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スズキ「GSX-R750」歴史解説&車両紹介|大排気量スーパースポーツ時代が始まるきっかけとなった一台

オートバイ誕生以来、歴史はずっと、性能競争を繰り返してきた。その中で、現在も続くビッグスポーツバイクの性能競争をたどっていくと、ある年の1台のオートバイに行き着く。それが1985年、GSX-R750なのだ。

文:中村浩史/写真:海保 研
※この記事は月刊オートバイ2011年8月号別冊付録を加筆、修正、写真変更などの再編集を施しており、一部に当時の記述をそのまま生かしてある部分があります。

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スズキ「GSX-R750」誕生の歴史
「常識外れ」を続けたスズキが3年目の到達点としたのは世界を変えた新世代750ccスーパースポーツ

1980年代といえば、250ccから400cc、さらに750ccやオーバーナナハンにまでスポーツ化の波が押し寄せた時代だった。RZが2ストローク250ccを、CBXが4ストローク400ccを活性化。しかし、ツーリングバイクのカテゴリーでしかなかった750ccクラスがスポーツ化の余波を受けるとは、だれも考えていなかった。

その「まさか」を形にしたのはスズキ。83年に発売したRG250Γが、RZが火をつけたスポーツ化を加速させ「レーサーレプリカ」という言葉を定着させると、84年には4ストローク400ccのGSX-R400を発表し、乗りに乗っていたメーカーである。

しかしスズキは、実は80年ごろから始まった、ホンダvsヤマハの新車大量投入値引き合戦、いわゆるHY戦争に巻き込まれまいとする、防衛本能を働かせていた。

「ホンダもヤマハも、スズキより3倍も5倍ものスタッフがいる。そこに立ち向かってもスズキという会社が消耗するだけだから、各クラス、的を絞ってヒット作だけを作ろう。それを3年連続でやる、とスタッフに宣言したんです」とは、当時のスズキの2輪開発をリードしていた横内悦夫さん。

スズキの戦略は明快だった。ユーザーが欲しいもの、乗りたいと考えているもののひとつは、レーシングマシン。では、それを市販車で提供してあげよう、という考えだ。
そのために250Γでカウリング付きのレーサー然としたフォルムやフロント16インチホイールを、GSX-R400ではライバル車の水冷400ccモデルよりも10kgも20kgも軽い常識はずれの軽量モデルをリリースした。

レーサーの雰囲気、軽量化による扱いやすさを武器に、スズキの攻勢は続いた。それが84年9月にケルンショーで発表されたGSX-R750だった。ヨーロッパのマーケットから750ccスポーツを要望されていたこと、国内ビッグバイククラスへのテコ入れも含めて、新750ccスポーツ開発が急がれていたことへの回答。スズキは83年の250Γから1年ずつ、3クラスにまったく新しいロードスポーツを生み出したのだ。

出力目標は、ヨーロッパ出力規制いっぱいの100PS、車重は400cc並みの180kgを目標とした。このために、水冷エンジンをあえて避け、従来の空冷方式の最高進化系である「油冷」エンジンを選択したのだ。

デビューと同時に、世界中のサーキットを席巻する

レーサーレプリカブーム初期、それまで生産コストの関係から量産市販車では不可能とされていたアルミフレームを1983年のRG250Γ、84年のGSX-R(400)に相次いで採用し、マーケットとライバルメーカーに大きなインパクトを与えたスズキ。84年から鈴鹿8時間耐久レースの出場カテゴリーでもあるロードレースTT‐F1クラスの上限排気量が750ccとなったことから、このクラスにもレーサーレプリカの波が訪れる可能性が生まれた。

しかし、かつてナナハンによる事故の急増や暴走族問題から免許制度が改定されて大型二輪免許が生まれた経緯もあり、大型バイクの高性能化、アグレッシブ化には各メーカーとも二の足を踏んでいる感があった。しかしそんな状況を切り開いたのもまた、スズキだった。

エンジンオイルを冷却媒体として積極的に利用し、カムシャフトやピストン裏にオイルを吹き付けて冷却を促進する新開発の油冷エンジンを、無骨なアルミダブルクレードルフレームに搭載し、耐久レーサーさながらのデュアルヘッドライトフルカウルを装着。乾燥重量179kgという400cc並みの軽さとクラス上限の77PSを実現し、ライバルを圧倒するパフォーマンスを発揮したのがGSX-R750だ。

85年3月のリリース早々のル・マン24時間耐久レースでワンツーフィニッシュを飾ったほか、ヨシムラの手によってその年の全日本TT-F1チャンピオンを獲得。それを記念して86年2月に限定500台のGSX-R750Rが発売される。

これは乾式クラッチや強化ホイール、ラジアルタイヤ、ステアリングダンパー、30mm延長されたスイングアームなどを標準装備したひとり乗り専用モデルで、事実上のレースベース車と言える構成。国内モデル初の100万円オーバーの価格とともに大きな話題を呼んだ。

88年にフレームが刷新され、エンジンもレース現場からの要望を受けてショートストローク化されたが、TT-F1レースでの予想外の不振を受け、90年モデルでボア╳ストロークが元に戻されるといった、まるでレーシングマシンのようなモデルチェンジが行なわれたのも特徴。

2003年からスーパーバイクレースの排気量上限が1000ccとなり、直接出場できるレースがなくなってしまったが、その後もストリート向けのベストサイズスーパースポーツとして長くその名を刻み続けた希有なモデルだ。

スズキ「GSX-R750」主なスペックと発売当時の価格
●エンジン形式:油冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
●内径×行程(総排気量):70.0×48.7mm(749cc)
●最高出力:77PS/9500rpm
●最大トルク:6.4kg-m/8000rpm
●ミッション:6速リターン
●ブレーキ形式前・後:ダブルディスク・ディスク
●全長×全幅×全高:2110×745×1205mm
●タイヤ前・後:110/80-18・140/70-18
●燃料タンク容量:19ℓ
●ホイールベース:1430mm
●乾燥重量:179kg
●発売当時価格:78万円 

スズキ「GSX-R750」各部装備・ディテール解説
戦闘力向上のため、高価な限定モデルが登場!

GSX-R750登場と同時に国内は空前のレースブームとなる。その盛況ぶりはレーサーレプリカブームで市販モデルがスポーツ性を身につけ、それをサーキットに持ちこむファンが多かったことの証。
GSX-R750も、1985年から全日本ロードレースTT-F1クラスを3連覇。しかし、相次ぐライバルの台頭でレベルアップを求められ、それが市販モデルにも及んだことで登場したのが、一連の「台数限定レーサーベースモデル」だ。

コスト高で販売台数も見込めないことから、レギュレーションで定められた最低台数だけ発売された。GSX-R750Rはベースモデルにアルミタンク、シングルシートを採用して登場。現在でも希少価値、完成度の高さからカリスマ的人気を誇るモデルだ。

[ アルバム : GSX-R750 はオリジナルサイトでご覧ください ]

文:中村浩史/写真:海保 研
※この記事は月刊オートバイ2011年8月号別冊付録を加筆、修正、写真変更などの再編集を施しており、一部に当時の記述をそのまま生かしてある部分があります。

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