コロナ禍以降、人気が再燃している「クルーズ船の旅」
いま、ふたたびクルーズ船が脚光を浴びつつあります。
【画像】豪華…だけど思ったほど旅行代金は高くない!? 客船「クイーン・エリザベス」のすべてを見る(50枚以上)
国土交通省が発表した「日本の港湾へのクルーズ船の寄港回数」によると、昨年2024年は2479回。これは前年の1.3倍となりました。
じつは2000年代に入り、クルーズ船は日本でも徐々に人気を博し、ピークの2018年、2019年には3000回近くの日本への寄港があったのですが、コロナ禍のため、外国船籍のクルーズ船の寄港は2020年以降ほぼ0になりました。
コロナ明けの2023年にようやく1888回にまで回復。コロナ前は中国などを発着するカジュアルクラスのクルーズ船が多かったといいますが、コロナ後はとくにハイクラスの寄港が増加しているのが特徴だといいます。今後も日本への寄港回数は右肩上がりで増えていくと予想されています。
数あるクルーズ船のなかで、日本で一番有名なのが「クイーン・エリザベス」ではないでしょうか。
クイーン・エリザベスは英国のキュナードが運行する船です。
キュナードは江戸時代の1840年に創業した歴史ある会社で、世界で唯一、英国女王の名前を関することを許されたクルーズラインです。クイーン・エリザベスのほか「クイーン・メリー2」、「クイーン・ヴィクトリア」、「クイーン・アン」という4隻を所有し運航しています。
そんなクイーン・エリザベスがこの春、6本の日本発着クルーズを行いました。そのうちのひとつ「新緑の西日本周遊と韓国」で、実際にクルーズを体験できるプレスツアーが行われたので参加しました。
※ ※ ※
外国船籍のクルーズ船は、クルーズ中に必ず一度海外の港に寄港しなければいけないというルールがあるそうで、この春に日本発着したクイーン・エリザベスの6本のクルーズも、必ず韓国・済州島/釜山、台湾・基隆に立ち寄るコースとなっています。なので、申込みには6か月以上の有効期限のあるパスポートが必要になってきます。
今回のコースは、横浜・大黒ふ頭を出発し、途中広島、そして長崎に寄港し韓国・釜山港に入港、そしてまた日本に戻り大阪に寄港し再び大黒ふ頭に戻るという全11日間。プレスツアーではこのうちの前半、釜山までの5泊6日を旅します。
クルーズ船、それもクイーン・エリザベスと聞くと、旅行代金が非常に高価な印象がありますが、実は今回乗船したツアーの場合、バルコニー付きの客室だと2名1室で1人30万円台前半から用意されている点も見逃せません。
出港当日。まずは山下公園に行き、無料のシャトルバスで大黒ふ頭に向かいます。
じつはクイーン・エリザベス、高さがなんと64.6m、海面上も56.6mあるために、海面から55mという航行制限がある横浜ベイブリッジをくぐることができません。最近の大型クルーズ船が、横浜港のメインとなる大さん橋ではなく、大黒ふ頭からの発着なのは、じつはそんな裏事情があるのだそうです。
初めて見るクイーン・エリザベスの大きさに興奮
大黒ふ頭に到着。はじめて間近で見るクイーン・エリザベスは、なんというのか、もはや想像を超えた大きさです。
海面からの高さ56.6mは、ビルで例えればおよそ20階建ての高さ、全長294mはサッカーコート3面分の長さ。その大きさの“乗りもの”は、人生においてもなかなか見る機会がないので、乗る前から興奮します。
クイーン・エリザベスの乗客は2081名。今回ツアーは満員とのことでしたが、乗船時間は各々指定されているため、大黒ふ頭ターミナルでの待ち時間も少なく、集合から15分ほどで手続きが行われます。
パスポートでの身元チェックの後、クルーズカードが手渡されます。これには事前にクレジットカードが紐づけられるため、基本的に船内での買い物などはこのカードで行われます。
いざ、乗船。自分の部屋を確認して荷物を置いたら、まず行わなければならないのが「避難訓練」だということが、クルーズ船特有の面白いところ。緊急時に集まる避難場所に行き、スタッフが持つ機械に、先ほど渡されたクルーズカードをタッチし確認してもらうことで訓練は終わり、という簡単なものなのですが、これを怠ると必ず呼び出しがあるそうです。万が一のときの安全に対する重要度がわかります。
出航までまだ時間があるため、まずは船内を探索します。
クイーン・エリザベスの船内は、アール・デコ調の落ち着いた雰囲気で統一されているのが特徴です。一言でクルーズ船といってもじつはさまざまあり、ファミリー向けのものや若いカップル向けなど各船それぞれに特徴があるとのことですが、クイーン・エリザベスを含めたキュナードの船は「大人向け」。紳士・淑女が似合うホンモノ感にあふれています。
