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タナック首位でヒョンデ1-2発進。WRCギリシャは今年もトラブル頻発、デイ2で6台がタイムロス

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タナック首位でヒョンデ1-2発進。WRCギリシャは今年もトラブル頻発、デイ2で6台がタイムロス

 6月27日、南ヨーロッパのギリシャにて、2025年WRC世界ラリー選手権の第7戦『アクロポリス・ラリー・ギリシャ』のデイ2が行われ、スペシャルステージ7を終えた時点で、ヒョンデ・シェル・モービスWRTのオィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ組(ヒョンデi20 Nラリー1)がトップとなった。日本の勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合6番手につけている。


■1本目から3台にアクシデント。クリーナーながらオジエ奮闘

勝田貴元、タイヤを交換し6番手に「挽回できたのは良い結果」/WRCギリシャ デイ2コメント集

 ラフグラベルが舞台となる第7戦。尖った岩が多く散らばり、アップダウンも激しい酷路はマシンに耐久力を要求し、さらに暑さがクルーに厳しい戦いを求める1戦だ。本格的な開幕日となったデイ2は、計6本のSSが行われたが、そのうちループステージは1本のみで、さらにミッドデイサービスもなしというハードなアイテナリーが組まれた。

 迎えたこの日1本目のSS2。コースインの順番は選手権上位からの降順となるため、エルフィン・エバンスを先頭に、セバスチャン・オジエ、カッレ・ロバンペラ(総じてトヨタGRヤリス・ラリー1)と、トヨタの3台がコースクリーナーの役目を負う。そのなかでも、荒れた路面をかき分けるリスクを承知でオジエはプッシュし、SS2の首位タイムをマークした。

 一方で勝田や、Mスポーツ・フォードWRTのジョシュ・マッカーリーンとマルティン・セスクス(ともにフォード・プーマ・ラリー1)は早くもタイヤトラブルに見舞われ、早々に1分以上のタイムロスを喫した。

 続くSS3では出走順の影響が大きかったか、4、5、7番目でコースインしていったヒョンデの3台がトップ3を席巻。ベストはアドリアン・フルモー(ヒョンデi20 Nラリー1)が獲り、ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1)は総合順位でオジエをパスして総合首位に躍り出た。

 そしてSS2のループとなるSS4へ。ここではふたたびオジエがベストを刻んで首位を奪い返す走りを見せた。一方で、昨年勝者のヌービルはパンクに見舞われながらも完走するシーンが見られ、約40秒の後退。優勝争いは、少しのタイムロスも許されない状況だ。その後は、リモートサービスでの軽整備やタイヤ交換を経て、残る3本のSSへ向かった。


■明暗分かれるヒョンデ陣営。昨年ウイナーに悪夢

 午後1本目のSS5では、コースクリーナーのトヨタ勢が苦戦する一方で、フルモーとタナックがワン・ツーのタイムを刻む。総合2番手のタナックは、徐々に首位オジエとの差を詰めていく。

 そして、続くSS6でもフルモーが連続トップタイムをマーク。2番手にはタナックが続いた一方、オジエが6番手タイムとなったことで、ここで総合首位が入れ替わった。さらにはフルモーも揃ってオジエをパスし、総合2番手へ浮上。ヒョンデのワン・ツー体制が築かれた。

 こうしたトップ争いが繰り広げられたSS6では、3番目出走のロバンペラがパンクに見舞われてタイムロス。さらにSS6前のロードセクションでサミ・パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1)にオイル漏れが、SS6後にはセスクスにも燃料系のトラブルが発生したと見られ、2台はリタイアすることになった。そんななか、SS7はヒョンデがヌービルを先頭にふたたびワン・ツー・スリーで上位を席巻。タナックの総合リードは3.0秒と少ないが、2番手フルモーと3番手オジエとの差は13.9秒に広がった。

 ただ、今年のWRCギリシャも初日からラリー1の半数以上にトラブルが起き、簡単にタイムロスしてしまうような状況。明日以降の優勝争いも、純粋なスピードよりもトラブルフリーな走りがカギを握る展開が続きそうだ。明日デイ3は、3つのループステージで計6本の走行が行われる予定だ。

[オートスポーツweb 2025年06月28日]

文:AUTOSPORT web
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みんなのコメント

2件
  • ayu********
    ヒョンデって言っても、エンジンブロック(基は三菱)と金だけ、後はユーロ製
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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