2017年にスズキからMotoGPデビューを果たしたアレックス・リンス。2019年シーズンはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)とバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)を破って年間2勝をあげるなど、いまやトップライダーのひとりに数えられるようになった。
彼とスズキの契約は2020年末までのものとなっていた。しかしスズキはリンスとチームメイトのジョアン・ミルのラインアップを維持したいという意思を明らかにしており、チームマネージャーのダビデ・ブリビオはmotorsport.comに対して既に両者とは合意に至っているとも語っていた。
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そして4月19日、スズキはInstagram上での配信の中で、リンスとの契約を2年間延長したことを発表した。
今回の契約延長に当たって、ブリビオ、そしてリンスは次のようにコメントしている。
■チームマネージャー ダビデ・ブリビオ
「アレックスとスズキMotoGPチームのファクトリーライダーとして更に2シーズンを迎えることができ、嬉しく思う。この合意により我々の関係は6年間となるが、我々はこの安定性が我々全員にとってプラスになると考えている」
「スズキとアレックスは共に関係を継続する意思があり、基本的な合意については既に数ヵ月前に達成されていた。そのためこの発表は“捺印”を待っていたに過ぎないと言っておこう。全てが完了した今、我々はそれを堂々と発表することができる」
「チームとしての我々の目標は組織全体をまとめ、さらに強くなることだ。我々は昨シーズンは素晴らしい終わりだったが、これを起点に再びレースへ挑みたいと思っている」
■アレックス・リンス
「僕の望みはスズキで一緒に続けることだった。そして最終的にそうなった」
「このプロジェクトは勝つポテンシャルを持ったものだと考えているし、僕も勝ちたいという欲望を持っている。それに僕らは相性抜群なんだ。僕にとって完璧な場所で、素晴らしい結果を得るために全員で一生懸命取り組んでいる」
「僕は常にチームを信じてきた。だから早期に基本的な合意に至るのは簡単なことだった。それから詳細を詰め、内部プロセスに従うために時間をかけたんだ」
なお今回契約更改が発表されたのはリンスのみで、ミルについての発表はない。しかし前述のようにスズキは既にミルとも基本的な合意に至っていると思われる。
リンスの契約更改は、ヤマハのマーベリック・ビニャーレスとファビオ・クアルタラロ、そしてレプソル・ホンダのマルク・マルケスに続くものだ。
2020年は多くのMotoGPライダーの契約が切れる年であることから、移籍市場は活発になるかと考えられていたが、既にビッグネームの契約延長が決まるなど、当初の予想よりは落ち着きを見せている。
ドゥカティはリンスやミル、ビニャーレス、クアルタラロといった若手に関心を持っていることが明らかになっていたが、陣営以外では選択肢が狭まったと言えるだろう。
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