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テスラ3台体制でJEVRAに参戦!日本のEVレースを盛り上げようとしているアメリカのビジネスマン

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テスラ3台体制でJEVRAに参戦!日本のEVレースを盛り上げようとしているアメリカのビジネスマン

今後のEVレースメジャー化に期待

電動車両(BEVだけでなく、燃料電池車のFCEVや、走行に直接関係しないエンジンを搭載したレンジエクステンダーEVなども参戦が可能)のみのレースシリーズを開催しているJEVRA(全日本電気自動車レース協会)。第2戦となる「全日本 筑波EV 55kmレース」が、2025年4月27日(日)に茨城県にある筑波サーキット・コース2000で開催されました。そのレポートをお届けします。

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過去15シーズン、テスラが常に強いレース

このEVレースシリーズでは、発足当時からテスラ「ロードスター」「モデルS」「モデル3」などが勝利を重ねている。現在はモデルS Pladが最強EVとして君臨し、レースのような特殊な環境下でその強さが目立っている。東大卒のレーサーとして各レースで活躍している地頭所光選手を筆頭に3台のテスラでJEVRAシリーズ第2戦に参戦するのが「WIKISPPED」だ。

「WIKISPPED」チームのオーナーは、日本在住のジョー・ジャスティス氏。アメリカのインディアナ州出身だ。そう聞くと、ピンとくる方もいるかもしれない。インディアナ州は、世界でもっとも歴史あり、世界3大レースのひとつインディ500(インディアナポリス500マイルレース)を開催するインデアナポリス・モータースピードウェイがあり、モータースポーツキャピトルとも呼ばれたりする。

ジ・アメリカンモータースポーツの聖地インディアナ出身というだけでフィルターがかかってしまうが、そんなジャスティス氏はシンプルに漫画「イニシャルD」を見てクルマ好きとなった。本田宗一郎を尊敬してNSXを所有するというカーガイで、アメリカン・モータースポーツ大好きというのとは少し異なる。

3年半前から日本に移住

アメリカではないがモータースポーツの経験があり、2014年のニュルブルクリンク24時間レースに副監督兼メカニックとしてV6クラスで優勝したとのこと。

ジャスティス氏は国内外の自動車メーカーや部品メーカーなどのビジネス・コンサルティングを生業としている。日本メーカーも多く顧客に抱えていることもあり、「安全な日本」を知るために3年半前から家族とともに日本に移住。現在は福岡県に暮らし、月に1回ほど学校に通って日本語を学んでいる。

「すべてのクルマが好きです。でも(限られた)自分のお金と時間をかけてまでやりたいのはEVのみです。ナスカーもインディカーもSDGsではないですしね」

ジャスティス氏は2019年ころから活動をEVにシフトしている。そして国内のEVレースに参戦した。

新たなドライバー2名を起用し、3台で挑む

ジャスティス氏は自らテスラ モデルYのステアリングを握って2024年からJEVRAシリーズに参戦をした。2024年シーズンはJEVRA第3戦袖ヶ浦(SUVクラス2位/総合10位)、第4戦もてぎ(SUVクラス優勝/総合6位)、第5戦富士(SUVクラス2位/総合6位)を経験。

そして千葉泰常オーナーが亡くなったことで活動が休止となったチーム・タイサンの所有していたJEVRA参戦車両のテスラ5台を一括購入。最終戦の筑波戦に自身がモデルS Pladに乗り、モデル3にはタイサンでJEVRAに参戦していた地頭所選手を起用して2台体制で参戦。地頭所選手は優勝したものの、ジャスティス氏は予選で、JEVRA史上最大のクラッシュと言われるほどの事故で決勝レースには進めなかった。

今回はその大破したNo.524モデルS Plaidに地頭所選手。そして新たな起用したドライバー2名がモデル3(No.321に澤田晴輝選手、No.319に遠藤幸和選手)という3台体制で参戦。

結果、澤田選手は総合3位で表彰台に上がった。地頭所選手の乗るモデルSは修理が完全には終了していなかったようだが、総合5位。遠藤選手は総合6位でレースを終えている。

「EVってある意味では文明を変えるくらいの力を持っているかもしれないと思っている。そんなEVをもっともかっこよく見せるのは、やはりレースだと思う。チームには現在、テスラが5台あり、ドライバーを募集しています。現在は5台だけだけど、もっとやりたい人が増えればまだまだ車両は増やすことができるし……。ほかにも、サーキットのインフラを整備できたらEVによる耐久レースだって夢ではない、と考えています。サーキットの関係者はみな口をそろえて『いつかはやりたい』と言うけれどなかなか進まない。スーパーチャージャーを置いてくれるサーキットも募集しています。僕の夢はガソリン車のレースよりEVのレースが有名になる、そこまでやっていきたい。子どもたちがガソリン車のレースマシンとEVのレースマシンを見て半分以上がEVのほうがかっこいいと言ってくれるような、そんな世界を作りたいと思います」(ジャスティス氏)

EVレースをもっとメジャーに押し上げる、そんな目標を持つ頼もしいチームオーナーの今後の活動に期待したい。

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みんなのコメント

1件
  • sky********
    SDGsじゃない、なんて言うなら移動の用を満たした現代のレースこそもってのほかでは?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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