アルファタウリのダニエル・リカルドは、F1サンパウロGPの決勝レースを13位でフィニッシュした。リカルドはスタート直後のターン1で起きたクラッシュで飛んできたデブリの直撃に遭い、リヤウイングを破損したことで後退し、周回遅れとなった。ただレースが再開した後は、チームメイトの角田裕毅のポイント獲得を手助けすべく、その後方を追いかけたと語った。
リカルドは17番グリッドからレースをスタート。しかし、数百メートル走ったところで、勝負権を失った。目の前でウイリアムズのアレクサンダー・アルボンと、ハースのケビン・マグヌッセンがクラッシュし、外れたタイヤがリカルドのマシンのリヤウイングを直撃したのだ。
■親友ガスリー、角田裕毅のポテンシャルを非常に高く評価「彼は人々が思っているよりも速い。妥当な評価を得られることを願っている」
これでリヤウイングを破損させたリカルドは、セーフティカー先導の中ピットへ。その後レースが赤旗中断となり、その間にダメージを修復することができたが、すでにリカルドは周回遅れ。チームメイトの角田が見せたペースからすれば、リカルドも入賞の可能性は十分にあったはずだが、それを争う権利は潰えてしまった。
「目の前でかなり大きなクラッシュが起きて、たくさんのデブリが散らばっていた。なんとかそれを避けることができたと思っていたんだけど、ホイールから外れたタイヤが飛んでいるのが見えて、それが近づいてきた」
リカルドは1周目の出来事をそう振り返った。
「僕は頭をかがめたのを覚えている。何も当たった感じはしなかったので、よかったと思ったんだけど、ミラーを確認すると、リヤウイングが大きく外れてしまっているのが分かった。タイヤがリヤウイングに当たったんだと思う」
「そのことは、明らかに苛立たしかった。でも振り返ってみると、僕に当たらなくてよかったと思うよ」
リカルド曰く、レースモードに入った時には、自分に当たりそうだったことを一瞬忘れたという。
「面白いことに、タイヤが当たらなかったことが分かり、その後ウイングをミラーで見て『ちくしょう!』って思った。僕のレースが終わったかもしれないと思った時には、一瞬感じた安堵感が、失望に変わったんだ」
「面白いことに、レースモードに入ると、危なかったということについては考えさえしないんだと思う。でも今になって思えば、全員が無事だったことに感謝している。もっと悪い結果になった可能性だってあった。少しは感謝の気持ちを持って帰るつもりだ」
クラッシュによりセーフティカーが出動したが、メインストレート上で事故が起きたことで、隊列はピットレーンを通過することとなった。リカルドと、同様にダメージを負ったマクラーレンのオスカー・ピアストリは、ここでガレージにマシンを入れた。
隊列がコースに戻ったところで、レースは赤旗中断となったことで、隊列は再びピットレーンに戻り、再スタートを待つことになった。この時点でリカルドとピアストリは周回遅れに……リカルドはこの処置を不公平だと語る。
「赤旗が出て、レースに戻れることを願いつつ、僕はピットに戻った。それで赤旗中断になった。チームはマシンを修理するために素晴らしい仕事をし、準備が整った」
「でもオスカーと僕は周回遅れとしてレースが再開されると聞かされた。再び戦うという興奮が、完全に失われてしまったよ」
「レーススタート直後なのに、なぜラップダウンなのかわからない。それは苛立たしいことだよ。ルールの不規則な部分だと思う」
「もし15台に問題があれば、残りの5台だけグリッドに並べ、他の15台を周回遅れとしてピットレーンからスタートさせるなんてことをするだろうか? 彼らはそんなつもりはないと思う」
リカルドは今回のレースで非常に高いポテンシャルを持っていた。そのことが、さらに苛立ちを際立たせたとリカルドは説明する。
「最大のフラストレーションとなったのは、僕らが本当に速かったということだ。僕らは周回遅れだったから、ただユウキの後ろを走り、彼のポイント獲得を助けようとしていた。速さを示すことができなかった」
「でもクリーンエアの中を走った時のペースは、非常に力強かったように感じた」
「レースができたらよかったのに。僕らもレースに参加させてくれていたらよかったと思う。今回のことはちょっと厳しいよ」
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みんなのコメント
周回を戻させる時とそうでないときの理由や一貫性はほしい。
あとできるのは本人が言った通りサポートくらい
虚しすぎる