新型コロナウイルスの影響で大きくスケジュールが変更されたMotoGP2020年シーズンは、9人の優勝ライダーが誕生する波乱の展開となり、スズキのジョアン・ミルが新王者に輝いた。
この予想できない展開の一因となったのが、6度のMotoGP王者であるマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)が実質的な開幕戦となる第2戦スペインGPで喫した大クラッシュによって、シーズン全体を欠場したことだろう。マルク・マルケスを欠いたホンダ陣営は苦戦し、1982年に最高峰クラスへ復帰して以来初めて未勝利のシーズンという厳しい1年間を過ごした。
■マルケス不在のおかげ論は“素人”の考え……初タイトルのミル「それもMotoGPの一部」
右腕上腕骨を骨折したマルク・マルケスは、連戦の第3戦アンダルシアGPで復帰を試みて出走。しかし状態は芳しく無くレース出場は断念することになり、その後2度目の手術が必要となってしまった。
以後マルク・マルケスはレースを欠場。ホンダは8月の段階では回復に2~3ヵ月の期間を見込んでいると明かしたことで、最終戦付近での復帰の可能性があると考えられてきた。
しかし結局レースに復帰しないまま2020年シーズンが終了。このことはマルク・マルケスの右腕の状態が悪く3度目の手術が必要なのではないか、そして2021年シーズンにも影響を及ぼすのではという憶測を呼ぶこととなった。
レプソル・ホンダのチームマネージャーであるアルベルト・プーチは最終戦ポルトガルGPにおいて、マルク・マルケスの回復状況について予想よりも遅れていると認めた。
「状況は我々が説明したとおりだ」
プーチはマルク・マルケスの続報を求められると、そう答えた。
「私に分からないことは伝えられない。まず第一に私は医師ではないし、先のことは分からない」
「ただ我々が説明したプランは、医師と相談して決めたプログラムであり、上手く行けば問題のないものだった」
「そして明らかに我々の予想より、希望していたよりも(回復の)プロセスは遅くなっている。しかしすべての状況が望まれたように進むわけでもないし、すべての怪我が予想通りに治っていくわけではない」
「基本的には、こうした話だ。我々は常にマルクがシーズン中に戻ってくることを期待していたから、レースごとに説明を試みていた」
「『オーケー、また来年会おう』と言わなかったのはそのためだ。我々は状況を維持しようとしていたが、終盤戦に向け時間が足りなかった。その際に(今年の復帰は)不可能だと発表したんだ」
「我々は今後数週間、数ヵ月でライダーが完全に復調することを願っている」
「だが残念ながら、その答えは持ち合わせていない。ただ期待しているだけだ」
プーチはそう語った。しかしマルク・マルケスの腕の状況に関しては、患部が偽関節症を発しており、3回目の手術が必要になる可能性が先月末からスペインメディアによって伝えられるなど、不安材料が多い。
また同国メディアのEl Pais Deportesの報道によると、マルク・マルケスは偽関節症の治療のため骨移植の手術を受けるかどうかの判断を12月1日までに下す必要に迫られているという。
手術を受けた場合、回復には6ヵ月の期間を要すると予想されている。その場合彼は2021年シーズンの序盤戦を欠場することになるだろう。
そしてその状況次第では、来季を休養としてフリーの状態であるアンドレア・ドヴィツィオーゾがホンダから復帰する可能性が開かれるとも考えられている。
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