2025年F1第6戦マイアミGP。スタート直後、最前列のランド・ノリスがマックス・フェルスタッペンとのポジション争いの末に順位を落とし、後方ではリアム・ローソンとジャック・ドゥーハンが接触。さらには序盤から雨の可能性もあって、グランプリは波乱を予想させるような幕開けとなった。マイアミGP前半を無線とともに振り返る。
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ポジション固定の指示をめぐって主張が食い違うウイリアムズ勢。サインツは「ばかにされた気分」
予選こそマックス・フェルスタッペン(レッドブル)にポールポジションを奪われたものの、決勝レースはマクラーレンの優位が際立った今年のマイアミGPだった。
12番グリッドについたエステバン・オコン(ハース)。ドリンクの不具合を訴えていた。
オコン:ドリンクが出てこない。最初からドリンクなしってこと?
この後、不具合は直ったのだろうか。前戦サウジアラビアGPほどの蒸し暑さではないとはいえ、水分補給なしでレースを走り切るのはかなり厳しいはずだ。
スタートではポールシッターのフェルスタッペンに、フロントロウのランド・ノリス(マクラーレン)が1、2コーナーで仕掛けていくが、コースオフ。8番手まで順位を落としてしまう。
ノリス:押し出された。僕はどうするべきだったんだ。壁にぶつかれとでも? 真横にいたのに。ウィル・ジョゼフ:報告する。
審議となったが、お咎めなしの裁定が下された。
後方では、6、7番グリッドに並んだウイリアムズのカルロス・サインツ、アレクサンダー・アルボンが接触してしまう。
サインツ:アレックスが左フロントに接触した。
アルボン:右リヤのダメージをチェックしてくれ。ジェームズ・アーウィン:今、見ているところだ。タイヤ内圧は問題ない。
さらに15番手スタートのリアム・ローソン(レーシングブルズ)は、ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)を左側から抜く際に引っ掛けられた。
ローソン:当てられた。アルピーヌは何考えているんだ。エルネスト・デジデリオ:そのまま行けるか?ローソン:行けるけど、完全にぶつけられたよ。デジデリオ:タイヤは問題ない。他もチェック中だ。
スチュワート・バーロウ(→ドゥーハン):ジャック、パンクしたかも。慎重にいけ。
ドゥーハンは左フロントタイヤがパンクした状態のまま、スロー走行を続けた。
ドゥーハン:どうしたらいい?バーロウ:リタイアするしかない。マーシャルポストを見つけて、コースから出るんだ。
レース序盤の各チームは、雨雲の行方にかなりの注意を払っていた。
4周目ローラ・ミュラー(→オコン):雨が15分後に来る。
6周目クリス・クローニン(→フェルナンド・アロンソ):20周後に雨かも。もし来たら、大雨になる。
もしその通りに雨が来れば、ミディアムタイヤ勢はちょうどタイヤ交換のタイミングだった。
一方、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)を抜いて2番手に上がっていたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、フェルスタッペン追撃にかかっていた。
7周目ピアストリ:フェルスタッペンはペナルティかダメージを受けたの?トム・スタラード:いや、ターン2の件で調査中だ。
9周目スタラード(→ピアストリ):14周目に雨が来る。かなり激しい雨だ。ターン7、14から来て、その後サーキット全体が雨だ。
かなり具体的な情報だったが、結果的に大雨が来ることはなかった。
すでに8周目には、ピアストリはフェルスタッペンのDRS圏内に入っていた。乱流をまともに受けているはずだが、マクラーレンのマシンはそれをものともせず、背後にピタリとつけていた。
12周目ジャンピエロ・ランビアーゼ(→フェルスタッペン):インを守るんだ、マックス。それで彼にタイヤを使わせろ。
13周目フェルスタッペン:めちゃくちゃ滑るんだけど。ランビアーゼ:わかった。
14周目フェルスタッペン:ブレーキ。全然使い物にならないよ。
直後にピアストリはフェルスタッペンを抜き去り、首位に立った。
スタラード(→ピアストリ):グッジョブだ。よく我慢した。ここからはプランAで5周プラスを目指そう。
プランAはミディアムタイヤ→ハードタイヤの1回ストップ作戦。ハードタイヤへの交換タイミングを5周伸ばそうということなのだろう。実際マクラーレンの2台は、ピレリの想定した19~25周目よりかなり長い29周目まで第1スティントを引っ張った。
ピアストリに続いて、3番手まで順位を戻したノリスもフェルスタッペンに襲いかかろうとしていた。
ジョゼフ(→ノリス):マックスがブレーキで手こずってる。もっとブレーキを使わせるんだ。
フェルスタッペン:これ以上は持ち堪えられない。
17周目、ノリスがフェルスタッペンを抜いていったものの、2台揃ってコースから飛び出した。
フェルスタッペン:自分でコースオフして、僕を押し出した。順位を戻すべきだ。
ノリス:僕の方が前に出ていた。コースオフしたかどうかは、よくわからない。
ここでノリスはペナルティを恐れ、いったんフェルスタッペンを先行させた。
ジョゼフ(→ノリス):これでいいんだ。また抜けるから。
実際、すぐに抜き返し、マクラーレンのワン・ツー体制となった。しかしノリスとフェルスタッペンが激しくバトルを続ける間に、ピアストリは8秒ものギャップを築いていた。
────────────────────F1第6戦無線レビュー(2)に続く
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