■前席との仕切りをパーティションでなく「カーテン」にした明確な理由とは
2025年1月31日、トヨタグループのトヨタ車体は、「アルファード」をベースに特別架装を施した新ラインナップ「アルファード Spacious Lounge(スペーシャスラウンジ)」を発売しました。
通常のアルファードが3列・7人もしくは8人乗りのところ、2列・4人乗りレイアウトとした非常に贅沢なモデルだといいます。どのような仕様なのでしょうか。
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今やラージクラス高級ミニバンの代表格といえるアルファードは、2002年に初代が登場。2代目からは兄弟車「ヴェルファイア」も追加され、ラインナップを拡充してきました。
近年では、これまで高級セダンの役割だったショーファーカー(運転は専属の運転手に任せ、オーナーは主に後席に乗車するクルマ)としての地位も着実に築いています。
現行モデルは、2023年6月に約8年ぶりのフルモデルチェンジで誕生した4代目(ヴェルファイアは3代目)です。
高まるショーファーカー需要も後押しとなり、「快適な移動の幸せ」を極めることをコンセプトに刷新。後席の快適性のみならず、ドライバーの運転する喜びも追求しながら開発されました。
トヨタ車体は、そんなアルファードの製造を初代モデルより一貫して担うほか、企画・開発についても同様にトヨタと共同で行っています。
そして2023年12月に実施された一部改良で、これまでのガソリン、HEV(ハイブリッド)に加え新たにPHEV(プラグインハイブリッド)モデルが追加されたタイミングで発表されたのが、アルファード スペーシャスラウンジです。
アルファードのショーファーカーとしての価値を高める2列シート・4人乗り仕様で、HEVモデルとPHEVモデルが用意されます。
なかでも後席は、専用の大型「スペーシャスラウンジシート」が2脚備わる点が、ベース車との大きな違いです。
電動リクライニングやリフレッシュ機能、温熱・ベンチレーション、スピーカー内蔵の大型ヘッドレスト、前後150mmが電動伸縮できるオットマン、さらに3種類の香りのなかから選択可能なフレグランス機能まで、後席の乗員をもてなすための贅を尽くした仕様となっています。
後席の足元空間もベース車より420mmも拡大されたほか、前席後ろに手荷物を置ける大型トレイや大容量の冷蔵庫、前席と後席を隔てる専用生地のカーテンなどが専用装備されています。
ラージクラスの高級ミニバンでは、高級車ブランドのレクサスからも「LM」が発売されており、こちらもトヨタ車体で製造されていますが、同様に2列・4人乗り仕様が設定されているのが特徴です。
2モデルの違いについて、トヨタ車体の開発担当者は次のように説明します。
「LMは、前席との間にパーティション(仕切り)を設け、後席が完全に独立した空間となっていますが、アルファード スペーシャスラウンジは、カーテンで仕切っているのみとしました。
これは、アルファードをショーファーカーとして使うオーナーのなかでも、中小企業の社長や役員ユーザーなどを主なターゲットにしていることと関係します。
彼らは、仕事では仕切られた後席でリモート会議などを行う一方で、プライベートでは家族と乗ったり、仲間とゴルフに出かけるなど、4席全員で空間を共有するニーズもあるからです」
仕事からプライベートまで幅広く使うユーザーにとっては、アルファード スペーシャスラウンジのほうがより使い勝手も良いことがわかります。
■耐久性の高い特別な「マットカラー」も設定
アルファード スペーシャスラウンジでは、架装オプションとして「ペイントプロテクションフィルム」が設定されています。
飛び石などの傷を防止し、車体を綺麗なまま保護するものですが、美しい艶感をキープするクリア仕様に加え、セミマット仕様も用意されているのが特徴です。
マットブラックとマットホワイトの2色が設定され、ともに艶感を抑えたマット仕上げとすることで、特別感を際立たせています。
トヨタ車体の担当者は、マット仕上げのペイントプロテクションフィルムについて、次のように説明します。
「従来のマットフィルムよりも厚みがあるため汚れや傷も付きづらく、洗車機に入れてもブラシ傷は付きません。
またある程度の薄い傷であれば、温めることで修復も可能です」
長期間にわたってメンテナンスフリーで使えることから、オススメの架装だと話します。
さらに他のアルファードにはない装備として挙げられるのが、後席後ろのラゲッジに最大9着の服がかけられる「洋服掛け」です。
実はこの“スペーシャスラウンジ”は、2023年10月開催の第1回「ジャパンモビリティショー(JMS)2023」のトヨタ車体ブースにコンセプトモデルとして参考出品されており、今改めて振り返ると、ほぼこの時の仕様で市販化されたことがわかります。
トヨタ車体の開発担当者は当時の取材で、4代目アルファードの開発でショーファー需要のニーズを調査した時に“洋服掛け”のヒントを得たと話します。
「忙しく過ごす経営者の方々のクルマには、スーツに加えコートやビジネスカジュアルのジャケット、冠婚葬祭の礼服、そして工場での作業着など、常に5、6着が積まれていました」
国内をはじめ、経済成長が著しい中国でも同様な事例が多く見られたといい、こうした潜在的な需要に対応したのだと話していました。
なおJMS2023の参考出品モデルではヴェルファイアがベースでしたが、市販版スペーシャスラウンジでは、よりショーファー需要の高いアルファードが選択されました。
※ ※ ※
アルファード スペーシャスラウンジの販売価格(消費税込み)は、HEVモデルが1272万円、PHEVモデルが1480万円で、ともにE-Four(4WD)のみの設定。全国のトヨタ販売店で発売されます。
ベースの「アルファード エグゼクティブラウンジ」(3列シート・7人乗り)は、HEVモデルが902万円、PHEVモデルが1085万円で、370万円から395万円高となります。
さらなるショーファーカー需要を喚起できるか、アルファード スペーシャスラウンジの販売動向にも注目が集まります。
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