2025年は極めて厳しい戦いを強いられたアルピーヌ。しかし今シーズンは、トップ4チームに次ぐポジションを争うような形になっている。
しかしアルピーヌが目指すところは、その”ベスト・オブ・ザ・レスト(残りのチームの中で最高)という位置ではない。それはチームを実質的に率いる、エクゼクティブ・アドバイザーのフラビオ・ブリアトーレの姿勢にも表れている。
■高級ブランド”グッチ”、2027年からアルピーヌをパートナーに華々しくF1デビュー
ブリアトーレは意思決定においてもコミュニケーションにおいても、容赦のない人物である。そしてフランコ・コラピントは、それを幾度となく身をもって経験してきたドライバーである。
しかしコラピントは、チームが最終的にトップとの差を縮めるためには、ブリアトーレのアプローチが必要だと考えている。
「彼のやり方を信じているんだ」
コラピントはそう語った。
「彼のことを理解する必要がある。しかしF1で成功し、中団チームが目指す目標、つまりフェラーリ、レッドブル、メルセデス、マクラーレンに追いつくためには、フラビオのような人が必要だと思う」
コラピントによれば、その顕著な例はモントリオールで開催されたカナダGPの後であったという。このカナダGPでアルピーヌは、2台揃ってポイントを獲得した。この結果は、上位4チームとの差を考えれば、アルピーヌにとっては成功と言っていいだろう。しかしブリアトーレは、違った見方をしていたという。
「カナダでは6位と8位という素晴らしい結果を残し、チームにとって重要なポイントを獲得できた。しかしレース後、フラビオは全く満足しておらず、チームを厳しく批判し続けた。チームの中で一番不満そうだった人だと言っても過言ではない」
そうコラピントは証言する。
「マイアミGPと比べて、フェラーリに大きく差をつけられたことが、その原因だ。彼はその理由を知りたがっていた。ポイント獲得には皆満足していたが、彼は『いやいや、もっと欲しなきゃいけない。今の状況は気に入らないし、レーシングブルズとの差も縮まりすぎている。マイアミGPよりも差が縮まっている。一体どういうことだ? その答えが知りたいし、もっと成長したい』と言っていた」
ブリアトーレのリーダーシップのスタイルは、非常に厳しく感じられるかもしれない。しかしコラピントによれば、F1でトップに立つため、特にアルピーヌのように巻き返しを図ろうとしているチームにとっては、ブリアトーレのようなスタイルが必要不可欠だという。
「たとえ物事が順調に進んでいる時でも、チームにプレッシャーにかけるのは、彼なりのリーダーシップにやり方だ。そして個人的には、それがF1で成功し、トップチームに追いつくための方法だと思う」
そうコラピントは語った。
「フラビオは競争心の強い男だ。彼は勝つためだけにF1に復帰した。僕も同じ気持ちだから、彼の姿勢を本当に尊敬している」
アルピーヌは最下位に終わった2025年と比べれば、今年大きく前進したと言えるかもしれない。しかしそれでも、まだ目標と言えるレベルには達していない。
「僕らが成し遂げた進歩と、非常に誇りに思っている。でも僕たちは皆競争力が強く、中団グループの上位にいるだけで満足しているわけじゃない。確かに今年は大きく前進できたけど、僕らは常に、さらなる高みを目指しているんだ」
■グッチとのコラボ決定は成功への第一歩?
なお来季からアルピーヌは、高級ブランドのグッチとコラボレーションすることになっている。コラピントによれば、この展開にもブリアトーレが絡んでいるという。つまりチームの競技上の成績だけでなく、商業的な側面でも、ブリアトーレは妥協しないのだ。
しかしグッチのような世界に名だたるブランドが、低迷するチームと提携することを望むはずもない。つまりコラピントはこの契約を、成功に向けた信頼の証ではなかろうかと考えている。
またコラピントは、グッチと契約することでチームの財政的な基盤がさらに強固なものとなり、今後ステップアップするための手助けになるとも考えている。
コラピントはまだ2027年の契約を結んでいない身ではあるが、来季はさらなる前進が期待できるため、自分もそこに参加したいと熱望している。
「現在、多くの良いことが起きている」
そうコラピントは語った。
「新たなパートナーシップや、僕らの周りで起きている様々な出来事なんかだ。グッチとの契約もそのひとつであり、重要なモノだ。だから僕らが今進んでいる方向性が、正しいことを示していると思う」
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みんなのコメント
当然、こんなレベルでは満足しないだろうし、言ったらなんだが、今のドライバーラインアップも所詮は踏み台程度にしか思っていない。
やり方はかなり悪どいし、正直未だにF1の「門外漢」であると思う一方で、メーカー系の人間ではないのに頂点を極められたのは、大した商才とそしてドライバーを見出す力があったからとも言える。