現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【2025 AUTOBACS SUPER GT Rd.2】 38号車GR Supraが6年ぶりの勝利、GT300は6号車FERRARIが26台抜きで初優勝!

ここから本文です

【2025 AUTOBACS SUPER GT Rd.2】 38号車GR Supraが6年ぶりの勝利、GT300は6号車FERRARIが26台抜きで初優勝!

掲載
【2025 AUTOBACS SUPER GT Rd.2】 38号車GR Supraが6年ぶりの勝利、GT300は6号車FERRARIが26台抜きで初優勝!

5月4日、富士スピードウェイで「2025 AUTOBACS SUPER GT Round2 FUJI GT 3Hours RACE GW SPECIAL」が開催された。ゴールデンウィーク期間中に多くのファンがサーキットを訪れる中行われたレースは、まさにドラマの連続だった。(PHOTO:井上雅行)

GT500クラスでは見事な復活劇が演じられた
3日に行われた予選は快晴のもと14時にスタートした。開幕戦を制した1号車au TOM'S GR Supraは、サクセスウェイト40kgを背負いながらもQ2に進出。トップ通過は、ヨコハマタイヤを履く19号車だった。

●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか

Q2でも速さを見せた19号車WedsSport ADVAN GR Supraを上回ったのが、38号車KeePer CERUMO GR Supra。1分26秒093のタイムでポールポジションを獲得した。

開幕戦ではアクシデントによりマシンを大破し、厳しいスタートを切った38号車。しかし、トヨタの地元である富士で行われた今大会では、見事な復活劇を演じた。フロントローには19号車、3番手には16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTがつけている。

開幕戦のウェットコンディションとはうってかわって、第2戦の決勝は晴天に恵まれ汗ばむ陽気に。今大会は3時間レースのフォーマットで行われ、2回のピットストップが義務づけられている。

ポールスタートの38号車は安定したペースを維持し、20周目にはすでに20秒のギャップを築いていた。その後方、2番手の19号車には、16号車と8号車ARTAの2台と、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraが接近。さらにその背後からは、開幕戦を制した1号車も迫ってきた。

38号車がポール・トゥ・ウィンを達成
1回目のピットストップは開始から45分ほど経過したころ。4番手走行の8号車が最初にピットインしたが、他の上位勢はステイアウトを選択。ARTA内でも作戦を分けピットインを遅らせた16号車は、39号車と1号車のトヨタ勢に前に出られてしまった。

ポジションを上げた39号車と1号車は、19号車もかわし、2番手・3番手に浮上。しかしトップを走る38号車は、すでに大きなリードを築いていた。

1時間が経過し、各車1回目のルーティンピットを終える。中盤を迎えレース折り返し時点でも38号車がトップ。続いて8号車、36号車、3号車Niterra MOTUL Z、39号車という順位だった。

3時間レースも残り1時間余りとなった終盤、38号車が最後のピットイン。ドライバーチェンジを行い、最終スティントへ。全車が2回目のピットを終えてもトップは変わらず38号車。一方、2番手を走る8号車は、最終スティントでペースが上がらず、1号車、12号車TRS IMPUL with SDG Z、100号車STANLEY CIVIC TYPE R-GTに次々とパスされてしまった。

1号車は最も重いサクセスウェイトを背負いながらも、トップの38号車との差を12秒にまで縮める。しかし、十分なマージンを持っていた38号車が最後までペースをコントロールし、トップチェッカーを受けた。

2019年以来、勝利から遠ざかっていた38号車。苦しい時期を乗り越え、「富士に強いセルモ」が帰ってきた。2位には驚異的な追い上げを見せた1号車が入り、チャンピオンシップ争いをリード。3位には、予選でラストアタックを逃したミスから12番グリッドスタートとなった100号車が見事追い上げて表彰台を獲得した。

中団では接触やトラブルも相次いだ GT300クラス
GT300クラスは、777号車D'station Vantage GT3がポールポジションを獲得。初日から速さを見せていた61号車SUBARU BRZ R&D SPORTが2番手、7号車CARGUY FERRARI 296 GT3が3番手に並んだ。

レースがスタートすると、777号車が61号車を抑えてトップをキープ。上位勢に大きな動きはなかったが、後方から6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIが猛烈な追い上げを見せ、毎周ポジションを上げていった。

予選27番手からスタートした6号車は、10周ほどでトップ10に浮上。中団では接触やトラブルも相次ぎ、666号車seven × seven PORSCHE GT3Rがスピン、0号車VENTENY Lamborghini GT3はタイヤトラブルによりリタイア。52号車Green Brave GR Supra GTは接触によりリヤウイングが破損し、ガレージに戻ることとなった。

