■約5万台も売れた!? 受注停止でも話題の新型「ジムニーノマド」に乗った印象は
昨今は国産新車の多くが入手困難な状態になっていますが、中でもレアなクルマと言えば、スズキ「ジムニーノマド」ではないでしょうか。
2023年にインドで世界にお披露目されてから、ようやく2年後の2025年1月に日本デビューとなりましたが、発表から5日目にはなんと受注停止に。
「月間予定販売台数が1200台(2月に2500台に増産との発表)のところ、約5万台の注文が入ったということから考えると、最後の納車は何年後になるんだ!?」といった声もネット上で出ています。
そんな激レアなジムニーノマド(以下ノマド)ですが、4月7日から全国でデリバリーが始まったようです。
今回、日本上陸の初期ロットと言える車両に、ジムニープロショップ「アピオ」の協力で試乗することが出来ました。
【画像】「えぇぇぇ!?」 これが新型ノマドの「リアシート」です!(42枚)
ノマドはインドのマルチスズキ・グルガオン工場で生産された後、陸路と海路を使って日本に運ばれます。
日本の検査デポにて、十分な品質検査が実施された後に、各販売店へと送られます。
こうした過程を経ていることもあって、外観や内装のクオリティは日本生産のジムニーやジムニーシエラと遜色ありません。
むしろ両モデルよりも装備が増えているためか、簡素な両モデルとは異なる高級感が漂っています。
ノマドはシエラを5ドア化したもので、全長とホイールベースが340mm延長。
これに伴い、重量は100kg増。重量増加対策として、フロントサスペンションの強化、ラダーフレームの強化、フロントブレーキのベンチレーテッド化、AT構造部品の強化、リアプロペラシャフトの強化などが実施されました。
また、リアシートの快適性確保のために、シートクッション材の変更、壁トリム材の追加、リアダンパーの適正化も行われています。
その一方で、エンジンはシエラからの完全なスライド。基本構造はもちろんのこと、制御プログラムにも一切手が加えられていません。
ミッションのギア比も、AT、MTともシエラと一緒です。そのためか、「100kgも車重が増えているのに、同じ1.5Lエンジンでパワー不足なのでは?」と心配する声も聞かれます。
しかしノマドに乗ってみると、スズキがなぜシエラと同じエンジンにしたのかが分かります。
発進時のトルクは必要十分で、100kg増を意識することはありません。
今回試乗した車両がATで、そのトルコンの効果もあるとは思いますが、MTでもシエラと変わらない加速性能だと思います。
大人4名が乗る状況でも、勾配がきつい登り坂を除けばストレスのない加速性能を見せてくれます。
ノマドは積載性能が向上したのも美点ですが、2名でレジャー用品を満載、といった使い方もノマドは難なくこなせそうです。
むしろ気になったのは、停車時と低速時のステアリング操作時の重さです。
ノマドのパワステは他のシリーズ車同様に電動アシストタイプですが、明らかな違いを感じます。
当日、取材に同行したアピオのスタッフも「シエラより重い」という感想を持ったようです。
ちなみに、ノマドは最小回転半径が5.7mであることもネット上で話題になっています。
たしかに、車庫入れの時や林道での転回などでは、“あまり小回りが利かない”という感覚がありました。
駐車スペースが細街路の奥などにある場合を除くと、日常でそれほど不便さを感じない気がします。
■ノマドはシエラに比べると鈍重そうな印象だが…意外と?
見た目のイメージとは違っていたのは、その運動性能。ノマドはシエラに比べると鈍重そうな印象を受けますが、実際にワインディングロードで乗ってくると、なかなかスポーティな走りを見せます。
フロントサスのセッティングが硬めになったこともあり、シエラよりもスッと頭がコーナーに入っていきます。
リアコイルはシエラと同一のものを使っているため、多少は重量増の影響を感じますが、大幅に運動性能が落ちているという感じはしません。
登りだと、どんどんアクセルペダルを踏み込みたくなります。ただし、下りではコイルリジッド式サスの挙動が出てきます。
フロント荷重気味となってリア車軸が動き始めると、イン側のコイルが縮む反面、アウト側はグッと伸びます。
このフワッとした動きに、クロカン四駆になれていない人には後輪の接地不足と感じてしまいがち。
路面状態が悪かったり、コーナーへの進入速度が増すと、この動きはさらに激しくなるので、下りでは十分なスピードコントロールをすることが必要となってきます。
後席に乗ったアピオスタッフによれば、こうした状況でも「快適な乗り心地だった」ということでした。
「ジムニーやシエラとは一線を画す後席の快適さがあり、それがまさにノマドの身上なのではないか」と語ります。
同様のことが、オフロードドライブでも言えます。
シエラでは多少お尻が跳ねてしまうよう凹凸が激しい未舗装路でも、ノマドは路面をゆっくりと舐める様に走ります。
ノマドはシエラと同じリアコイルスプリングを使っていますが、開発者は「車重が増したことでバネ定数が下がったのと同じ状態になっている」と語っていたことがあります。それゆえに乗り心地が良く感じるのでしょう。
しかし、より本格的なクロスカントリーとなると、不安を感じる要素がありました。
まず、フロントスタビライザーが強化されていることで、前脚のトラベル量が少ないということです。
当然、登りで凹凸地形といった場所では、タイヤのトラクション不足になる可能性大。
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さらに、日本仕様車に追加された側突対策のクラッシュボックス(ラダーフレームに取り付けられた補強材)が、モーグル地形などを走る際にすぐに接触してしまうのも気になりました。
クラッシュボックスの位置も要因だと思いますが、やはりフロントサスの動きを規制していることが最大の原因だと思います。
オンロードでの走行比率が高いことを考えれば、これが必ずしもノマドの弱点になりませんが、本格的にオフロードを走りたい人は対策が必要になるでしょう。
リアシートの折りたたみ方法など若干の残念感もあるノマドですが、5ナンバーで5ドア車クロカン4WDという唯一無比なキャラクターはやはり魅力です。
また安全性能の向上を考えても、シエラとの価格差は十分に納得いくのものです。簡潔に言えば「より誰もが乗りやすく使いやすいジムニー」、それがノマドなのではないでしょうか。
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みんなのコメント
今日、ディーラーに問い合わせたときは月産1,200台と言ってました。
増産が確かな情報であれば2年後には受注再開で有り難いのですが。
過給機が付かないのは、海外での過酷な状況での使用を考えてのこと。CVTを使わないのも同じ理由から。ともかく壊れないことが重要。
電動化が進んでいるので、あまり待たされると車がどう変化していることやら。