現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > ベストバランス8シリーズ 新型 BMW 840iグランクーペ sドライブへ試乗

ここから本文です

ベストバランス8シリーズ 新型 BMW 840iグランクーペ sドライブへ試乗

掲載 更新
ベストバランス8シリーズ 新型 BMW 840iグランクーペ sドライブへ試乗

3番目のボディバリエーション

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)先代の6シリーズ・グランクーペと置き換わるかたちで、8シリーズ・グランクーペがBMWから登場する。アウディA7やメルセデス・ベンツCLS、ポルシェ・パナメーラなどが熱戦を繰り広げる、ラグジュアリー・グランドツアラーへのBMWによる最新の回答だ。

【画像】BMW 8シリーズ 全59枚

新しい8シリーズとしてはクーペとカブリオレに続く3番目のバリエーションで、8シリーズのランナップが出揃った。今回試乗したのは後輪駆動モデルだったが、4輪駆動の840d xドライブと、M850i xドライブも用意される。大ヒットの予感もあるM8グランクーペも近日中に登場予定となっている。

エクステリアデザインは、2ドアクーペと共通する雰囲気だが、ホイールベースは201mmも延長。A7やパナメーラとは異なり、CLSのように独立したラゲッジルームが備わる。ボディ後半の剛性確保の面でも有利だ。

ダッシュボードはクーペやカブリオレと共通。運転席の着座位置は低くめられ、高いルーフラインと相まってヘッドルームには余裕がある。リアシートへは、大きなリアタイヤのホイールアーチがあり、少し乗り降りにしくい。

座ってしまえばそれぞれのシートには十分な空間が確保され、ヘッドルームも広い。大人も座れるちゃんとした4シーターだ。ラゲッジスペースは440Lの大きさがあるが、5シリーズのサルーンより90Lも小さい。

BMWらしいダイナミクス性能

ターボ過給される3.0Lの直列6気筒ガソリンエンジンは、850iが搭載する4.4LのV8ターボほどパンチ力はないが、とても魅力的なユニット。低回転域から力強く柔軟で、中回転域での質感にも優れ、トップエンド目掛けて気持ちよく吹け上がる。高速道路でも洗練された質感は変わらず、堂々としながら邪魔にならない排気音が心地良い。

8速ATの振る舞いは、マニュアルモードでも素早くスムーズ。ブレーキにはエネルギーの回生機能が付き、ドライビングモードの「エコ・プロ」では、長時間アクセルペダルに力がかからない状態が続くと、エンジンがアイドリング状態に。燃費の向上が期待できる。サスペンションは、シンプルなスチールコイルだ。

ダイナミクス性能に関しては、BMWの面目躍如。BMWのインテグレイテッド・アクティブ・ステアリングには後輪操舵機能も備わり、大きなクルマながら、取り回しはずっと小さく感じられる。ステアリング操作に対する重さも自然で、切り込むにつれて適切な手応えを感じられるから、狭い道でも大きなBMWを操る不安感がない。

スポーツモードとスポーツプラスモードではダイレクト感が増すが、コンフォートモードでのダイレクト感と重み付けのバランスも素晴らしい。車重は1800kgもあるが、BMWらしい機敏な身のこなしが可能。優れた姿勢制御とグリップ力を持ち、走行時のバランスも秀逸だった。

8シリーズの中でのベストバランス

リアタイヤにはアクティブ・ロック機能の付いたMスポーツ・ディファレンシャルが備わり、ドライバーの期待通り、積極的に意のままに走らせることもできる。懐の深いシャシー・セッティングで、カーブの続く区間でも満足感の高いドライビングが味わえるだろう。

ホイールベースが伸ばされ、アダプティブダンパーが備わる840iグランクーペは、2ドアクーペと比較して、路面からの入力に対しても落ち着いた滑らかな乗り心地を提供してくれる。高速走行時のスタビリティも高く、長距離クルーザーとして相応しい完成度を得ているといえるだろう。

BMW 8シリーズ・グランクーペの訴求力は高い。パフォーマンスだけを見れば、ラグジュアリー4ドアクーペの中で秀でた数字を持たないことは確かだが、プレミアムブランドとして無視できない素性を備えている。

特に魅力的なのが6気筒エンジンの味わいと、ドライバーも満足できる優れた操縦性。メルセデスAMGのようなホットロッド感はないが、新しい8シリーズの中で最もバランスに優れたモデルだといえる可能性は高い。

BMW 8シリーズ・グランクーペ840i sドライブのスペック

価格:6万9340ポンド(922万円)
全長:5082mm
全幅:1932mm
全高:1407mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:5.2秒
燃費:13.8km/L
CO2排出量:164g/km
乾燥重量:1800kg
パワートレイン:直列6気筒2998ccターボ
使用燃料:ガソリン
最高出力:341ps/5000rpm
最大トルク:50.9kg-m/1600rpm
ギアボックス:8速オートマティック

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

レッドブル&HRC密着:フロントタイヤへの熱入れを苦手にするRB20。弱点が露呈し初日は2台とも下位に沈む
レッドブル&HRC密着:フロントタイヤへの熱入れを苦手にするRB20。弱点が露呈し初日は2台とも下位に沈む
AUTOSPORT web
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
AUTOSPORT web
見かけ倒しでもいいじゃん! ルックスと性能が釣り合わないスポーツモデル5選
見かけ倒しでもいいじゃん! ルックスと性能が釣り合わないスポーツモデル5選
ベストカーWeb
2025年WEC暫定エントリーリストが発表。ハイパーカーは2社が撤退もLMGT3と同数の18台が参戦
2025年WEC暫定エントリーリストが発表。ハイパーカーは2社が撤退もLMGT3と同数の18台が参戦
AUTOSPORT web
【角田裕毅F1第22戦展望】昨年の反省をもとにセットアップを2種類用意。FP2で「だいたいの方向性は見つかった」
【角田裕毅F1第22戦展望】昨年の反省をもとにセットアップを2種類用意。FP2で「だいたいの方向性は見つかった」
AUTOSPORT web
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
ベストカーWeb
勝田貴元、パンクで後退も挽回「まだ諦められない。ファンの声援が力になる」/ラリージャパン デイ2
勝田貴元、パンクで後退も挽回「まだ諦められない。ファンの声援が力になる」/ラリージャパン デイ2
AUTOSPORT web
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
ベストカーWeb
荒野にポツンと1軒のカフェ!?…25ドルでキャンプサイトを確保。オーストラリアはトレイルも何もかもナメてかかってはいけません!【豪州釣りキャンの旅_10】
荒野にポツンと1軒のカフェ!?…25ドルでキャンプサイトを確保。オーストラリアはトレイルも何もかもナメてかかってはいけません!【豪州釣りキャンの旅_10】
Auto Messe Web
ローソン初日15番手「路面コンディションに苦労。今日の学習を役立て、トップ10に食い込みたい」/F1第22戦
ローソン初日15番手「路面コンディションに苦労。今日の学習を役立て、トップ10に食い込みたい」/F1第22戦
AUTOSPORT web
ボッタス、PUエレメント交換で5グリッド降格が決定。RB勢はエキゾーストを交換/F1第22戦
ボッタス、PUエレメント交換で5グリッド降格が決定。RB勢はエキゾーストを交換/F1第22戦
AUTOSPORT web
タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
AUTOSPORT web
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
AUTOCAR JAPAN
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
Auto Messe Web
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
AUTOSPORT web
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
くるまのニュース
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
AUTOCAR JAPAN
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1358.01898.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

525.94949.0万円

中古車を検索
8シリーズ グラン クーペの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1358.01898.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

525.94949.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村