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【欧州産MPVの世界】精悍マスクのフレンチライオン、プジョー・リフターの夢広がる新領域

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【欧州産MPVの世界】精悍マスクのフレンチライオン、プジョー・リフターの夢広がる新領域

欧州MPVは走り/スペース/使い勝手のすべてに夢がある

 プジョー・リフターというクルマをご存じだろうか。プジョーといえば、3桁もしくは4桁の数字でモデル名を表している。が、このクルマは「リフター」と名付けられた。ネーミングからも通常のラインアップとはちょっと違った立ち位置なのが想像できる。

新世代ブランドロゴと新しいフロントマスクを纏ったプジョー・リフターが日本デビュー

 理由はこのスタイリングにある。「ミニバン?」「SUV?」と明確に分けられないカタチをしている。なぜなら、ベースとなったのは商用カーゴバンで、それを乗用車ライクに仕立てた。他のラインアップとの違いはそこで、個性豊かなプジョーの中でもさらに「クセの強いモデル」として誕生した。

 そんな経緯があり、リフターは独自の装備をたくさん持つ。両側スライドドア(手動)もそうだし、取り外せる3列シートもそう。それと収納スペースは多く、ドアポケットはもちろん大型のオーバーヘッドコンソールが用意される。ステアリングすぐ横のドリンクホルダーにもビックリだ。とにかく意外なほど工夫されている。そうそう取り外し自在な3列目シートの軽さにも驚いた。これならストレスなく脱着が出来、腰を悪くしないだろう。

 現行型は昨年夏にマイナーチェンジしたフレッシュモデルだ。最新のブランドロゴやシグネチャーライトを装備する。モダンなイメージの強いプジョーらしいたたずまいだ。ボディタイプは2列/5名乗車の標準ボディと3列/7名乗車のロングがある。ロングでも全長4760mmしかないから実用的だ。さらにいえば、全幅は1850mmに抑えられる。このクラスになると1900mm前後のワイドな車両が多い中、これは都合がいい。全長と合わせ都内でも扱いやすそうだ。というか、実際に走らせて実にフレンドリーだった。ボリュームあるボディながら走り出すと驚くほど小回りが効く。全方位窓が大きいのも魅力で、駐車が面倒でないのがいい。

 エンジンは1.5リッター直4ディーゼルターボで、最高出力130ps、最大トルク300Nmを発揮する。いまどき130psは目立つレベルではないが低回転から発生するトルクがそれをカバーする。それに速度が上がればターボが利くのでまったく問題なし。鈍重なところは皆無だ。

 走りはゴキゲン。プジョーらしいスポーティさを感じた。コーナーではお馴染みの小径ステアリングを右へ左へ動かすとキビキビしたフットワークを見せてくれる。このセッティングはさすが。リアがトーションビームであることを感じさせない俊敏さと粘りを見せる。乗り心地もそう。ちゃんとフランス車の味がある。バネ下がしっかり動いてキャビンをフラットにキープするセッティングだ。道の悪いフランスが生んだ絶妙なワザである。

 というのがリフターの概要。この手のクルマはアウトドアをはじめ趣味に使うことが多いから燃費のいいディーゼルエンジンはうれしい。それに8速ATは7速と8速がオーバードライブだから高速道路で燃費が稼げる。それらを含め「モトクロスでも積んで山へ行こうかな」、なんて妄想を膨らませてくれるリフターである。

BROS車01/シトロエン・ベルランゴの世界

 ベルランゴは2020年の日本導入以来、1万台以上を販売。シトロエンの代表モデルの1台に成長した。最新モデルはブランドロゴバッジを含めフロントフェイスを一新。各部のリファインと合わせ一段と魅力を鮮明にした。ラインアップは2列シートのMAXブルーHDi(439万円)と同3列シートのロング(457万円)を用意する。

 優しい座り心地のシートは明るい色調で、ブラックで統一したインパネと、グレーのドアハンドル周囲を組み合わせるなどお洒落な演出だ。2列シート車に標準のガラスルーフと、多機能ルーフストレージも楽しい。ラゲッジは2列シートが荷室長2700mm/容量2126リッター。ロングは同3060mm/2693リッター。3列目シートは簡単に取り外せる。

 パワフルで静粛性が高い1.5リッターディーゼルターボ(130ps/300Nm)を積み、燃費にも優れる。ボディカラーはブルー キアマ/グリーン シルカ/ブラン イシ(白)から選べる。

BROS車02/フィアット・ドブロの世界

 ドブロのコンセプトは「趣味を堪能するオトナの遊びゴコロを楽しめるクルマ」。2024年末の改良でロゴとフロントマスクを一新。フレッシュさに磨きをかけた。ラインアップは2列シート(414万円)と3列シートのマキシ(436万円)を用意する。

 リフターやベルランゴと同じ1.5リッターディーゼルターボなどメカニズムや基本造形は共通。走りは力強く、スペースユーティリティは抜群。そのうえで各部をシンプルに仕上げ、ユーザー好みの「自分色」に染めやすく仕立てている。コストパーフォマンスに優れたドブロは、気軽につきあうのに最適なキャラクターだ。

 LEDヘッドランプ、10インチタッチスクリーン、液晶メーター、ステアリングヒーター、最新の運転支援システムなど装備は充実している。これも魅力のポイントである。

 ボディカラーはヴォラーレ ブルー/シネマ ブラック/ジェラート ホワイトの3色。160台限定のトスカーナ グリーンも登場した(5名乗り・422万円、7名乗り・444万円)。

文:カー・アンド・ドライバー 九島辰也
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