大技ナシ&疲れナシ! 30年間公道無転倒・丸山浩がレクチャー
『ヤングマシン』のテスターとしてデビューしたのは’88年。以来30年以上にわたり、公道でさまざまなバイクに試乗しまくってきた丸山 浩氏は、これまでどんなバイクに乗ろうともタダの一度も転んだことがない! 「30年間公道無転倒」という奇跡のヒミツを明かす本講座〈極低速編〉の第1回は、まず「絶対に転ばない」ための丸山流ライディングテクニックについて持論を語ってもらおう。
●文/まとめ:高橋剛 ●撮影:長谷川徹
「絶対に転ばない」その決意が強いヤツが転ばず走り続ける
◆難しいワザなんかいらない。必要なのは強い意志とバイクに乗る目的を見失わない徹底した冷静さだ!
バイク乗りには、2種類いる。転ぶヤツと、転ばないヤツだ。
転ばないオレは、いつも不思議に思う。なぜみんないとも簡単に転んでしまうのか、と。
転ばないためのテクニックに、何か特別なものがあるのか? あるいは努力しなければできないような特殊なワザがあるのか?
いや、ない。基本的で、当たり前で、誰もができることばかりだ。だから、これらを実行するだけで極低速の転倒はほぼ避けられるはずだ。
しかしながら、ごく簡単なことであるにもかかわらず、なぜ多くの人は転んでしまうのだろうか?
それは、最初から諦めているからだ。”バイク=転ぶもの”という誤った固定概念に囚われているのだ。だから、グラリと来るような状況に、わざわざバイクを陥れてしまう。グラリと来た時に、すぐ諦めてしまう。これでは、いつまで経っても”転ぶライダー”から脱却できない。
オレは、絶対に転びたくない。心から、強く強くそう思い続けている。オレはバイクを転ばすために乗っているわけではないし、転ぶことで何かが得られるとも思わない。
バイクや自分の体にダメージを受ければ、バイクに乗る本来の目的──それはオレにとって旅をすることだ──を叶えられなくなってしまう。あるいは、経済的・時間的なロスを背負うことになってしまう。そこには喜びなんて一切ない。
◆“見せたい自分”に負けるな。無転倒をすべてに優先させろ
転ぶライダーの多くは、”バイク=転ぶもの”と思っているのと同時に、自分以上の自分を見せようとしているようにも感じる。カッコよく、スマートに乗りこなそうとしすぎているのだ。
見栄、プライド、虚栄心、誇示…。バイクに乗ると、いろいろな思いが首をもたげる。簡単なはずの動作を、わざわざ難易度を上げて挑戦し、そのことを楽しみ、その結果、転ぶのだ。
不安なら足を着けばいい。乗ったまま動かしにくければ、バイクを降りて押せばいい。極限まで小さなUターンを決める必要なんかどこにもない。
オレはプロライダーとして注目される立場にあるが、超低速でカッコつけようと思ったことはない。リスクを感じれば足を着き、バイクを降りる。転ばないことこそカッコいいと思っているからだ。転倒で公道テストの仕事に差し障るようなことがあってはならない。オレがバイクを走らせる目的の中に「転倒」の2文字は存在しないのだ。
皆さんはプロライダーではないかもしれない。だが、転ぼうと思ってバイクに乗っている人もいないはずだ。
「転びたくない、転ばない」。その思いを、もっと強く、絶対に揺るがないものにした時、あなたはきっと転ばないライダーになっているはずだ。
足着きゼロ、駆動力ゼロ。離発着時の”魔の3秒間”を極めろ!
さて、実践編に入る前に知っておいてほしいことをもうひとつ。
オレの「30年間公道無転倒」という話は本当だ。この数字、我ながらなかなかのものじゃないかと自負している。というのは、「今日はココでコレに乗ってね」「明日はアッチでアレね」と、いろんな場所でいろんなバイクを与えられるのがテスターの仕事だからだ。これってかなり厳しいことなんだよね…。
それでも立ちゴケひとつせずに済んでいるのは、発進・停止時の“魔の3秒間”に超~集中力を発揮させているからだ。というのは、低速であればあるほど安定しない乗り物だから。なおかつ、停止→発進、発進→停止のように状態が変わる時がもっとも不安定になるのだ。
30年間無転倒は”3秒”から始まる。実に地味な話ではあるけど、走ることばかりを意識して発進・停止を疎かにしていては、無転倒はないぞ!
…というわけで、次回からは実践編に入る。まずはバイクへの”乗り降り”からレクチャーを始めよう。
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みんなのコメント
モトクロやジムカーナではときどき転んでいます
確かに絶対に転ばないぞという意志は働いてますし、カッコも付けてないですね。