レース開始から30分後、62号車HELM MOTORSPORTS GT-RがTGRコーナーのブレーキングで87号車METALIVE S Lamborghini GT3と接触。このアクシデントでFCY(フルコースイエロー)が導入される。このタイミングでピットに入った45号車PONOS FERRARIと65号車LEON PYRAMID AMGは、タイムロスを抑えて1回目のピットストップを完了させた。

1時間が過ぎ、各車が1回目のピットストップを終えると、トップの777号車は45号車と61号車の後方暫定3番手に。その後ろに61号車、5号車マッハ車検 エアバスター MC86、7号車、大幅にポジションを上げた6号車が続く。

諦めない走りが呼んだ大逆転劇
その後レース中盤に差し掛かると、777号車と61号車は本来のスピードを活かし61号車、そして45号車を攻略。序盤の2台による優勝争いが期待されたが、777号車に左リアタイヤのパンクが発生。ピットインを強いられ、順位を落としてしまう。なお、このピットではドライバー交代も実施された。

トップに立った61号車は、2度目のピットストップ後に一時777号車の後ろにつくも、タイヤの状態やスティントの長さで優位を維持。一方、追われる777号車は残り12分を切ったところで急激にペースダウン。燃料不足により緊急ピットインを余儀なくされてしまった。

トップに返り咲いた61号車は初優勝へ向けて独走。だが、2番手の6号車が猛烈な追い上げを見せ、トップとの差を詰めていく。ファイナルラップに入った時点では、両者の差は2秒。多くの観客がこのままゴールすると予想していた。

ところが、ヘアピンの立ち上がりで61号車が突如スローダウン。ボンネットから白煙を上げ、コース脇にマシンを止める事態に。残り半周でトップに立った6号車がそのまま走り切り、26台抜きという大逆転でチーム初勝利を飾った。

2位は、トラブルから立て直した777号車。3位には7号車が入ったが、ピット作業違反によるペナルティで4位フィニッシュの2号車HYPER WATER INGING GR86 GTが繰り上がって表彰台を獲得した

SUPER GT Round2 FUJI GT 3Hours RACE GW SPECIAL Result
2025年スーパーGT 第2戦決勝 GT500結果
1位 38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)116周
2位 1 au TOM'S GR Supra(坪井 翔/山下健太)
3位 100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)
4位 12 TRS IMPUL with SDG Z(平峰一貴/B.バゲット)
5位 39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)
6位 14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/福住仁嶺)
7位 37 Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)
8位 23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/R.クインタレッリ)
9位 8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT (野尻智紀/松下信治)
10位 3 Niterra MOTUL Z(佐々木大樹/三宅淳詞)

2025年スーパーGT 第2戦決勝 GT300結果
1位 6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI(片山義章/R.メリ・ムンタン)107周
2位 777 D'station Vantage GT3(藤井誠暢/C.ファグ)
3位 2 HYPER WATER Racing GR86 GT(堤 優威/平良 響/卜部和久)
4位 7 CARGUY FERRARI 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗/澤圭太)
5位 65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/菅波冬悟/黒澤治樹)
6位 45 PONOS FERRARI 296(ケイ・コッツォリーノ/篠原拓郎)
7位 56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(平手晃平/金丸ユウ)
8位 61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)
9位 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)
10位 5 マッハ車検 エアバスター MC86 マッハ号(塩津佑介/木村偉織)

[ アルバム : 2025年スーパーGT はオリジナルサイトでご覧ください ]

