車いすで外出するとき、路線バスやタクシーなどの公共交通機関を利用する機会は少なくない。その際、車いすと車両(バスやタクシー等)をしっかりと固定する必要がある。もし固定しないで乗ると、急制動時や旋回時に車内で転倒するおそれがあるからだ。現状は、車いすの前後4点をフックで固定することが多いが、この作業は運用者の負担が大きく、またきちんと車いすが固定されなければ事故にもつながる。その責任の所在も含めると、車いす利用者の公共交通機関の利用は、まだまだ大きな障壁が残されている。
その問題を解決すべく、2022年4月に一般社団法人 日本福祉車輌協会が「車椅子簡易固定標準化コンソーシアム」を設立した。これは、ひとことでいえば「ワンタッチで簡単に車いすを固定できるシステムを作り社会に普及させよう!」という試みだ。実現すれば、バスの運転手や介護施設の職員の負担は大幅に軽減され、同時にミスも減る。結果事故のリスクが減少し、車いす利用者がこれまで以上に気軽に、そして安全に外出できる社会となる。しかし、これはすぐに実現できるものではない。車いすメーカー、自動車メーカー、そして行政との密な連携が必要。このコンソーシアムには多くのメーカーが参画しており、1日も早い実現を目指すべく2024年から実証実験がスタートした。
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そして今回、2年計画の1年目に該当する中間報告書がリリースされた。研究概要は、通所介護事業所(静岡県、兵庫県)の3施設に福祉車両を5台(ハイエース2台/スペーシア3台)、車いすを12台貸与して3ヶ月間使用してもらい、事故につながるヒヤリハットの現象とその他の効用を記録。このデータを、車いす簡易固定システム導入に向けたエビデンスとして活用する。
研究結果は、ヒヤリハットは0件。ただし、比較のため同期間を運用した従来固定方式の送迎でもヒヤリハットは1件に留まり、顕著な優位にはならなかった。しかしアンケートから、“直接メリット”は概ね80%以上の積極評価を獲得、かつ否定的評価は皆無だった。インタビューでは、固定やり直しの解消、固定フック収納不要、立ち姿勢のまま固定作業が完了することによる利用者や家族との会話増など、メーカーが認識している以上のメリットが明らかになった。
今回はかぎられた範囲の実証実験だが、車椅子簡易固定システムには大きな手ごたえがあったと理解できる。今後の研究、そして1日も早い普及を心より願っている。
車いすのワンタッチ固定化を目指した「車椅子簡易固定システム」実装の研究中間報告はBelieve - ビリーヴ ジャパンで公開された投稿です。
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