■進化したけど安くなった! 最安モデルの仕様とは?
トヨタは2025年10月9日、「bZ4X」の一部改良モデルを発表し、同日より販売を開始しました。
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今回の改良では、航続距離の延長やモーター出力の向上、さらには急速充電時間の短縮など、電気自動車としての基本性能が大幅に進化しています。
そんな改良版bZ4Xの中でも、最も手頃な価格で購入できるエントリーモデルとは、一体どのようなモデルなのでしょうか。
トヨタ初の量産EV(電気自動車)であるbZ4Xは、2022年5月に登場。
スバルとの共同開発によるEV専用プラットフォームをトヨタ車として初めて採用したSUVで、ブランドの電動化戦略を象徴するモデルです。
発売当初はリース専用車として提供されていましたが、2023年10月からは一般販売も開始され、より多くのユーザーが購入可能となりました。
そして、2025年10月9日に実施された今回の一部改良では、電気自動車としての利便性をさらに高めるため、バッテリーやパワートレインを中心に大幅なアップデートが行われました。
従来は1種類のみだったバッテリー容量は、グレードによって57.7kWhと74.7kWhの2タイプへと変更。
これにより、一充電あたりの走行距離(WLTCモード)は最大746kmを達成し、改良前の567kmから大きく伸びています。
また、150kWの急速充電器を使用した場合、バッテリー残量10%から80%までの充電時間は最短約28分に短縮。
加えて、寒冷地でもスムーズな急速充電を可能にする「バッテリープレコンディショニング」機能も新たに搭載されました。
さらに、モーター・インバーター・トランスアクスルを一体化した「eAxle」をコンパクト設計にすることで、出力を向上。
0-100km/h加速は最速5.1秒を実現するなど、走行性能も飛躍的に高められています。
そんなbZ4Xの中で最も手頃な価格となるのが「G(FWD)」グレードです。
ボディサイズは全長4690mm×全幅1860mm×全高1650mm、ホイールベースは2850mm。
外観デザインも一部リフレッシュされ、最新のトヨタ車に共通する「ハンマーヘッドフェイス」がより洗練された印象に仕上げられています。
タイヤサイズは全グレード共通で18インチを装着。ホイールデザインも統一されており、上級モデルとの主な違いはリアスポイラーの形状で、Gグレードではフラットなデザインを採用しています。
ボディカラーはツートーン仕様を含む全5色を展開。
インテリアも改良が施され、水平基調のすっきりとしたインパネデザインが特徴です。シート素材には、ファブリックと合成皮革のコンビネーションを採用しています。
装備面では、標準搭載のディスプレイオーディオが14インチに大型化され、センターコンソールも新デザインに刷新。
スマートフォン2台を同時に充電できる「おくだけ充電」機能も備わっています。
エントリーモデルながら、運転席8ウェイパワーシートや前席シートヒーターなど快適装備も充実。
安全装備としては、最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を全車標準で搭載しています。
さらに、スイッチ操作だけで駐車を自動でサポートする「トヨタ チームメイト(アドバンスト パーク)」も標準装備されており、運転初心者でも安心です。
パワートレインには、最高出力169PS・最大トルク268Nmを発揮する電気モーターを搭載。
駆動方式は前輪駆動(FWD)で、バッテリー容量は57.7kWh。バッテリー保証は10年または20万kmとされています。
航続距離はWLTCモードで544kmを実現し、実用性も十分。
価格(消費税込み)は480万円と、改良前の最安モデル(550万円)よりも大幅に求めやすくなりました。
一方、最上級モデルの「Z(4WD)」は600万円で、両者の価格差は120万円となります。
なお、bZ4Xは令和6年度補正予算による「CEV補助金(クリーンエネルギー自動車導入促進補助金)」の対象であり、全グレードで90万円の補助金が交付されます。
これにより、Gグレードの実質価格は約390万円となり、EVとしては非常に魅力的な価格帯に仕上がっています。(山城颯太)
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