現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 日産「GT-R」は商談再開せず絶版か? 騒音規制クリアは絶望的!? 純ガソリンスポーツカーの運命は?

ここから本文です

日産「GT-R」は商談再開せず絶版か? 騒音規制クリアは絶望的!? 純ガソリンスポーツカーの運命は?

掲載 更新 45
日産「GT-R」は商談再開せず絶版か? 騒音規制クリアは絶望的!? 純ガソリンスポーツカーの運命は?

■厳しい騒音規制によりガソリンエンジン搭載のスポーツカーが全滅する!?

 日産のスーパースポーツ「GT-R」のホームページを見ると「2022年モデルのGT-Rは新規の商談並びに御注文の受付を停止させていただいております」と表示されています(2022年3月28日現在)。

900万円超えの「スカイラインクーペ」!? 美しすぎる「インフィニティQ60」の魅力

 多くの人は、遠からずGT-Rの商談が開始になると期待しているようだけれど、このまま絶版になってしまう可能性が大きいようです。

 それはなぜか? 2022年秋から始まる厳しい騒音規制が、どうやってもGT-Rはクリアできないからです。

 2020年10月から新型車を対象に始まっている騒音規制「フェーズ2」は2022年10月からは継続販売車までが適用対象となります。つまり、現在販売しているクルマでもフェーズ2をクリアできなければ9月までしか登録できなくなるということになります。

 GT-Rもさまざまな対応をしようと頑張ったようだけれど、2020年時点で「相当のコストを掛けない限り不可能」と判断されたようです。

 当時、GT-Rの開発を担当していた田村宏志さんにこの件について聞いたところ、次のようにいっていました。

「タイヤの騒音すら対応が難しいくらいで2022年10月以降の販売は難しいかもしれません。確実に入手しようと思ったら2021年秋くらいまでにオーダー入れてください」

 GT-Rの生産ラインを増やすわけにもいかず、かといってタイヤを含めた性能を引き下げこともできません。

 騒音対応をしている車種はほかにも多く、トヨタ「スープラ」の場合、フェーズ2クリアを前提に開発されており、初期モデルは対応しないで良かったため賑やかですが、2020年10月の一部改良後のモデルから全般的に静粛性を改善させてきました。

 また、トヨタ「GRヤリス」に乗ると、普通に走っている限りは普通の乗用車と同じくらい静か。「面白くない!」と文句をいう人もいるようだけれど、法規対応のため仕方ない。

 はたまた、トヨタ新型「GR86」やスバル新型「BRZ」のように、車外の騒音を大きく下げた代わりに、車内スピーカーを使って音を出すサウンドクリエーターを採用するモデルも増えている。

 いずれにしろ2022年10月以降に販売される新車に関していえば、タイヤの走行音を含めた車外騒音が格段に静かとなると考えて良いです。つまらないと思う反面、騒音は自己満足であると同時に単なる迷惑だとも考えます。

 GT-Rに話を戻すと、現在受注済みの台数については残業上等で生産すると思います。受注再開するかと聞かれたら「可能性は残っているものの難しいでしょう」と答えておく。

