現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > もしも発売されてたら……いま名車と呼ばれていること確実! 手堅いVWの大冒険「ミッドシップ+水平対向ターボ」を積んだポロIIスプリントが激熱!!

ここから本文です

もしも発売されてたら……いま名車と呼ばれていること確実! 手堅いVWの大冒険「ミッドシップ+水平対向ターボ」を積んだポロIIスプリントが激熱!!

掲載
もしも発売されてたら……いま名車と呼ばれていること確実! 手堅いVWの大冒険「ミッドシップ+水平対向ターボ」を積んだポロIIスプリントが激熱!!

 この記事をまとめると

■FFハッチバックの常識を覆すミッドシップ化にVWも本気で挑んでいた

大衆車の後席に400馬力エンジンとか狂気の沙汰! ルノー5ターボという怪物の正体とは

■フラット4+Gラーダーという独創的パッケージで高い運動性能を実現

■量産化はされずともシャシー開発に大きな成果を残した存在といえる

 VWが密かに挑んだミッドシップ構想

 コンパクトなFFハッチバックモデルのエンジンをミッドシップにして、ラリーカーのような運動性能をもたせるといえば、真っ先に思い浮かぶのはルノー5ターボ。ですが、ゴルフやポロといったFFモデルで金字塔を立てたフォルクスワーゲンも、同じアイディアを探っていたのです。フラット4エンジンをミッドに積んで、Gラーダーで過給するという、いま考えてもワクワクするコンセプトモデル、ポロIIスプリントをご紹介しましょう。

 フォルクスワーゲンが社内発表会でポロIIスプリントをお披露目したのは1983年のこと。となると、ラリーマニアは「ははぁ、ルノー5ターボの活躍に我慢ならなかったのだな」と勘繰りがちかと。ですが、公式には「高性能かつ極端なシャシー負荷下での特定の駆動コンセプトの走行特性を調査するための研究車両」と発表されており、あくまで社内研究のために作られたとされています。

 しかしながら、ディテールを見ていくとそこかしこに「いやいや、狙ってるでしょう」というポイントが散見できちゃいます。たとえば、搭載されるエンジンはポロで使われていた直列4気筒ではなく、フォルクスワーゲン・カラベルが搭載していたフラット4ユニット。

 初代ビートルのころから使い倒されている水平対向エンジンで、排気量はそのまま1.9リッターが選ばれました。これはいうまでもなくエンジンの全高を抑え、重心高を下げることを狙ったに違いありません。ちなみに、5ターボは直4をほぼ直立させて搭載ですから、フラット4ならかなりのアドバンテージが期待できるはず。

 さらに、フォルクスワーゲンは後にGラーダーと呼ばれることになるスクロール式スーパーチャージャーまで装備させました。研究責任者のウルリッヒ・ザイフェルト博士は、3000rpmで0.6バールの過給が始まるセッティングを施し、最終的に156馬力/5750rpm、22.6kg-m/4000rpmを発揮。車重890kg程度とされていましたから、それはもう胸のすくようなパフォーマンスだったに違いありません。ちなみに、5ターボは160馬力/6000rpm、最大トルク21.4 kgm/3250rpmですので、数字上はガチンコもいいところです。

 表舞台に立つことはなかったがVWの進化を支えた

 GラーダーはのちにゴルフRで1.2~1.3バールまで過給圧が上げられていますが、当時は開発途上だったこともあり、おとなしい数字だったのかと。それでも、テストドライバーによれば、ポロIIスプリントは「穏やかなアンダーステアだったポロがドリフトしながらコーナーから出てくるマシンに変貌した」と証言。この際、フロントのストラット式サスペンションは最小限の変更にとどまったものの、リヤのトーションビームは大幅なチューンアップが施されたとのこと。ブリスターフェンダーを見てもわかるとおり、トレッドがかなり拡大され、大パワー&高荷重に対応したものとなっているようです。

 ところで、社内研究というわりに、インテリアの作りこみは手が込んでいます。それこそ5ターボの前衛デザインには及ばないものの、ビビッドなカラーリングのレカロシートや内張はフォルクスワーゲンらしからぬカジュアルテイスト。一方で、ミッドシップといえどもリヤにベンチシートを装備したのは実利をないがしろにしないフォルクスワーゲンらしい心配りかもしれません。

 もっとも、ザイフェルト博士によれば4人乗りミッドシップを実現するためにフラット4エンジンを選んだみたいなコメントもあります。いずれにしろ、5ターボがライバル説はこのあたりで説得力を失いそうです。

 ポロIIスプリントは、研究用に5台が作られ、そのあとは1台がミュージアムに収蔵され、残りは廃棄処分となった模様。それでも、アンチスキッドやトラクションコントロールシステムの開発ベースとしてさまざまな実験に供され、チーフエンジニアのユルゲン・ニッツは「このスプリント・プロジェクトのおかげで、VWのシャシーは10年のアドバンテージを得られた」とコメントしています。カリフォルニアのカスタムコンテストに出てきそうなマシンではありますが、実際は影の実力派だったというわけです。

文:WEB CARTOP 石橋 寛
【キャンペーン】第2・4金土日は5円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

