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【これからどうなる?】カルロス・ゴーンの2020年、AUTOCAR英国の見方 予断を許さず

まるでハリウッド映画

text:Ken Gibson(ケン・ギブソン)

【画像】カルロス・ゴーンの2020年 全5枚

カルロス・ゴーンの2020年は逃亡の日々となるだろう。

数々の不正会計疑惑で起訴され、公判への準備を進めていると思われていた最中に実行された、彼の日本からの逃亡劇はまるでハリウッド映画のようであり、ベイルートでの情熱溢れる記者会見も同様に興味深いものだった。

多くの点で注目を集めたこの一連の出来事は、ゴーンの劇的なキャリアを反映していると言えるだろう。

彼は自らのやり方で、世界の自動車業界におけるもっともパワフルで興味深いカリスマのひとりの座に上り詰めたのであり、世界中にある122の工場で、47万人ものひとびとが、年間1000万台以上のクルマを作り出す帝国を率いるまでになったのだ。

この業界を代表するリーダーたちと同じく、ゴーンのキャリアもその始まりは慎ましいものだった。

彼が最初に成功を掴んだのは、フランスのタイヤメーカー、ミシュランで働いていた時のことであり、フランスとドイツの工場勤務からスタートした18年後、ミシュランの北米事業部門CEOへと就任している。

ルノーへの移籍は1996年のことだったが、そこで彼はルノーの業績を回復させるべく工場閉鎖や人員削減などを断行したことで、「コストキラー」のニックネームを授けられている。

だが、倒産の危機に瀕していた日産の株式43%をルノーが購入したことで、1999年、ルノーから日産に派遣されると、ここでゴーンは新たに「ミスター調整」という異名を受けることとなった。

まさにヒーロー 帝国の拡大

ゴーンの計画は、自動車業界に限らずどんな企業も成し得なかった驚くべき業績回復を実現するというものであり、わずか2年で日産を荒廃の淵から、収益性を備えた企業に生まれ変わらせるというものだった。

この計画を進めるなかで、ゴーンは外国出身者としては初めて日本の自動車メーカーを率いることとなったのであり、確かに日産の5つの工場を閉鎖し、2万1000人の雇用削減を行ったものの、数年のうちには日本で救世主と見做されるようになっている。

長年にわたってゴーンはまさにヒーローのような扱いを受けてきた。

2001年、彼の半生は日本でマンガに取り上げられ、2011年には、日本のリーダーとして誰が相応しいかというアンケートで7位にランクインするまでになっている。

ルノー・日産アライアンスが世界の自動車業界で確固たる地位を築くにつれ、彼の成功もさらに大きなものとなっていった。

2007年、ゴーンはアライアンスから少量生産ではないゼロエミッションEVのリーフを登場させている。

当初日産の英国サンダーランド工場で生産されていたこのクルマによって、ライバルに先んじてEV市場へと進出するとともに、世界でもっとも売れたEVの地位を獲得することに成功しており、彼は完全なEV社会の実現を夢見ていた。

一方でゴーンは自身の帝国をより大きくすることにも憑りつかれていたようだ。

2014年のルノーによるアフトワズ(ラーダ・ブランドのオーナーだ)買収に続いて、2016年には、日産が株式を購入する形で、当時苦境に喘いでいた三菱自動車のアライアンス入りを実現させており、2017年、この3社連合で年間生産台数1000万台の壁を突破している。

独裁者への変身 高級志向

2018年、ゴーンはフィアット・クライスラー・オートモービル(FCA)との合併計画にも乗り出していたが、彼の逮捕によってこの試みは頓挫しており、その後、FCAはルノー最大のライバルであるPSAグループとの合併を選んでいる。

ゴーンの周りで働いていたひとびとによれば、彼は帝国が大きくなるにつれ独裁的になり、ベイルートやリオデジャネイロ、パリなどで豪華な邸宅を購入するなど、高級志向を強めていったのだと言う(彼はレバノンとブラジル、フランスの国籍を保有している)。

アライアンスの15周年を記念する式典は、彼の60歳の誕生日にベルサイユ宮殿を舞台に開催されているが、その費用は63万5000ユーロ(当時の為替で54万2000ポンド)にも達したと言われている。

その後、同じベルサイユを舞台に、映画「マリー・アントワネット」にインスピレーションを受けた豪華絢爛な結婚式を行っている。

彼の報酬は、とりわけルノーの筆頭株主であるフランス政府との間で常に議論の的となってきた。

2017年、ゴーンは1700万ドル(1300万ポンド)の報酬に加え、ストックオプションとボーナスを受け取っており、2018年の株主総会では報酬の増額案に対して、株主から反対票を投じられている。

ゴーンはその自伝のなかで、「トップには100%の行動の自由が保証され、その行動の結果に対して100%責任を負わなければならない。わたしが干渉を認めることなど決してない」と、述べている。

日産とルノーの経営統合に向けた動きと強まる独裁色が、日産経営陣内部の反ゴーン色を強め、逮捕起訴に至った会計不正疑惑に関する秘密調査のキッカケになったと言われている。

大ヒット間違いなし?

ゴーンは、日産の資金を個人的な目的のために流用したり、日本の金融商品取引法に反して収入を過少申告した罪など、複数の罪状での起訴に対する公判のため、今年4月には日本の法廷に姿を現すはずだった。

彼は「どこでも公正な裁きが受けられる場所であれば」裁判を受ける用意は出来ていると言うが、日本との犯罪人引渡条約を締結していないレバノンへと逃れたのであり、しばらくこの地を離れることはないだろう。

インターポールからの指名手配と、レバノンの法律に違反して過去イスラエルに渡航した件などについて、この国の検察官がゴーンに対する聴取を行うと言われている。

一方、東京地検はゴーンの記者会見に対して、「彼の主張は自らが犯した事象を無視したものであり、日本の司法制度に対する一方的な批判は到底受け入れられない」とのコメントを発表している。

日産は彼の密出国とその後の声明に関して、「まったく無責任」だと断じており、内部調査の結果、「ゴーン氏の報酬虚偽記載や、会社資産の私的流用など、複数の不正行為に関する確固たる証拠」が発見されたことを明らかにしている。

つまり、このカルロス・ゴーンの驚くべき事件はまだまだ続くということであり、もしネットフリックスでドラマ化されれば大ヒットすること間違いなしだろう。(もちろん皮肉です)

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