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【日本価格/スペック/内装/サイズは?】フェラーリ・ローマ V8新型2+2クーペ、日本導入

掲載 更新 15
【日本価格/スペック/内装/サイズは?】フェラーリ・ローマ V8新型2+2クーペ、日本導入

はじめに 新型車ローマとは

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)

【画像】フェラーリ・ローマ、ポルトフィーノ【比べる】 全149枚

1950~60年代のローマで花開いた自由なライフスタイルである「ドルチェ・ヴィータ=甘い生活」をコンセプトに開発されたのがフェラーリ・ローマだ。

フロント・エンジン8気筒2+2のクーペ・ボディという、これまでフェラーリに存在しなかったレンジにあり、どのモデルとも似ていないエレガントで控えめなスタイリングが特徴だ。

かつてフェラーリが送り出した8気筒2+2モデルは、旧くは308GT4やモンディアル、近年ではオープン・モデルのカリフォルニア/ポルトフィーノがあるが、どれもまとまりに欠けていたといわざるを得なかった。

しかしローマのタイムレスなスタイリングは2+2とは思えぬ流麗なもので、クルマ好きから好評を得ている。フェラーリはカリフォルニア/ポルトフィーノで新たな顧客を獲得しており、優雅なデザインのローマで、これまでフェラーリを敬遠していた層の掘り起こしを狙う。

日本での標準販売価格はポルトフィーノの51万円高となる2682万円と発表された。

新型車ローマ 外観

フェラーリ・ローマのスタイリングは、これまでのフェラーリとは違ってひけらかさない優雅さをコンセプトに、社内のデザインスタジオで開発された。

エクステリア・デザインは往年のフェラーリGTを象徴するロングノーズ、ショートデッキ・スタイルを基本に、2+2モデルであることを感じさせない引き締まった姿に仕上げられている。

仔細に見てゆくとキャラクターラインは最小限に留められ、柔らかな曲線と面で構成。フロント・フェンダーにはクラシカルな峰を設け、リア・フェンダーまわりのボリュームある造型は250GT SWBや250GTOを想起させる。

また、デザインを乱す余計なインテークは設けず、空力性能を突き詰めて冷却効率を高めたパーフォレーション型のフロントグリル、リア・ウインドウと一体化した可動式リア・スポイラーを備える。

フルLEDのアダプティブ・ヘッドランプと長方形のツイン・テールライトは新たなフェラーリ・デザインの方向性を示すものとなっている。

新型車ローマ エアロダイナミクス

空力を突き詰めてクルマ本来の美しさから乖離した最近のスーパースポーツに対し、ローマはスタイリングを損なわずに優れた空力特性を得ている。

主となる装備がリア・ウインドウ後端に組み込まれた可動式リア・スポイラーだ。100km/h以下では格納されているが、100-300km/hの速度域ではミディアム・ドラッグとしてウイングがリア・ウインドウ面に対し135°立ち上がり最大ダウンフォースの約30%を発生する。

この速度域でのコーナリングとブレーキング時はウイングが150°まで起きたハイ・ドラッグモードとなり安定性を高める。ポルトフィーノに比べ250km/h時のダウンフォースは95kg増したという。

このほか高速時にフロント荷重を高めるために、アンダーパネルにボルテック・ジェネレーターを設け、流気を整えて流すことによりダウンフォースを発生させる。また、フロント・ホイール後側の流気の管理もあわせて行われる。

新型車ローマ 内装

スーパースポーツと対極に位置するローマのインテリアは、従来からのデュアル・コクピット・コンセプトをより進化させ、ドライバー側とパッセンジャー側を完全に分けたレイアウトが特徴だ。

ドライバー席はHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)が見直され、「視線は路上に、手はステアリング・ホイールに」の理念を基本に、走行中に必要なスイッチ類はマネッティーノを含めステアリング上に配される。

回転計、速度計を始め車両のあらゆる情報は湾曲した16インチのデジタル・インストゥルメント・クラスターに表示され、ナビや様々な情報も表示可能。ダッシュボードの中央には8.4インチの縦型センター・ディスプレイが配され、オーディオや空調をパッセンジャー側からも扱える。

