2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGPから、アルピーヌはジャック・ドゥーハンに代わって、フランコ・コラピントを起用した。コラピントは昨年ウイリアムズのローガン・サージェントに代わってイタリアGPから最終戦アブダビGPまで7戦に出場。アゼルバイジャンGPとアメリカGPで入賞し、多くのチームが食指を動かしていたが、2025年の開幕戦の段階でシートはなく、アルピーヌのリザーブドライバーとなっていた。
しかし、デビュー前からドゥーハンのシート喪失は時間の問題だと噂されていた。その背景には、ドライバーとしての単なるパフォーマンス評価だけでなく、政治的思惑や財政面などが複雑に絡んでいた。アルピーヌが注目したのは、コラピントの母国アルゼンチンからのスポンサーマネーだった。コラピントにはYPFやMercado Libreといったアルゼンチンの大手スポンサーがバックについおり、レースドライバーになれば、その支援も拡大すると見られている。
「コラピントは必要なだけレースに出るだろう」出場数に“5戦限り”の制限はないとブリアトーレが当初の発表を否定
ただし、チームの発表ではコラピントがレースに出場するのは、第7戦エミリア・ロマーニャGPから第11戦オーストリアGPまでの5戦だけとなっている。しかし、現在アルピーヌでチーム運営における実質的なトップとして指揮しているフラビオ・ブリアトーレは「レース数に制限はない」とイモラでコメントしていた。いったい、どういうことか?
ある関係者によれば、コラピントのスポンサーマネーが全額振り込まれていないからだと言う。では、ブリアトーレの語った言葉が間違いだったのかというと、それもじつは正しいとレース関係者は語る。
というのも、レギュレーションでチームがシーズン中に登録できるレースドライバーの数は4人までとなっているからだ。アルピーヌは今回のコラピントの起用ですでに3人の枠を使用している。もちろん、もう1枠空いているので、アルピーヌが発表している第11戦オーストリアGPの後に、別の新しいドライバーをレースに出場させることはできる。その場合、有力なのはもうひとりのリザーブドライバーであるポール・アーロンだろう。
だが、アルピーヌが簡単に4人目のカードを切れない事情がある。というのも、レースでは何が起きるかわからない。仮に第12戦イギリスGP以降にコラピントの代わりにアーロンを起用し、ピエール・ガスリーがクラッシュなどして欠場を余儀なくされた場合、アルピーヌが起用できるドライバーは、一度はクビを通達したドゥーハンかコラピントになるからだ。これはドライバーマネージメントという点で理想的ではない。
したがって、今回のエミリア・ロマーニャGPでアルピーヌが最も肝を冷やしたのは、予選でコラピントが大クラッシュしたときだっただろう。幸い、コラピントは大事に至らず、翌日のレースに出場したものの、16位に終わった。
ブリアトーレが語った「レース数に制限はない」という発言には、じつは条件があった。それは次の3つ。ひとつ目は速く走ること。ふたつ目はクラッシュしないこと。そして3つ目はポイントを獲得することだ。
エミリア・ロマーニャGPで、コラピントはいずれも約束を守ることはできなかった。このようなパフォーマンスが続き、約束の期日までにスポンサーマネーも入らなかった場合、ブリアトーレはどのような判断を下すのだろうか。
[オートスポーツweb 2025年05月23日]
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