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右折待ちが不要に!? 逆転の発想「反転交差点」研究進行中!? 日本導入へ「産官学連携」もスタート! 一体どんなアイデアなのか

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右折待ちが不要に!? 逆転の発想「反転交差点」研究進行中!? 日本導入へ「産官学連携」もスタート! 一体どんなアイデアなのか

■右折信号が不要になる「アイデア」とは

 常識をくつがえす新発想の交差点「反転交差点」が、国土交通省の採択によって研究が進められています。
  
 いったいどんな交差点で、どう便利になるのでしょうか。

【画像】「ひょえぇぇぇ!」これが「反転交差点」の全体構造です

 反転交差点は、従来の交差点で課題となっていた「右折・直進の衝突事故」「右折信号待ち」などの解決に期待がかかる、新たな交差点構造です。

 アメリカでは「Diverging Diamond Interchange(DDI)」と呼ばれ、すでに現地では数か所で試験的に導入されています。

 道路と道路が立体交差する場面で、地上道路からバイパスランプへ右左折していくところで、効果を発揮することになります。

 具体的には、高架・掘割のバイパスと地上道路(例:国道357号の千鳥町交差点)、あるいは十字路で信号スルーのための立体交差がある場所(例:環八通りの谷原交差点)などです。

 バイパスへ入るクルマが多いのに、右折信号が短くて、なかなか右折待ちの行列がはけないことで、渋滞を引き起こす場所が各地にあります。あるいは「南北方向・東西方向・その右折待ち」という3パターンサイクルのせいで、それぞれの赤信号の時間割合が大きいことで、滞留が引き起こされています。

 反転交差点は、そうした問題を解決するとして期待されています。

 反転交差点の構造は「交差点内で、上下線の車線が2回交差して反対側に移る」というもので、指と指に輪ゴムをとおして、もう一方の手で、真ん中でゴムの左右を入れ替えたような、”複合8の字”といった形状です。

 交差点内に2回、上下線同士のX字交差がありますが、そこに信号が置かれて、2パターンサイクルで制御されます。「右折信号」のサイクルが不要になるので、交差点全体で、赤信号待ち時間が単純計算で減少します。

 左方向のランプへ入る場合は、交差する前なので、信号無しで左折可能。右側のランプに入る場合も、複合8の字の信号に従って逆側車線に移ったあとの右折なので、対向車を気にする必要がありません。

 日本導入に向けて研究しているのは、横浜国立大学 大学院都市イノベーション研究院の田中 伸治教授。2022年から国のFS研究(事業化可能性の調査)を開始し、2024年度から本研究を開始。目標としては、ラウンドアバウトと同様に、設置ガイドラインを策定するところまで進めたいとのことです。

 2024年11月には交通工学研究会において「反転交差点分科会」が設立されたばかりで、産官学連携の場で本格的に動き出しています。

 過去の同教授の実験では、仙台市の国道4号「山崎交差点」をモデルとして、2交差点を反転交差点にして、運転シミュレーター上で一般人に運転してもらいました。結果として、最初は未知の構造に迷う人もいたものの、右折で4号バイパスへ入っていく交通が多い場面で優位という効果が現われ、右折時に対向車を気にしなくていいという好評もあったといいます。

 果たして実際の道路に誕生するのはいつになるのか、今後の動向に注目です。

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みんなのコメント

17件
  • ツバメゴン
    ここまで贅沢に用地買収できるんなら、何でもできんじゃん。ってか、ここまでやっといて、上下線立体交差にせずに信号二つも設ける理由がわからんわ。
  • rob********
    策士策に溺れる
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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