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NA1.6Lエンジン最後のスイスポ、3代目スズキ スイフトスポーツにはその性能を使い切る歓びがあった【10年ひと昔の新車】

掲載 24
NA1.6Lエンジン最後のスイスポ、3代目スズキ スイフトスポーツにはその性能を使い切る歓びがあった【10年ひと昔の新車】

2011年11月、3代目にあたるスイフト スポーツが発表された。日本だけでなく欧州でも人気のホットハッチはどのように進化したのか、登場間もなく開催された国内試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2012年3月号より)

ファンにとって待ちに待ったホットハッチ
3代目となるスイフト スポーツが発売された。ベースとなる現行型スイフト登場から1年あまり。ファンにとっては待ちに待ったホットハッチ、それが「新スイスポ」と言えるだろう。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

進化したのは、まずはエンジン。型式はM16A、排気量も従来と同様ながら、可変吸気システムの採用や吸気VVT制御の最適化、バルブリフト量の増加などで、先代比+11ps/+12Nmとなる136ps/160Nmを発生する。1.6L自然吸気エンジンとしてはクラストップの出力となる。

トランスミッションには、2-5速をクロス化した6速MTを新たに採用。さらに4速ATに代わり副変速機構付きのCVTも用意して、従来同様に2ペダルモデルも選べる設定としている。

ベースのスイフト標準車がサイズ拡大を行ったため、先代比で大幅にサイズアップ。ホイールベースも40mm延ばされ2430mmに。にもかかわらず、ボディ骨格への高張力鋼板の積極採用や各部の軽量化などで先代比−10kgとなる車両重量1050kg(6速MT車)を実現。これにより10・15モード燃費は15.6km/L(6速MT車)、16.0km/L(CVT車)と、それぞれ約7%、約18%燃費向上を果たしているのが特徴だ。

先代と同じテーマカラー「チャンピオンイエロー4」のボディ色を纏った試乗車に乗り込む。デザインも先代イメージを踏襲しているためそれほど新鮮さはないが、全長が125mm長くなったぶん、その存在感は増している。

赤いステッチが入ったシートやステアリングホイール、240km/hスケールの速度計などが、ドライバーの「やる気」を煽ってくる。現行スイフトで劇的に向上したインテリアの質感は、スイフト スポーツにも当てはまる。ちょっとアップライトな運転姿勢になるのは先代同様。ただしチルト&テレスコピックの調整幅が大きいため、ポジションはしっくりと決まる。フーッと一息。左足でクラッチペダルをグッと踏み込み、右手でスタートボタンを押す。

限界域までのコントロール幅が広く大きくなった
シフトレバーを1速に入れ、クラッチを繋ぐ。アクセルペダルを踏む右足に力を入れると、それに合わせてリニアに回転が上がりクルマを前に進める。ハンドルを切ると切ったぶん曲がる。そのレスポンスはシャープすぎず、またダルでもない。ブレーキはその踏みしろの調整だけで自在な荷重移動を可能にしている。

そう、スイフトスポーツの美徳は素直なドライバビリティだ。クセがなく演出感もなく、手頃なサイズと相まって「クルマを着る」ような人車一体感は新型でも上手に表現されている。

そうした良さを引き継ぎながら、大きく変わったのは走りの質だろう。先代ではある意味ジャジャ馬的だったその走り味は、オトナのテイストを手に入れている。より具体的に言えば、懐が広くなり限界域までのコントロール幅が大きくなった。これはホイールベースの延長のほか、リアを補強して安定性を高めたことが大きい。

コーナーを攻めると、鼻先が内側に入る際に後輪もグッと踏ん張り、安定した姿勢でクリアできる。それも突っ張る感覚ではなく、しなやかなので急な動作でも挙動が乱れにくい。

従来型の乗り心地は、固められたリアサスペンションによりお世辞にも良いとは言えなかったが、新型では十分に許容範囲だと感じられた。45扁平17インチのタイヤを履きこなす。走りの楽しさを追求するため何かを犠牲にするのではなく、普段使いにも十分に対応できる二面性を併せ持つのも新たな魅力だ。

内包されたその能力をドライバーが100%使い切るれる楽しさ・気持ち良さはスポイルすることなく、その上でオトナの走り味をも手にする。相反した命題を高レベルでクリアした1台に仕上がっている。久しぶりに試乗時間を忘れるほど運転に夢中になってしまった。(文:Motor Magazine編集部)

スズキ スイフトスポーツ 6速MT 主要諸元
●全長×全幅×全高:3890×1695×1510mm
●ホイールベース:2430mm 
●車両重量:1050kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1586cc
●最高出力:100kW(136ps)/6900rpm
●最大トルク:160Nm(16.3kgm)/4400rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:FF
●車両価格(税込):168万円(2012年当時)

[ アルバム : スズキ スイフトスポーツ はオリジナルサイトでご覧ください ]

文:Webモーターマガジン Webモーターマガジン編集部

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みんなのコメント

24件
  • たまご
    楽しいクルマよ
    31はリヤのスタビリティが低くて尻を引きずる場面もあった。その分リヤを強化すれば化けたけど32は安定感が格段に上がった
    31と変わらない値段で10馬力アップと軽量化、6速化、ホイールベース延長などが付いて破格だったと思う
    個人的には31の塊みたいなデザインは好き
  • rif********
    回して楽しい32も回さなくとも十分パワーがある33も楽しい車だったが、全くの別ジャンル。どちらかがどちらかの完全上位互換って訳ではない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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