現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 【ミニバン王者の失墜】アルファードに惨敗の日産エルグランド なぜ大きな差? 進むべき道は

ここから本文です

【ミニバン王者の失墜】アルファードに惨敗の日産エルグランド なぜ大きな差? 進むべき道は

掲載 更新 25
【ミニバン王者の失墜】アルファードに惨敗の日産エルグランド なぜ大きな差? 進むべき道は

かつての「キングオブミニバン」も今は

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)

【画像】エルグランド vs アルファード/ヴェルファイア【比べる】 全79枚

一時はメーカー自ら「キングオブミニバン」と称し、その名に恥じない人気ぶりを見せていた日産エルグランド。

しかし最近ではトヨタのアルファード/ヴェルファイアに大きく水をあけられ、全盛期の見る影もない状態が続いている。

1997年に登場した初代エルグランドは、当時の3列シート車はどちらかというと人員輸送車というキャラクターが強く、ワンボックス車から派生した乗用モデルというものが一般的だった。

フロント部にエンジンを搭載したセミキャブオーバータイプとし、洗練された内外装を持った乗用専用モデルとして瞬く間に人気車種となった。

デビュー翌年の98年には広大な室内スペースを4人乗りとしたVIP仕様の「ロイヤルライン」がオーテックジャパンよりリリースされており、先見の明があったことは明らかと言えるだろう。

また、スポーティなスタイルを持った「ハイウェイスター」や、オーテック扱いのドレスアップモデルの「ライダー」も設定され、カスタマイズを楽しみたいユーザーからも支持を集めており、エルグランドが一躍人気車種になったのもうなずけるというもの。

そして2002年には2代目となるエルグランドが登場。そこにライバル車として登場したのが、トヨタ・アルファードだったのである。

アルファードの登場とエルグランドの低迷

トヨタもエルグランドのデビューからずっと指をくわえてみていたわけではない。

先行して95年にデビューしていたグランビアに改良を加え、エルグランドに対抗していたのだが、やはり基本設計の違いは如何ともしがたく、エルグランドの後塵を拝していた。

そして満を持して2002年に登場したのが、アルファードというわけだ。エルグランドを徹底的に研究して生まれたアルファードは、室内空間をより有効に活用できるように前輪駆動レイアウトとしたほか、エルグランドには存在しなかった4気筒2.4Lエンジンも設定して価格を抑えるなど、多くのアドバンテージを持っていたのだ。

一方のエルグランドは、先代に引き続きFRレイアウトを採用し、エンジンもV6 3.5Lのみの設定。

ハンドリングに優れ、前後重量配分的にも有利なFRレイアウトを採用したことで、走りにもこだわりを持つユーザーには高い評価を受けたものの、室内空間や価格に重きを置く一般のファミリー層からは敬遠される結果となってしまう。

その後アルファードはエルグランドよりも早い2008年に2代目へフルモデルチェンジ。兄弟車のヴェルファイアを加え、ますます勢いに乗る。

一方のエルグランドは2010年に遅ればせながら前輪駆動レイアウトになるが、その差は広がる一方で、2015年にアルファード/ヴェルファイアが3代目となった段階で決定的となってしまった。

これからエルグランドが向かう先は?

そもそもエルグランドが人気を集めていたのは他にないコンセプトが受けたからだ。

2002年に対抗馬としてアルファードが登場したが、正直トヨタとガチンコ勝負をしたところで勝てる見込みは薄いというのが正直なところ。

それではエルグランドはどこに向かうのがベストだったのだろうか? その答えこそが、昨年、今年と2年連続で東京オートサロンに展示されているエルグランドのコンセプトカーなのではないか。

昨年のオートサロンに展示されたエルグランドは「エルグランド・ザ・スポーツプレミアムコンセプト」と名付けられ、GT-Rのホイールやブレーキを装着したスポーツテイスト溢れるもの。

そして今年のオートサロンに展示が予定されているのが、プレミアムスポーツブランドのAUTECHの名を冠した「エルグランドAUTECHコンセプト」だ。

どちらもプレミアム感を持ちながら、スポーツ性を感じさせるものであり、アルファードに足りない部分といえばまさにそこに尽きると言えるのではないだろうか。

もちろんアルファードを上回るほどの売上は期待できないかもしれないが、今のような惨憺たる状況は回避できたかもしれない。

もし3代目がスカイラインやフーガが採用するFR-Lプラットフォームを使い、FRレイアウトで登場していたら、今ごろプロパイロット2.0を搭載した最先端のミニバンになっていた可能性もあったのだろうか。

