メルセデスのチーム代表であるトト・ウォルフは、メルセデスの苦戦と「ジェットコースターのような」2022年シーズンは、最終的にチームに「何年にもわたって」有益な影響を与えてくれるだろうと考えている。
メルセデスは、2022年シーズンに広がったポーパシング問題に足を取られたチームのうちのひとつだ。この現象は、F1の新世代マシンのグラウンドエフェクトが原因となっている。メルセデスは、W13のパフォーマンスを台無しにするこの慢性的な問題に最も大きな打撃を受け、チームのエンジニアたちは永続的な解決を求めて全力を尽くすことを余儀なくされた。
メルセデスF1、2戦連続のダブル表彰台を達成も「まだ先頭集団に対して力を欠いている」と代表は慎重な姿勢
だが改善は達成されており、メルセデスはいまだ先頭集団のレッドブルとフェラーリに遅れをとってはいるものの、最近は表彰台フィニッシュが続いていることから、シーズン後半のパフォーマンスが向上する兆しがある。
ウォルフは、メルセデスのYouTubeチャンネルに投稿されたシーズン中間レビューの動画のなかで、「シーズンの序盤はいいところがなかったし、そのことを説明する他の方法もない」と率直に述べている。
「12月にチャンピオンシップを制覇したのに、その4カ月後に先頭集団で戦えなくなっていたら不満が募るものだ」
「それ以降の我々はジェットコースターに乗っているようで、ほぼすべてのレースで表彰台を獲得してきた。日曜日には強いが、予選ではそれほどではない。実際、差が大きすぎた」
「今はそれが何であるかを理解しようとすることが重要だ。そしてシーズン後半には予選ペースを伸ばして、レースで優勝を争えるようになることを期待している」
2022年前半のメルセデスの苦戦は、この8シーズン連続で圧倒的優位に立ってきたチームにとって厳しい試練だった。しかし上昇と下降、および希望と疑問とともにメルセデスのクルーが耐え忍んだ経験は、豊富な知識と洞察をもたらした。そういったことからメルセデスは長期的な開発の面で恩恵を受けるだろう。
「我々の期待が世界タイトルを賭けて戦うことだと考えたら、うまくいっていることはあまり多くない」とウォルフは説明した。
「しかし肯定的な見方をする必要がある。以前に言ったことだが、『負けた日は、我々が最も多くを学ぶ日』ということだ。我々のマシンは非常に難しいもので、改善できなかった時もある。本当に改善することがないようにも思われた。我々が学んだことは、今後何年にもわたって役に立つと思う」
「我々が意味しているのは、1回の週末や1年という期間ではない。我々は2年や5年や10年をかけて、組織の発展を継続することを考えている。そうするにあたっては、今年の学びや厳しさは有益なものになるかもしれない」
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