パナソニック汐留美術館で7月12日から開催される『ピクチャレスク陶芸 アートを楽しむやきもの―「民藝」から現代まで』は陶芸と絵画的表現の交差に焦点を当てた展覧会。さらにフランスを代表する20世紀の画家として有名な『ジョルジュ・ルオーの手仕事』も同時開催する。
北大路魯山人から現代の作家まで
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パナソニック汐留美術館では、近現代の陶芸をテーマとした企画展を継続して開催しているが、『ピクチャレスク陶芸』は、陶芸と絵画的表現の交差に注目し、やきものの新たな魅力に迫る展覧会だ。
タイトルにある「ピクチャレスク(picturesque)」とは「絵画的な」、「絵画のように美しい」といった意味を表す美術用語で、18世紀イギリスでは庭園や景観の美しさを示す言葉として用いられ、建築や造形の分野において、新時代の美意識を導いた概念ともされている。本展ではそんな言葉がもつ意味を拡張させ、陶芸と絵画の境界を越えるような作品を紹介する。
多くの陶芸作品は色材を重ね合わせることでやきもの特有の光沢や発色が表れる。一方で、筆致や彩色に着目すると、油彩や素描など異分野の共通する表現性も感じ取れる。
今回の展示会では、絵が施された陶器だけでなく、平面表現と立体造形が一つになった作品から陶芸の枠を超えたさまざまな表現方法に挑戦している作品を展示。
出展作家は、陶芸の礎を築いたとされる富本憲吉やバーナード・リーチをはじめ、民藝運動を推進した河井寛次郎や濱田庄司、さらに伝統を革新した陶芸家、前衛陶芸を牽引した作家、茶陶の名手、さらにイギリスやデンマークの作家、1960~80年代生まれの現代アーティストまで、約50名による120作品だ。
オブジェとしての陶
本展では、陶芸と絵画が交差していく様子を序章から8章に分けて解説していく。まず第1章では、「陶に描くこと」に着目し、近代における個人陶芸の礎を築いた藤本憲吉や北大路魯山人らが絵付けした陶器やその筆到に着目する。そして2章では、色彩表現のあり方を河井寛次郎や濱田庄司の作品で、3章では焼成による表面の質感の表現、4章ではイサム・ノグチや山田光の作品から、陶磁器制作の核心である、形態の追求に作家がどう向き合っているかを解説する。
5章ではイギリスやデンマークの作家を中心にうつわの表現を紹介。6章では陶磁器の技法や特性を生かし、モチーフのある作品を追求した作家、パブロ・ピカソや松田百合子らの表現方法に注目し、7章ではジャンルを超えた作家が増えたことから、平面と立体がどのように一体化しているのか現代アーティストの作品とともに表現のかたちを探る。最後に8章では、焼成について鯉江良二や桑田卓郎らの現代作家の作品を展示する。
本展の見どころは、モダンアートから21世紀の表現まで陶芸と絵画の新たな融合を楽しめる点だ。近代から現代までユニークな作家たちの作品が広がり、さまざまな視点から作品の魅力をひもとくことが出来る。
ジョルジュ・ルオーの筆触に宿る“手の仕事”
さらに『ジョルジュ・ルオーの手仕事』展も同時開催される。ジョルジュ・ルオーは20世紀最大の宗教画家とも称されるフランスの画家。ステンドグラス職人としての見習い経験をもとに、太い輪郭線と鮮やかな色彩、絵の具の厚塗りが特徴的な作家だ。社会に生きる人々を描いた初期作品から、宗教的主題を深く掘り下げた晩年の作品に至るまで、人間存在の本質を問い続ける表現を追求。また、陶磁器やさまざまな支持体を用い、平面と立体を融合させるような創作にも取り組んだ。本展覧会では、陶磁器への絵付け作品とともに、平面作品に見られる筆致や彩色、画材、制作プロセスにも注目する。
ルオーは、陶芸家アンドレ・メテとの出会いをきっかけに、1900年代初頭から陶器や花瓶への絵付けを数多く手がけるようになるが《飾りの花》では、絵画作品のモチーフとして花瓶そのものが描かれている。当初はタピスリーの原画として描かれたものが、後に油彩画として展開された。絵具が何層にも塗り重ねられた厚みのある質感は、まるで陶芸における釉薬のよう。パナソニック汐留美術館が所蔵するルオーのコレクションを中心に約20点で展示構成される。
名作から現代作品まで陶芸の多様な表現を楽しめる展覧会。ぜひ会場で、自分好みの作品を見つけてほしい。
ピクチャレスク陶芸 アートを楽しむやきもの―「民藝」から現代まで[同時開催]ジョルジュ・ルオーの手仕事 会期:2025年7月12日(土)~9月15日(月)
会場:パナソニック汐留美術館
開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
*8月1日・29日、9月12日・13日は午後8時まで開館。(入館は午後7時30分まで)
観覧料:一般1200円、大学生・高校生700円、65歳以上1100円、中学生以下無料
https://panasonic.co.jp/ew/museum/
編集と文・飯島未佳(GQ)
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