どうしてこうなった? 「3人横並びスーパーカー」「横置きV型エンジン」クルマの謎レイアウトたち
どうしてこうなった? 「3人横並びスーパーカー」「横置きV型エンジン」クルマの謎レイアウトたち
WEB CARTOP
タイプRなのに不人気ってどういうこっちゃ? EP3が不遇の存在になった理由と「いまになってみればアリ」なワケ
タイプRなのに不人気ってどういうこっちゃ? EP3が不遇の存在になった理由と「いまになってみればアリ」なワケ
WEB CARTOP
名前聞いてクルマを見たら……ん? どうしてそうなった?? 同じなのは「車名だけ」まるで別グルマになったモデル4選
名前聞いてクルマを見たら……ん? どうしてそうなった?? 同じなのは「車名だけ」まるで別グルマになったモデル4選
WEB CARTOP
28年ぶり復活! 斬新「コンパクトカー」が凄い! 全長4.1mボディに「550馬力」×後輪駆動パワトレ採用! 名車オマージュの「レトロデザイン」&“左右非対称”のお洒落内装もイイ! ルノー「5ターボ 3E」とは?
28年ぶり復活! 斬新「コンパクトカー」が凄い! 全長4.1mボディに「550馬力」×後輪駆動パワトレ採用! 名車オマージュの「レトロデザイン」&“左右非対称”のお洒落内装もイイ! ルノー「5ターボ 3E」とは?
くるまのニュース
バブル時代の好景気が生んだ“小さな名車” 「ABC」と呼ばれたユニークな軽スポーツカー3選
バブル時代の好景気が生んだ“小さな名車” 「ABC」と呼ばれたユニークな軽スポーツカー3選
VAGUE
フェラーリが選択したのは「エンジンの代わり」じゃないEV! まもなく登場の「エレットリカ」に期待しかない
フェラーリが選択したのは「エンジンの代わり」じゃないEV! まもなく登場の「エレットリカ」に期待しかない
THE EV TIMES
タフ&ジェントルな特徴を磨き上げた7人乗りの3列シートSUV、ヴァンガード! こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】
タフ&ジェントルな特徴を磨き上げた7人乗りの3列シートSUV、ヴァンガード! こんなクルマよく売ったな!! 【愛すべき日本の珍車と珍技術】
ベストカーWeb
日産「スカイライン」の“集大成”!? 日本を代表するスポーツセダンの「限定モデル」がスゴい! 究極の“グランツーリスモ”「400R LTD」とは
日産「スカイライン」の“集大成”!? 日本を代表するスポーツセダンの「限定モデル」がスゴい! 究極の“グランツーリスモ”「400R LTD」とは
くるまのニュース
今年はタフなクルマが続々デビュー。「本気オフロード」の当たり年!【2026年注目のニューフェイス大予想】
今年はタフなクルマが続々デビュー。「本気オフロード」の当たり年!【2026年注目のニューフェイス大予想】
月刊自家用車WEB
パトロールに続いて日本に入れてください!! 日本人が知らない日産の海外専売SUVがこんなにたくさんあった!!
パトロールに続いて日本に入れてください!! 日本人が知らない日産の海外専売SUVがこんなにたくさんあった!!
WEB CARTOP
歴史に残したい1台は? 各自動車メーカーの歴代最高モデル(後編) UK編集部が捻出 ロータスからボルボまで
歴史に残したい1台は? 各自動車メーカーの歴代最高モデル(後編) UK編集部が捻出 ロータスからボルボまで
AUTOCAR JAPAN
【最新スポーツカー・ガイド】TOYOTAの「スポーツカーづくり」の伝説と技術の継承。「GR GT & GR GT3 & レクサスLFA Concept」の目指す新たな地平
【最新スポーツカー・ガイド】TOYOTAの「スポーツカーづくり」の伝説と技術の継承。「GR GT & GR GT3 & レクサスLFA Concept」の目指す新たな地平
カー・アンド・ドライバー
新型フェラーリ ルーチェの一部が明らかに! ジョナサン・アイブが手掛けたEVの“跳ね馬”は、面白くなりそうだ!──GQ新着カー
新型フェラーリ ルーチェの一部が明らかに! ジョナサン・アイブが手掛けたEVの“跳ね馬”は、面白くなりそうだ!──GQ新着カー
GQ JAPAN
ポルシェ 911 GT3がもたらす自然吸気エンジン+PDKの刺激。ヴァイザッハパッケージとツーリングパッケージの違いとは
ポルシェ 911 GT3がもたらす自然吸気エンジン+PDKの刺激。ヴァイザッハパッケージとツーリングパッケージの違いとは
Webモーターマガジン
クルマへの“情熱”を取り戻そう──新型GRカローラ RZ スポーツパッケージ試乗記
クルマへの“情熱”を取り戻そう──新型GRカローラ RZ スポーツパッケージ試乗記
GQ JAPAN
日産「クーペ版のシーマ」があった!? 4.5リッターV8エンジンに先進技術×日本の「おもてなし」を取り入れた最高級“2ドア”クーペ! 早すぎた名コンセプトカー「トライエックス」とは?
日産「クーペ版のシーマ」があった!? 4.5リッターV8エンジンに先進技術×日本の「おもてなし」を取り入れた最高級“2ドア”クーペ! 早すぎた名コンセプトカー「トライエックス」とは?
くるまのニュース
【20世紀名車】本籍はサーキット、勝利のための狼セダン「1969年 日産スカイラインGT-R(PGC10型)」の鮮烈な存在感
【20世紀名車】本籍はサーキット、勝利のための狼セダン「1969年 日産スカイラインGT-R(PGC10型)」の鮮烈な存在感
カー・アンド・ドライバー
マツダR100(1) ロータリーエンジンを我が物に 土台はファミリア 1200 世界へ証明した実用性
マツダR100(1) ロータリーエンジンを我が物に 土台はファミリア 1200 世界へ証明した実用性
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

289 . 8万円 466 . 9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10 . 7万円 398 . 0万円

中古車を検索
フォルクスワーゲン ポロの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

289 . 8万円 466 . 9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

10 . 7万円 398 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村