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高級EVセダン「メルセデス・ベンツEQS」の市販バージョンが公開。発売は本年8月を予定

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高級EVセダン「メルセデス・ベンツEQS」の市販バージョンが公開。発売は本年8月を予定

ダイムラーが市販版のメルセデス最上級EVサルーン「EQS」をオンライン発表。上海モーターショー2021ではプロトタイプも披露

 独ダイムラーは2021年4月15日(現地時間)、メルセデス・ベンツの新しい高級EVセダン「EQS」の市販モデルをオンライン発表し、さらに上海モーターショー2021(4月19日~28日)では実車のプロトタイプを雛壇に上げた。

メルセデス・ベンツGLAクラスの電気自動車「EQA250」のカタログモデルが日本で発売

 EQSはメルセデス・ベンツ・ブランドの新世代電気自動車シリーズである「EQ(Electric Intelligence:エレクトリック・インテリジェンスの意味)」の第4弾で、かつ同シリーズのフラッグシップセダンに位置する。2019年開催のフランクフルト・ショーでデビューした「ヴィジョンEQS」の市販バージョン、そして既存のSクラスのEVモデルに該当する1台だ。

 基本骨格には新開発の電動車向けアーキテクチャーである「EVA」を採用。このEVAはモジュラー設計で構成し、ホイールベースやトレッド、システムコンポーネント、バッテリー容量および配置を変更することによって、小型・中型・大型セダンからSUVまで、幅広いクラスのEVに対応する。EQSには3210mmというロングホイールベースとワイドトレッドに、高出力モーターや大容量リチウムイオンバッテリーなどを搭載した。

 当初のグレード展開としては、最高出力385kW/最大トルク855Nmを発生するモーターに、eATSを前後アクスルに配して4輪を駆動する「EQS580・4マチック」と、同245kW/568Nmを絞り出すモーターに、eATSをリアアクスルに配して後輪を駆動する「EQS450+」の2タイプを設定。駆動用リチウムイオンバッテリーは2タイプともに107.8kWhの容量を確保し、航続距離は最大で770km(WLTPモード)を実現する。最高速度はリミッター作動で210km/hに設定し、0→100km/h加速はEQS580・4マチックが4.3秒、EQS450+が6.2秒を達成した。充電に関しては、最大200kWの急速充電に対応。2WD仕様で300km(WLTPモード)、4WD仕様で280km(同)走行分の電力が約15分で充電できる。また、自宅や公共の充電ステーションなどでは、オンボード充電器を使用して最大22kWでの充電を可能とした。
 シャシー面については、最大4.5度の転舵ができるリアアクスルステアリングを標準で装備。オプションで最大10度まで転舵できる機構も用意する。一方、回生ブレーキには3段階の切り替えが可能なシステムを採用。最大エネルギー回生能力は、2WD仕様で186kW、4WD仕様で290kWを成し遂げた。

 エクステリアに関しては、メルセデス・ベンツのデザインの基本思想である「Sensual Purity(官能的純粋)」を大型セダンのなかでさらに突き詰め、シンプルかつシームレスで、すべてが1つの塊に溶け合ったような先進のサルーンフォルムを創出する。流麗なルーフィラインや“ワン ボウ デザイン”と称するアーチ状のグラスエリアなどによって、空気抵抗係数(Cd値)0.20という優秀な数値を実現した点もデザイン上のトピックだ。各セクションのアレンジも独特で、フロント部は大型のブラックパネルを装備したうえでそのラインに組み込む形でLEDヘッドランプを配し、さらに上部にはデイタイムドライビングライト光ファイバーのチューブを設定。リアのLEDコンビネーションランプも左右を光ファイバーのチューブでつなぎ、キックアップした後端や厚みのあるバンパーと相まって魅力的な後ろ姿を演出する。なだらかなボディラインやファストバック風のリアエンド、そしてロングホイールベースが際立つサイドビューも印象的だ。ボディサイズは全長5216×全幅1926×全高1512mmと、現行Sクラスと同セグメントの外寸に設定した。

 内包するインテリアは、ダッシュボードに12.3インチのメーターディスプレイと17.7インチのセンターディスプレイ、助手席前の12.3インチディスプレイで構成する一体型凹曲面ディスプレイ「MBUXハイパースクリーン」をオプションで配したことが訴求点。約650度の温度で成形した湾曲ガラスでカバーするスクリーン内には、運転に必要な情報やエンターテインメント機能を見やすく、かつ効率的に映し出す。センターディスプレイと助手席ディスプレイには、ガラスにかける圧力のレベルが異なると反応を変えて別のメニューに切り替わるフォースフィードバックを内蔵した触覚フィードバックも組み込んだ。一方、標準仕様のディスプレイはタブレット形状のメーターディスプレイと縦型のセンターディスプレイの2画面で構成している。

 インテリア細部のアレンジにも徹底してこだわり、スクリーン周囲に配したライトシルバーのフレームや多様なカラーで彩るアンビエントライトなどの先進機能と、伝統的な素材およびカラーリングを、高度かつ巧みに融合させる。内燃機関から電気自動車へのパラダイムシフトを音響面で認識できるよう、“Silver Waves”および“Vivid Flux”と称するサウンドスケープを採用したことも特徴だ。キャビン空間自体は、コンパクト設計のEVパワートレインおよびロングホイールベースを活かした広い足もとスペースや様々な快適装備を内蔵したシートなどによって、ラグジュアリーサルーンらしい上質な移動空間を実現。提携充電ネットワークに容易かつ迅速にアクセスできるよう設定したことも、EQSのアピールポイントだ。荷室に関しては、後席使用時で610リットルの容量を確保。リアシートバック格納時は、バルクヘッドを省いた効果もあって、最大1770リットルの大容量を実現した。

 なお、EQSの発売は欧州や米国市場で本年8月より、中国市場で2022年初旬より開始する予定。日本への導入も計画しており、詳細などは後日アナウンスされる見込みである。

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みんなのコメント

1件
  • 時代の流れだな。
    買えるのなら欲しいけど、庶民には手が出ないお値段なんだろうな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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