関連タグ

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

2025 AUTOBACS SUPER GT Round.2 FUJI GT 3Hours RACE GW SPECIAL KeePer CERUMO GR Supraが6年ぶりの優勝!
2025 AUTOBACS SUPER GT Round.2 FUJI GT 3Hours RACE GW SPECIAL KeePer CERUMO GR Supraが6年ぶりの優勝!
AutoBild Japan
F1第7戦、いよいよ欧州ラウンドが幕開け【エミリア ロマーニャGP プレビュー】
F1第7戦、いよいよ欧州ラウンドが幕開け【エミリア ロマーニャGP プレビュー】
Webモーターマガジン
まさかの“急ブレーキ”。自信とともに臨んだオートポリスで試練に直面したダンディライアン、連勝止まる
まさかの“急ブレーキ”。自信とともに臨んだオートポリスで試練に直面したダンディライアン、連勝止まる
AUTOSPORT web
【F1第7戦 エミリア・ロマーニャGP決勝】フェルスタッペンがアップデートで反撃、マクラーレンを抑えて今季2勝目
【F1第7戦 エミリア・ロマーニャGP決勝】フェルスタッペンがアップデートで反撃、マクラーレンを抑えて今季2勝目
Webモーターマガジン
ライバルの連勝を止めた坪井「流れが変わったかも」。2位野尻が感じた“個体差”【SF第5戦決勝会見】
ライバルの連勝を止めた坪井「流れが変わったかも」。2位野尻が感じた“個体差”【SF第5戦決勝会見】
AUTOSPORT web
【フォーミュラE第8戦東京E-Prix レースレポート1】運を味方につけたバンドーンが優勝 マセラティは東京E-Prix連覇達成
【フォーミュラE第8戦東京E-Prix レースレポート1】運を味方につけたバンドーンが優勝 マセラティは東京E-Prix連覇達成
Webモーターマガジン
【フォーミュラE第9戦東京E-Prix レースレポート2】悲願達成!日産のローランドが東京E-Prix初優勝
【フォーミュラE第9戦東京E-Prix レースレポート2】悲願達成!日産のローランドが東京E-Prix初優勝
Webモーターマガジン
【ポイントランキング】2025年スーパーフォーミュラ第5戦オートポリス終了時点
【ポイントランキング】2025年スーパーフォーミュラ第5戦オートポリス終了時点
AUTOSPORT web
王者・坪井翔が今季初勝利で挽回開始! 岩佐歩夢の初勝利はトラブルでまたも潰える|スーパーフォーミュラ第5戦決勝レポート
王者・坪井翔が今季初勝利で挽回開始! 岩佐歩夢の初勝利はトラブルでまたも潰える|スーパーフォーミュラ第5戦決勝レポート
motorsport.com 日本版
ズバッと一閃! フェルスタッペン大胆オーバーテイクで今季2勝目。角田裕毅は10位入賞|F1エミリア・ロマーニャGP決勝
ズバッと一閃! フェルスタッペン大胆オーバーテイクで今季2勝目。角田裕毅は10位入賞|F1エミリア・ロマーニャGP決勝
motorsport.com 日本版
クロフォードが抜群の蹴り出しで優勝。リバースPP宮田莉朋は苦闘も今季初入賞/FIA F2第4戦レース1
クロフォードが抜群の蹴り出しで優勝。リバースPP宮田莉朋は苦闘も今季初入賞/FIA F2第4戦レース1
AUTOSPORT web
新生KYOJO CUP開幕。フォーミュラカーでの初戦は下野璃央が2位に大差をつける完勝
新生KYOJO CUP開幕。フォーミュラカーでの初戦は下野璃央が2位に大差をつける完勝
AUTOSPORT web
インタープロト第1戦は赤旗終了でレース不成立。第2戦は卜部和久が福住仁嶺を振り切って初優勝
インタープロト第1戦は赤旗終了でレース不成立。第2戦は卜部和久が福住仁嶺を振り切って初優勝
AUTOSPORT web
なんちゃってセレブのホーム「富士スピードウェイ」開催のSUPER GTへ! GT500はトヨタ無双でした
なんちゃってセレブのホーム「富士スピードウェイ」開催のSUPER GTへ! GT500はトヨタ無双でした
Auto Messe Web
30歳目前の坪井翔、既に国内最高峰タイトル4冠「苦しい時間が長かったが、良い20代を過ごせた」——SFは今季初勝利で王座戦線名乗り
30歳目前の坪井翔、既に国内最高峰タイトル4冠「苦しい時間が長かったが、良い20代を過ごせた」——SFは今季初勝利で王座戦線名乗り
motorsport.com 日本版
マクラーレン育成ダンが独走。6.5秒の大差をつけて今季2勝目を挙げる/FIA F2第4戦レース2
マクラーレン育成ダンが独走。6.5秒の大差をつけて今季2勝目を挙げる/FIA F2第4戦レース2
AUTOSPORT web
小林可夢偉、2ヵ月ぶりSFは予選3番手もレースは7位「いくらカーナンバー7やからって……」富士テストも欠席で苦境続くか
小林可夢偉、2ヵ月ぶりSFは予選3番手もレースは7位「いくらカーナンバー7やからって……」富士テストも欠席で苦境続くか
motorsport.com 日本版
前年王者・坪井翔が今季初勝利! 岩佐は首位走行中まさかのトラブル|スーパーフォーミュラ第5戦オートポリス:決勝結果速報
前年王者・坪井翔が今季初勝利! 岩佐は首位走行中まさかのトラブル|スーパーフォーミュラ第5戦オートポリス:決勝結果速報
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695 . 0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1798 . 0万円 3258 . 0万円

中古車を検索
マクラーレン GTの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2695 . 0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

1798 . 0万円 3258 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村