こんな記事も読まれています

日産が粋なおもてなし!フォーミュラE東京の参戦チームへ特注着物を制作【動画あり】
日産が粋なおもてなし!フォーミュラE東京の参戦チームへ特注着物を制作【動画あり】
グーネット
メルセデスF1、問題は風洞と実コースでの相関関係? ウルフ代表「教条主義がのさばっているわけではない」
メルセデスF1、問題は風洞と実コースでの相関関係? ウルフ代表「教条主義がのさばっているわけではない」
motorsport.com 日本版
スプレーして拭くだけ、撥水は約2か月…ペルシードからボディに輝きを与える「ドロップコーティング」発売
スプレーして拭くだけ、撥水は約2か月…ペルシードからボディに輝きを与える「ドロップコーティング」発売
レスポンス
ホンダ 2026年F1参戦に向けて前進!英国にパワーユニット運用拠点設立
ホンダ 2026年F1参戦に向けて前進!英国にパワーユニット運用拠点設立
グーネット
ロータス カスタマイズサービス「チャップマン・ビスポーク」始動 中国皮切りに世界展開へ
ロータス カスタマイズサービス「チャップマン・ビスポーク」始動 中国皮切りに世界展開へ
グーネット
違和感なさすぎ!? “レクサス顔“のトヨタ「クラウン」実車展示! レッド内装&鮮烈パープル外装がカッコイイ! ド迫力のカスタムマシン来名
違和感なさすぎ!? “レクサス顔“のトヨタ「クラウン」実車展示! レッド内装&鮮烈パープル外装がカッコイイ! ド迫力のカスタムマシン来名
くるまのニュース
トヨタ“進化型”「GRヤリス」はなぜ大幅に進化した? 実戦で得た成果をすべて反映!! 開発責任者が振り返る「開発の舞台裏」
トヨタ“進化型”「GRヤリス」はなぜ大幅に進化した? 実戦で得た成果をすべて反映!! 開発責任者が振り返る「開発の舞台裏」
VAGUE
【MotoGP】驚異の新人アコスタ、KTM本家のジャック・ミラーも舌を巻くライディング「僕もあんなふうに乗りたいね」
【MotoGP】驚異の新人アコスタ、KTM本家のジャック・ミラーも舌を巻くライディング「僕もあんなふうに乗りたいね」
motorsport.com 日本版
日本に導入するDSオートモビルの全車両にChatGPT機能を標準装備。運転しながらChatGPTが使用できる!
日本に導入するDSオートモビルの全車両にChatGPT機能を標準装備。運転しながらChatGPTが使用できる!
カー・アンド・ドライバー
自家用の「はたらくクルマ」が集結…第3回商用車ミーティング関東
自家用の「はたらくクルマ」が集結…第3回商用車ミーティング関東
レスポンス
ブレーキが「キーキー」鳴きだしたら…不快な原因と対策方法を伝授します。ブレーキパッドの交換時期の目安は?
ブレーキが「キーキー」鳴きだしたら…不快な原因と対策方法を伝授します。ブレーキパッドの交換時期の目安は?
Auto Messe Web
スズキ フロンテSS(昭和43/1968年11月発売・LC10型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト047】
スズキ フロンテSS(昭和43/1968年11月発売・LC10型)【昭和の名車・完全版ダイジェスト047】
Webモーターマガジン
ソフト99、「眼神ヘッドライトリフレッシュ」発売 ガラス系硬質被膜で半年持続
ソフト99、「眼神ヘッドライトリフレッシュ」発売 ガラス系硬質被膜で半年持続
日刊自動車新聞
Juju、今季のスーパーフォーミュラと並行して『BOSS GP』へのシリーズ参戦、大学入学準備と多忙な日々
Juju、今季のスーパーフォーミュラと並行して『BOSS GP』へのシリーズ参戦、大学入学準備と多忙な日々
AUTOSPORT web
新型「小さな高級車」初公開! 全長4m級だけどオーバー450万円!? 「丸テーブル+超高級ソファ」×オシャブルー内装がカッコイイ「イプシロンMHEV」伊で発売
新型「小さな高級車」初公開! 全長4m級だけどオーバー450万円!? 「丸テーブル+超高級ソファ」×オシャブルー内装がカッコイイ「イプシロンMHEV」伊で発売
くるまのニュース
優勝逃したギヤボックストラブル、ブレーキと燃料消費の関係/MotoGPの御意見番に聞くポルトガルGP
優勝逃したギヤボックストラブル、ブレーキと燃料消費の関係/MotoGPの御意見番に聞くポルトガルGP
AUTOSPORT web
ポルシェ パナメーラ 新型、E-ハイブリッドの予約開始…価格は1669万円より
ポルシェ パナメーラ 新型、E-ハイブリッドの予約開始…価格は1669万円より
レスポンス
【所さんの世田谷ベース】懐かしの「コポルシェ(スバル360改)」はママチャリより遅かった!? 【幸せのひきがね】
【所さんの世田谷ベース】懐かしの「コポルシェ(スバル360改)」はママチャリより遅かった!? 【幸せのひきがね】
LE VOLANT CARSMEET WEB

みんなのコメント

25件
  • 何故って、日産の放置プレイ以外に何があるというのか。。。
  • モデルチェンジを怠ったが故の現状なのに、未だに特別仕様車だのフェイスリフトだの、、哀れ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

403.8837.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0528.0万円

中古車を検索
エルグランドの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

403.8837.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0528.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村