F1アゼルバイジャンGPの決勝レースで、フェラーリのシャルル・ルクレールが3位に入った。この結果は、ルクレールにとっても、そしてフェラーリにとっても、今季初の表彰台獲得ということになった。
フェラーリは今季開幕から、厳しいタイヤのデグラデーション(性能劣化)に悩まされてきた。今回のアゼルバイジャンでも、スプリントでは同様の傾向が見て取れ、決勝では厳しい戦いを強いられるものとみられていた。
■ルクレール、今季初表彰台を手にするもレッドブルに完敗「彼らは別のリーグにいた」
しかし実際には、レース終盤までレースペースが衰えることなく、アストンマーチンのフェルナンド・アロンソを抑え切った。アロンソはこれで、開幕から続いてきた連続表彰台獲得記録が途切れた。
ただレースペースを見ると、アロンソはルクレールのペースに翻弄された感がある。
■スプリントから一転、超安定したフェラーリの決勝ペース
上のグラフは、F1アゼルバイジャンGPの決勝レースにおける各車のレースペース推移だ。これを見ると、ルクレールとアロンソは、レースの終盤までデグラデーションに悩まされることなく、レースを走り切った。
特にアストンマーチンのアロンソは、レース最終盤に前を行くルクレールはおろか、レッドブル勢よりもかなり速いペースで走った。決め手を欠いたためルクレールを抜くことはできなかったが、レース中のパフォーマンスは、やはりフェラーリを遥かに凌ぐと言えそうだ。
アロンソはレース後、「今回のフェラーリは運が良かったね」と余裕とも言えるコメントを発しているが、それは強がりでもなんでもなく、彼が本当に感じていることなのだろう。
それでもフェラーリが決勝でほとんどデグラデーションに悩まされなかったのは、不思議である。それはハードタイヤを履いた時だけでなく、レース序盤にミディアムタイヤを履いた時も同じだった。
アロンソはフェラーリのデグラデーションが決勝で小さかった理由について、路面温度が下がったことを挙げていた。しかし実際には、スプリントのスタート時の路面温度は36度。決勝は終盤でも38度と、決勝の方が厳しいコンディションだった。そこからすると、路面温度が下がったことだけが、フェラーリのデグラデーションが小さくなった原因だとは考えにくい。
もちろん、走行が重なったことで路面にラバーグリップが載ったことも一因だと言えようが、スプリントのルクレールのペースは、レッドブルには勝てないこと、そして決勝でアロンソ以下を牽制することを見越してのブラフだったとは考えられないだろうか?
ルクレールはレース後、こんなコメントを残している。
「最初から彼の意図は分かっていた。彼はいつもそうしている。スティントの始めはタイヤをキープし、最後はプッシュしてくるんだ」
「だから僕は今日、同じことをしようとした。最後は接戦になったけど、今日のフェルナンドにはそれじゃ十分じゃなかったみたいだね」
アロンソは「いつかフェラーリのペースは落ちてくるさ」と思い、そのチャンスを狙っていた。しかしルクレールは、あえてペースをコントロールしていた。スプリントのペースダウンも、決勝で相手を油断させるためも策だったように思える。
実際にルクレールのペースはなかなか衰えず、アロンソが接近すると逆に逃げる……そうこうしているうちにレース終盤、そしてチェッカーを迎えることになった。
確かにスプリントでは、ダメージを負っていたとはいえ、戦闘力で勝るレッドブルのマックス・フェルスタッペンを抑えなければならない厳しいレースだった。しかし決勝でのペースを見ると、そのスプリントのデグラデーションを隠れ蓑にした、頭脳戦でもぎ取った結果なのかもしれないと勘繰ってしまう。そしてアロンソは、パフォーマンス的には余力を残していたのに、その頭脳戦に屈した……そんなことも想像できるアゼルバイジャンGPの決勝レースであった。
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