オートポリスで行なわれたスーパーGT第6戦で優勝したのは、8号車ARTA NSX-GTだった。ここまで幾度となく勝利に近付きながらも、歯車が噛み合わず“勝てるレース”を落としてきた8号車だったが、ついにそのピースがハマり、独走でトップチェッカーを受けた。
前戦SUGOでは、トップを快走しながらもピット作業違反によるペナルティを発端に混乱が生じ、さらなるペナルティを受けてしまった8号車。先日2021年のスーパーフォーミュラ王者に輝いたばかりの野尻智紀は、ARTAを強いチームとするために、スタッフに多くの要求をすることも厭わない姿勢を見せたという。
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しかし、その分要求したドライバーには責任が伴う。野尻は自らが課したプレッシャーに押し潰されそうになった場面もあったというが、覚悟を決めて福住仁嶺からマシンを譲り受け、力強い走りを見せてトップで帰ってきたのだ。
野尻は決勝後の記者会見で次のように語った。
「前回のレースが終わった後、チームをもっと強くしていかないといけないということで、ミーティングを重ねました」
「正直『ドライバーにそんなこと言われたくない』と思ったスタッフもいたかもしれませんが、チームが強くなるためにと、改善点をたくさん要求してきましたので、私自身としては何としても結果を残さないといけないという責任がありました。福住選手と交代する直前も、そういった責任に押し潰されそうになる瞬間もありましたが、みんなのこれまでの頑張りを思い出し、完璧なスティントにすることができました」
「これまでたくさんの方にご迷惑をかけてきた中で、ようやく優勝という結果を残すことができて嬉しく思います。皆様のサポートに感謝します」
また前半スティントを担当した福住も次のように語り、“王者”野尻の貢献に感謝するコメントを残した。
「これまで優勝してもおかしくないレースが多かったですが、自分のミスなどもあって勝利を落としてきてしまいました。落ち込み、自信を失いそうになる時もありましたが、野尻選手にも助けてもらい、今週末走り始めの不調からここまで持ってくることができました。チームと野尻選手のおかげです」
これで8号車の野尻&福住は獲得ポイントを35に伸ばし、ポイントリーダーである1号車STANLEY NSX-GTの山本尚貴と25点差のランキング8番手となった。残り2戦での逆転タイトルも狙える位置だが、野尻は「逆転には1号車に何かが起こる必要があります。彼らのアンラッキーは願いたくないので、とにかく目の前のレースで全てを出し切りたいです」と語った。そして次戦に向けては「エンジニア任せではなく、ドライバーも一緒になってチームのポテンシャルを引き上げることに時間を使いたい」と改めて気を引き締めた。
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