 というのも受注再開したらすぐ契約するという「スタンバイ客」も相当数いるからです。

 だからこそ「新規の商談もしない」とホームページに書かれているのです。かといってフェーズ2のクリアも無理でしょう。

 そんなことからGT-Rにプレミアが付くことは間違いなし。いや、すでに中古車相場は上昇傾向。もはや新車の倍近い値が付いている売り物だって珍しくない。

 私(国沢光宏)なら瞬時も迷うことなくポルシェ「911」の新車を買うと思うほど高騰しています。それだけGT-Rのファンが多いということなんでしょう。

 ちなみに、評価が低い2010年以前のモデルなら買える相場展開ながら、それすら上がるかもしれません。

※ ※ ※

 今後予定されている「フェーズ3」の騒音規制(2022年10月発効の予定)は極端に厳しく「エンジン搭載車だと無理」といわれています。

 タイヤ騒音についていえば「騒音を計測する側」だけでなく、向こう側のタイヤから出る音すら厳しいレベルのよう。

 なお、継続生産車への適用は2026年になり、そうなるとエンジン搭載のスポーツモデルは全滅すると私は理解しています。

こんな記事も読まれています

GRヤリスRally2の潜在能力がヤバい! デビューしたてなのにトップドライバーたちが絶賛する「驚きの性能」とは
GRヤリスRally2の潜在能力がヤバい! デビューしたてなのにトップドライバーたちが絶賛する「驚きの性能」とは
WEB CARTOP
明暗別れた金曜の走り出し。勝田が語る“インカット”の影響と勝者オジエとの違い/WRCクロアチア
明暗別れた金曜の走り出し。勝田が語る“インカット”の影響と勝者オジエとの違い/WRCクロアチア
AUTOSPORT web
フロント一新、小型SUV『ミツビシASX』が大幅改良。HEV・MHEV・ガソリン車が6月から欧州で発売
フロント一新、小型SUV『ミツビシASX』が大幅改良。HEV・MHEV・ガソリン車が6月から欧州で発売
AUTOSPORT web
「ヘンタイ」が褒め言葉に聞こえたらかなりの重症! 重度のクルマ好きがやりがちな「一般人には理解不能」な行為7つ
「ヘンタイ」が褒め言葉に聞こえたらかなりの重症! 重度のクルマ好きがやりがちな「一般人には理解不能」な行為7つ
WEB CARTOP
スズキ「“超凄い”ソリオ」実車展示! 高機能レーダー多数搭載! “自動で走る“機能搭載の「ハイトワゴン」運行の理由とは
スズキ「“超凄い”ソリオ」実車展示! 高機能レーダー多数搭載! “自動で走る“機能搭載の「ハイトワゴン」運行の理由とは
くるまのニュース
全くもって一貫性がない……! ペナルティに泣くアストンマーティン、F1の裁定に不満タラタラ「アロンソとストロールに厳しい」
全くもって一貫性がない……! ペナルティに泣くアストンマーティン、F1の裁定に不満タラタラ「アロンソとストロールに厳しい」
motorsport.com 日本版
本誌執筆陣がオススメするいま注目のモデルをピックアップ!「このクルマ、間違いないです!」ル・ボラン2024年6月号、本日発売!!
本誌執筆陣がオススメするいま注目のモデルをピックアップ!「このクルマ、間違いないです!」ル・ボラン2024年6月号、本日発売!!
LE VOLANT CARSMEET WEB
トヨタ、北京モーターショー2024で、バッテリーEVの新型モデル「bZ3C」「bZ3X」を世界初公開
トヨタ、北京モーターショー2024で、バッテリーEVの新型モデル「bZ3C」「bZ3X」を世界初公開
月刊自家用車WEB
三菱ふそうが「ジャパントラックショー2024」に出展! 新型モデル「スーパーグレート」特別仕様車や新型「eCanter」キャリアカー展示
三菱ふそうが「ジャパントラックショー2024」に出展! 新型モデル「スーパーグレート」特別仕様車や新型「eCanter」キャリアカー展示
くるまのニュース
【バイク版ナビ】「MOTTO GO」プレリリース版が公開!カーナビの名門パイオニアが7月提供予定サービスを先取り体験だ!  
【バイク版ナビ】「MOTTO GO」プレリリース版が公開!カーナビの名門パイオニアが7月提供予定サービスを先取り体験だ!  
モーサイ
「ご当地ほりにし」国内2県で新たな地域限定ラベルが登場!
「ご当地ほりにし」国内2県で新たな地域限定ラベルが登場!
バイクブロス
フィアット500に、1.2Lエンジンを搭載する新グレード「1.2 Dolcevita」を設定
フィアット500に、1.2Lエンジンを搭載する新グレード「1.2 Dolcevita」を設定
月刊自家用車WEB
「アップガレージ青森三沢店」が5/12にプレオープン!
「アップガレージ青森三沢店」が5/12にプレオープン!
バイクブロス
トーヨータイヤ、EV専用を含む小型トラック向けに2種類の新製品
トーヨータイヤ、EV専用を含む小型トラック向けに2種類の新製品
日刊自動車新聞
トヨタ新型「カローラ“クロス”」発表! 「レクサス」級にカッコイイ「斬新フェイス」へ刷新! 新型「コンパクトSUV」約494万円から ブラジルに登場
トヨタ新型「カローラ“クロス”」発表! 「レクサス」級にカッコイイ「斬新フェイス」へ刷新! 新型「コンパクトSUV」約494万円から ブラジルに登場
くるまのニュース
ついに登場 メルセデス・ベンツ新型「Gクラス」世界初公開! 初の電気駆動Gクラス「G580」は“その場で旋回”できる機能を搭載!?
ついに登場 メルセデス・ベンツ新型「Gクラス」世界初公開! 初の電気駆動Gクラス「G580」は“その場で旋回”できる機能を搭載!?
VAGUE
ラウル・フェルナンデス、ヘレステストで最新型アプリリアMotoGPマシン初ライド。直前のスペインGPでは昨年型使用
ラウル・フェルナンデス、ヘレステストで最新型アプリリアMotoGPマシン初ライド。直前のスペインGPでは昨年型使用
motorsport.com 日本版
香りや消臭力を3段階で調整可能!P&Gが車内用の「ファブリーズ」を12年ぶりに改良
香りや消臭力を3段階で調整可能!P&Gが車内用の「ファブリーズ」を12年ぶりに改良
@DIME

みんなのコメント

45件
  • 国沢はライターの前に人として信用できない。

    ポルシェが追突死亡事故を起こした直後に、「ポルシェの運転手は怪我なくて安全」ぶつけられたクルマの
    ご夫婦は即死で新聞の一面に載って社会問題になったのに。
  • タイヤから出る音まで規制の対象にされてしまうとはタイヤメーカーも大変ですね。排気音だけでなくエンジンのメカノイズも対象になるのは知っていたがロードノイズまでとは…。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1444.33061.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

588.023000.0万円

中古車を検索
NISSAN GT-Rの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1444.33061.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

588.023000.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村