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「メルセデスAMG GT」3台を一気乗り! 直4とV8とV8・PHEV、走りのパフォーマンスはどう違うのか?

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「メルセデスAMG GT」3台を一気乗り! 直4とV8とV8・PHEV、走りのパフォーマンスはどう違うのか?

第5のAMG独自開発モデルとなる新型AMG GTクーペ

メルセデスAMG「GT Coupe」は、「SLS AMG」、初代「GT Coupe」、「GT 4Door Coupe」、「SL」に続く5番目のAMG独自開発モデル。現在のラインナップは、「GT 43」、「GT 63 4MATIC」、「GT 63 S E Performance」の3モデル。さて、この3台、いったいどう違うのか?

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【画像58枚】モデルごとの装備の違いを解説! 最新鋭スポーツカー「AMG GT」を見比べる

何がいったいどう違うのか?

メルセデスAMG GTのクーペには3種類の日本仕様があって、それらを比較してみようなんてかなりニッチな企画である。AMG GTの購入を本気で考えている方がそこで本当に迷うのかどうかよくわからないし、AMG GT自体に興味を持っている方がそんなにたくさんいるとも思えない。ただ、現在のAMGの立ち位置やAMG GTの本質を理解するには少なからず意味があるはずである。

AMGはそもそも、主にメルセデス・ベンツのチューニングを手掛ける小さなメーカーだった。その技術力の高さはメルセデスも一目を置くところとなり、1999年にメルセデスの完全子会社となる。以降、メルセデスの新型車開発の初期段階からそこへ加わるようになり、いまでは“メルセデス・ベンツ”“メルセデス・マイバッハ”そして“メルセデスAMG”というサブブランドの一端を担っている。

AMGの仕事は、基本的にベースとなるメルセデスのプロダクトありきとして成り立っている。メルセデスは「スポーティな乗り味はAMGで」と割り切って、ノーマルをより快適性に振ったセッティングにすることへ注力し、AMGは存分に自らの得意とする領域で腕を振るうことができるという関係性である。いっぽうで、AMGのエンジニアには秘めたる想いがあった。志の高いエンジニアなら、「やっぱりゼロから自分の理想とするクルマを開発してみたい」と願うのは当然のことだろう。

そこで2009年に誕生したのがメルセデス・ベンツSLS AMGだった。AMGが初めて完全独自開発したモデルで、「300SL」のオマージュとなるガルウイング式ドアを採用しつつ、ドライサンプの6.2LのV8をフロントに搭載、ギアボックスをリアに置くトランスアクスルの駆動レイアウトとした。このクルマの事実上の後継車が、2014年に公開された初代AMG GTである。ガルウイング式ドアは通常のタイプにあらためられたが、トランスアクスル形式は継承され、つまりこのクルマ専用のプラットフォームを採用していた。

現行のAMG GTは2代目で、2ドアクーペと4ドアクーペの2種類のボディを有している。今回の主役は2ドアクーペで、メルセデスAMG GT 43 Coupe、メルセデスAMG GT 63 4MATIC+Coupe、メルセデスAMG GT 63 S E PERFORMANCE Coupeの3モデルが日本市場では展開されている。ご存知の通り、AMG GTはSLとプラットフォームやパワートレインの一部を共有する。現行のSLから名義が“メルセデス・ベンツ”から“メルセデスAMG”に変わり、開発はゼロからAMGが担っているので、SLもGTもAMGの独自開発モデルと言える。

3車3様のパワートレインを搭載

AMG GT 43は2Lの直列4気筒ターボ(M139)を搭載、最高出力421ps/最大トルク500Nmを発生する。このエンジンは最初に現行Cクラスの「C43」としてお披露目され、“エレクトリックエキゾーストガスターボチャージャー”、いわゆる電動ターボを装備している点が最大の特徴である。ターボ内のタービン(排気によって回転)とコンプレッサー(タービンの回転によって空気を圧縮)を繋ぐシャフト上にモーターを配置。十分な排気が得られるまでの間のみ、モーターでコンプレッサーを回すことでターボラグを解消するとともに低回転域から強力なトルクを得られる。またGT 43は、現行のAMG GTの中で唯一の2WD(=後輪駆動)であり、1930mmのナローボディでもある(他の2モデルは1985mmのオーバーフェンダー)もある。

AMG GT 63は4LのV8ツインターボ(M177)を搭載、585ps/800Nmを発生する。AMGではお馴染みのユニットで、前後のトルク配分を随時可変する4WD機構と組み合わされている。そしてこのM177をベースに、リアにモーターと2段ギアボックスとバッテリーを搭載しAMGオリジナルのPHEV機構を積んでいるのがAMG GT 63 S E PERFORMANCEである。エンジン自体で612ps/850Nm、システムとして816ps/1420Nmものパワーを炸裂する。PHEVとはいえ、燃費向上よりもパフォーマンスを重視して設計されており、簡単に言えばどんどん回生してどんどん使う制御になっている。よってEVモードでの走行距離は10km前後と控え目である。