デッキ1から3(1階から3階)を貫く、中央にある吹き抜けのグランド・ロビーはクイーン・エリザベスの象徴ともいえる場所。初代クイーン・エリザベスにちなんだ寄木細工のアートは、女王エリザベス二世の甥で彫刻家の第2代スノードン伯爵の作品だといいます。このロビーにはグランドピアノも置かれ、時間によってはミニコンサートなども行われます。
その隣には蔵書約6000冊を誇るライブラリー(図書室)も。ここには日本語の本も置かれ、静かでゆったりとした時間も過ごせます。
また近くにはシャンデリアも美しいクイーンズ・ルームがあります。ここでは毎日15時から伝統的なアフタヌーン・ティーが楽しめるほか、毎晩社交ダンスパーティが開催されています。
じつは手の届きやすい値段から用意されている
クイーン・エリザベス中央部分の探検はひとまず終了、自室に戻ります。クイーン・エリザベスはデッキ1からデッキ12まで(1階から12階)のフロアがあり、そのうちデッキ4から8を中心に客室が並びます。
今回はデッキ4の海側バルコニー(BF)という部屋が用意されていました。ダブルベッドにソファ、それにコンセントも豊富なデスクも用意され、パソコンを使った仕事も十分にできる環境です。この客室で、10日間2名1室で1人30万円前後といいます。
公海上を航行するクルーズ船でありながら、スターリンクを使った高速インターネット環境も用意(※有料)されているので、クルーズ船の旅の間、オンラインMTGも行い原稿のやり取りなども首尾なくおこなえました。
本来なら、こういう機会にデジタルデトックスを行って、混沌とした日常から解放されたいという願望もあったのですが、自宅でリモート仕事をしているのとほぼ同等の環境下、良いのか悪いのか仕事に支障は出ず、5日間の非日常の旅の中でも日常仕事もこなせてしまいました。
テーブルの上に用意されたウエルカムドリンクのスパークリングワインを開け、バルコニーでくつろいでいると、汽笛とともに18:30ごろ横浜港を出航。夕焼けの横浜ベイブリッジの奥に富士山もきれいに見え、旅情を掻き立てられます。
日も暮れてきたので夕食に向かいます。
クイーン・エリザベスはさまざまな場所にレストランがあり、有料のレストランやグリルクラス宿泊客専用のレストランもあるのですが、食事は基本的に無料です。初日はデッキ9にある一番広いリド・レストランでビュッフェ形式の食事をいただきます。
日本発着の航路ですが、食事をしている乗客を見てみると7割ほどが欧米系の外国人で、3割が日本人を含むアジア圏の人という印象でした。
なんとなくの先入観で「イギリス人は食事にこだわらない」という印象があり、クイーン・エリザベスもイギリスの船なので食事にはあまり期待していなかったのですが、ごめんなさい、謝ります。
和洋中のほかハラルメニューなども用意され、すべてがかなり美味しくお刺身なども新鮮。デザートも含めて質の高い食事を味わいました。
中でも美味しかったのがピザ。トッピングを自分でチョイスすると本格的な窯で焼き上げてくれるピザは、東京の有名店クラスの味わい。聞けばクイーン・エリザベスの現在の船長がイタリア人で、調理長とともに本場の味を徹底的に再現したとのこと。こんなところからも初日からこだわりを感じました。
食事に関しては3食ほぼ無料でいつでも食べられますが、ドリンクに関してはこのリド・レストラン以外では有料になります。ただ、エレベーターホール脇など各所にウォーターサーバーが設置されているので、クイーン・エリザベスの旅には水筒を持参していくと便利です。
部屋に帰りメールチェックをし、初日はこうして過ぎました。この日を含め旅程すべての天気は晴れていたのですが、深夜、東京湾から公海に出たあたりから「天気晴朗ナレドモ波高シ」で、今思えばこの初日の夜が一番船が揺れました。それはクローゼットの中のハンガーが揺れで音を立てる程度でしたが、それでも自分は船酔いすることもなく、ふかふかのベッドで普通に寝ることができました。(ネギシマコト)
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みんなのコメント
ダイヤモンドプリンセス号でも十分に豪華な気分を味わえる。最初はイベントに行きまくるから内側で十分。慣れたらバルコニーで、のんびり海を見るのも良い。
ディナー以外はアジア人は一括りで、一人外国人が居ると、皆が英語で話す。私は言ってる事は分かるが、喋れない。