能なものはあくまで、2輪車扱いであるため、排気量に見合ったバイクの免許で運転ができます。

 注意点は排気量50cc以下のバイクに側車を付けるカスタムをしても、側車は乗員用に使えません。エンジン排気量50cc以下のバイクは2人乗りが禁止されているからです。

■サイドカーを運転する際の注意点 

 サイドカーは右か左に側車があり、左右の重心まで違う左右非対称の乗り物です。そのため、運転の仕方がとても独特であると言われています。その理由は、側車の動きにバイク本体が大きな影響を受けるからです。

 まず、隣に付いている側車は運転しているバイク本体とは異なった動きをします。例えば、加速するとき、バイク本体は後輪の力で前へ進もうとします。しかし、側車は本体のバイクより遅く、バイク本体が加速しようとしても、側車が付いている側に引っ張られる形でバイク本体が寄っていきます。逆に減速時は、側車にスピードがあり、ブレーキをかけると側車はバイク本体より前に出ようと慣性が働きます。

 つまり、加速時はバイク本体が側車のほうに引っ張られ、減速時には加速のついた側車がバイクの前に出るような向きで左右にバイク本体が振られます。そのため、バイクの向きを真っすぐにするには独特のハンドル操作が必要です。

 ウラルのサイドカーのように側車にも動力を伝えているモデルは、側車の動きがバイク本体と連動していると言われています。しかし、それでもバイク本体に影響はあり、ハンドル操作は独特です。特に曲がるときには注意が必要です。

 側車がついているため、一般的なバイクのように車体を傾け、バンクして曲がることはできません。サイドカーはハンドルと側車の動きを利用して曲がります。車体をバンクできないと体重移動が要らないように思えます。しかし、サイドカーの体重移動はバイクの運転者だけでなく、側車に乗っている同乗者も体重移動が必要な乗り物です。

 サイドカーの特徴としては、急旋回をすると、曲がる内側のタイヤが浮きます。左右非対称で重心が独特のサイドカーは遠心力の影響を特に受けやすい構造です。

 イメージしやすいようにお伝えするため、側車が左側に付いているサイドカーの曲がり方を例にご説明します。

 右旋回をするときは側車の動きを利用しながら曲がると無理なく右旋回ができます。右カーブに入る手前で減速をすると、慣性が働き左側の側車が前に出ようとする力が働きます。その側車の勢いを利用してハンドルを切りながら右に曲がります。

 逆に側車が付いている左側に曲がるときは、少し加速するようなアクセルワークで左カーブに進入します。すると左側のスピードが遅い側車に引かれるため、それに合わせてハンドルを左に切りカーブを描いて曲がります。

 この動作を急にやると、曲がる側の内側にあるタイヤが簡単に浮きます。バイク本体が浮く場合は前輪後輪の両方が浮いてしまうこともあり、そうなると操作不能に陥り、転倒する危険性があります。そして、このサイドカーの独特の動きに合わせて、体重移動を運転者、搭乗者も合わせてしないと円滑に曲がるのは難しいと言われています。

 ウラル・ジャパンCEOボリヒン・ブラジスラーフ氏は、サイドカー運転する際の注意点について以下のように話します。

「サイドカーは、二輪車と違い右と左のコーナリングで違いがでます。左コーナーは安定感がありますが、右のコーナーを曲がる際は、慣れるまでは怖いと感じることもあるかもしれません。特に、ハイスピードで右コーナーに入るとサイドカーが浮いてしまう可能性もあります。浮いてしまっても、コントロールはできますが感覚になれてないとパニックになる人が多いです。右と左でコーナーリングが違うことが他の乗り物との一番の違いであり注意が必要です。」

 コロナ化で三密にならないことが理由で需要を取り戻しつつあるバイク。ウラル・ジャパンのサイドカーも去年に比べ販売ペースが好調とのことです。

※ ※ ※ 

 サイドカーは側車の動きに合わせた独特の操作感覚が要求されます。ハンドル操作、旋回時の体重移動とアクセルワークに馴れが必要です。サイドカーは車体がバンクしないため、ゆったりと走れるような感じがします。しかし、実際はハンドル操作とアクセル操作に慎重さが必要になります。

 その一方で、ほかのバイクでは決してできないロングツーリングやアウトドアグッズ満載のキャンプができる乗り物です。

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