あふれるパワーを存分に受け止めるボディとシャシー

これら3タイプのパワートレインのパワーの違いは、例えば蛇口から出てくる水流を両手で受ける場合、43は少しこぼれてしまうけれどどうにか両手で受けられる程度、63は半分くらいがこぼれてしまってちょっとあたふたし、そして63 S E PERFORMANCEは水流が激しすぎて両手が痛くなってしまい受けるどころではない、そんな感じである。63の2台は、日本の道路事情だとおそらくそのポテンシャルの半分も発揮できないだろう。

SLに比べるとクーペボディのほうが剛性面では有利で、サスペンションが存分にパフォーマンスを発揮する。レスポンスのいい反応と優れたボディコントロールにより、いかなる場面でも思い通りにクルマが動く。特に63の両モデルにはAMGアクティブライドコントロールサスペンションが装着されており、4輪の電子制御式ダンパーを回路で繋いで、状況に応じて油圧を統合制御することで、スタビライザーと同等のロールコントロールを可能としているから、ばね上の無駄な動きがほとんど感じられない。

それでも個人的には、なんとか扱えそうなパワーとFRらしい操縦性を備え、ボディも控え目な43がもっとも好印象だった。

【画像58枚】モデルごとの装備の違いを解説! 最新鋭スポーツカー「AMG GT」を見比べる

【Specification】メルセデスAMG GT 43 Coupe
■車両本体価格(税込)=16,680,000円
■全長×全幅×全高=4730×1930×1365mm
■ホイールベース=2700mm
■トレッド=前:1660、後:1640mm
■車両重量=1790kg
■エンジン型式/種類=139/直列4気筒DOHC 16V+ターボ
■内径×行程=83.0×92.0mm
■総排気量=1991cc
■最高出力=421ps(310kW)/6750rpm
■最大トルク=500Nm(51.0kg-m)/5000rpm
■燃料タンク容量=70L(プレミアム)
■トランスミッション形式=9速AT
■サスペンション形式=前後:マルチリンク/コイル
■ブレーキ=前後:Vディスク
■タイヤ=前:265/45R20、後:295/35R20

【Specification】メルセデスAMG GT 63 4MATIC+ Coupe
■車両本体価格(税込)=27,830,000円
■全長×全幅×全高=4730×1985×1355mm
■ホイールベース=2700mm
■トレッド=前:1680、後:1685mm
■車両重量=1940kg
■エンジン型式/種類=177/V型8気筒DOH C32V+ツインターボ
■内径×行程=83.0×92.0mm
■総排気量=3982cc
■最高出力=585ps(430kW)/5500-6500rpm
■最大トルク=800Nm(81.6kg-m)/2500-5000rpm
■燃料タンク容量=70L(プレミアム)
■トランスミッション形式=9速AT
■サスペンション形式=前後:マルチリンク/コイル
■ブレーキ=前後:Vディスク
■タイヤ=前:295/30R21、後:305/30R21

【Specification】メルセデスAMG GT 63 S E PERFOMANCE Coupe
■車両本体価格(税込)=30,850,000円
■全長×全幅×全高=4730×1985×1355mm
■ホイールベース=2700mm
■車両重量=2120kg
■エンジン型式/種類=177/V型8気筒DOHC 32V+ツインターボ
■内径×行程=83.0×92.0mm
■総排気量=3982cc
■最高出力=612ps(450kW)/-rpm
■最大トルク=850Nm(86.7kg-m)-rpm
■モーター形式/種類=-/交流同期電動機
■モーター最高出力=204ps(150kW)
■モーター最大トルク=320Nm(32.6kg-m)
■燃料タンク容量=-(プレミアム)
■トランスミッション形式=9速AT
■サスペンション形式=前後:マルチリンク/コイル
■ブレーキ=前後:Vディスク
■タイヤ=前:-、後:-

【問い合わせ先】
メルセデス・ベンツ日本 TEL:0120-190-610
モデル詳細ウェブページはコチラ

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みんなのコメント

6件
  • cam********
    まぁメルセデスが良い事は間違い無い。
    車音痴はレクサスなんて大衆車メーカーの高額車を引き合いに出して来たりするが今年の24時耐久レースを見れば分かるが4位までをドイツ車が独占。
    5位入賞のスープラは言わずと知れたBMW。
  • ton********
    単なる紹介記事で走りのパフォーマンスがどうちがうのか?全く解らない。
    こんな程度で何十万も原稿料入るの?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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