TOYOTA GAZOO Racing(TGR)は2025年6月11日、ル・マン24時間レースが開催されているフランス、サルト・サーキット内で、液体水素を燃料として利用して走行するプロトタイプ車両『GR LH2 Racing Concept(GR LH2レーシング・コンセプト)』を世界初公開した。
「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」と、カーボンニュートラル社会の実現に向けた、多方面の取り組みを行うトヨタ。同社はその一環として日本のスーパー耐久シリーズST-Qクラスで、水素エンジンを搭載したGRカローラを走らせるなど、レースやモータースポーツを通じた開発によって水素を活用する技術を磨いてきた。
GR LH2 Racing Conceptで「水素を学ぶ」と中嶋一貴TGR-E副会長。「課題を知るための第一歩」
そのなかのひとつには燃料として利用する水素の変化があり、2021年に初登場したGR Corolla H2 conceptは気体水素を使用していたが、2023年からは世界初となる-253℃という超低温の液体水素を用いている。
今回、サルト・サーキット内のH2ビレッジ(水素村)でアンベイルされた『GR LH2 Racing Concept』も、車名に液体水素を意味する「LH2」という文字が入ることからも分かるとおり、液体状態の水素を燃料として使用する水素エンジンが採用されている。
現在、WEC世界耐久選手権の“最高峰”であるハイパーカークラスを戦っているトヨタGR010ハイブリッドをベースに開発され、スタイリングは2年前、2023年のル・マン24時間で発表された『GR H2 Racing Concept』のそれを引き継ぐGR LH2 Racing Concept。このテストカーは今後、実際に走行テストを通じてトヨタの水素技術やインフラの継続的な開発を担うことが計画されおてり、同時にモータースポーツへの挑戦を通じた水素の可能性を広げるための仲間づくりに貢献していくという。11日に発表されたこのテストカーはル・マン24時間レースの期間中、現地で一般公開される予定だ。
TGRが参戦しているWECでは、早ければ2028年から水素を燃料にして走る内燃機関車と、水素と酸素の化学反応によって生み出した電気で走る燃料電池車(FCV)がグリッドに並ぶことになっている。
現時点ではレギュレーションが固まっていないこともあり具体的なビジョンを描くことが難しいが、ル・マン24時間の主催者であるACOフランス西部自動車クラブは“ミッションH24”プロジェクトを継続して行うなど、この分野の研究開発に力を入れており、今後もトヨタを含む自動車メーカーやパートナー企業とともに水素レースの実現に向けて前進していくことだろう。
■GR LH2 レーシング・コンセプト車両概要
パワートレーン:水素エンジン+ハイブリッドシステム搭載燃料:液体水素全長:5100mm全幅:2050mm
[オートスポーツweb 2025年06月11日]
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