またパッセンジャー正面にもマルチ・タッチディスプレイが備わる。注目したいのがコンソールに設けられた往年のシフトゲートをイメージしたドライブ・セレクターだ。

新型車ローマ シャシー

姉妹モデルとなるポルトフィーノとローマのホイールベースは2670mmで同一だが、ボディ形状の違いからコンポーネントの約70%が完全な新設計とアナウンスされている。

最近登場したフェラーリの各モデルはシャシー構造を公表されていないが、透視図などを見る限り現代のフェラーリの定番シャシーといえるアルミ・スペースフレームとサスペンション基部や主要構造材に鋳造パーツを組み合わせる構成が受け継がれている。

さらには鋳造パーツを中空化できる最新の技術を導入し軽量化と剛性を両立。そのためポルトフィーノに較べボディ剛性は10%向上させながら、73kgの軽量化を実現している。

サスペンションはフェラーリのスタンダードといえるフロントがダブルウイッシュボーン、リアにはマルチリンク式を備える。

新型車ローマ パワートレイン

ローマのフロント・ミドに搭載されるエンジンは、2016年から2018年までの3年連続で「インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」を受賞したV8ユニットのファミリーに属する。

基本的にポルトフィーノ用の3855ccユニットを受け継ぐが、吸排気系を始めとする各部の見直しに加え、バリアブル・ブースト・マネジメントにより瞬時に反応するスロットル・レスポンスを実現し、ポルトフィーノに較べ20psアップの620psを発揮。

直噴ガソリン・エンジンから排出されるPMを除去するガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)を採用し、最も厳しい排出ガス基準であるユーロ6Dをクリアする。

トランスアクスル・レイアウトのギアボックスは、SF90ストラダーレ譲りの8速デュアルクラッチ・タイプで素早い変速を実現。ローマ用にリバースギアを追加するモディファイがなされているが、7速の従来型よりコンパクトで6kgの軽量化を達成している。

新型車ローマ 装備

エレガントなGTモデルとはいえローマの最高出力は超怒級といえる620psをマークするだけに、あらゆるレベルのドライバーでも安全にドライブできるような様々ドライビング・デバイスが採用されている。

トラクションを統合的に制御するF1-TRACとE-DIFF、前後・左右のブレーキバランスを自動的に調整するEBD付きABS、コーナリングと立ち上がり時にブレーキを介入させて安定させるフェラーリ・ダイナミック・エンハンサー(FDE)、限界域での操作性をよりコントローラブルにするサイドスリップ・アングル・コントロール6.0(SSC6.0)を備え、あらゆる場面で確実なドライビングを提供する。

マネッティーノはポルトフィーノでは「コンフォート」「スポーツ」「ESC OFF」の3モードだったが、ローマでは走りに振った「ウェット」「コンフォート」「スポーツ」「レース」「ESC OFF」の5モードとされている。

今や欠かせぬ装備となった運転支援装備としては、アダプティブ・クルーズ・コントロールを含むフェラーリ先進運転支援システム(ADAS)により、タウンユースから長距離ドライブでも、リラックスしてドライビングが楽しめるように仕立てられている。

新型車ローマ 価格・スペック

車名:フェラーリ・ローマ
駆動方式:FR
価格:2682万円

エンジン:3855ccV8ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
トランスミッション:8速デュアルクラッチ
ステアリング:左/右

全長:4656mm
全幅:1974mm
全高:1301mm
ホイールベース:2670mm
車両重量:1472kg(乾燥)

最高出力:620ps/5750-7500rpm
最大トルク:77.5kg-m/3000-5750rpm
燃料タンク容量:80L
0-100km/h加速:3.4秒
0-200km/h加速:9.3秒
最高速度:320km/h

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みんなのコメント

15件
  • 棘が無くて本当に素敵なデザインだと思います。
    日本のメーカーもこういう品があるシックなの作ってくれたらいいのに。
    次期フェアレディZが2by2化でずんぐりむっくりを脱出するとか、マツダが直6で気合い入れてこういう流麗なのを作るとか・・庶民の手に届くのを作ってほしいなぁ・・
  • テールランプが斬新でかっこいいなー。
    と、思ったけど、ボディパネルとの段差が大きくてちょっとびっくり。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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