現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 天井走行を実現する世界最速EVの市販モデルは約2億円! 1000馬力&2000kg超のダウンフォースを誇る「マクマートリー・スピアリング・ピュア」がヤバすぎた

ここから本文です

天井走行を実現する世界最速EVの市販モデルは約2億円! 1000馬力&2000kg超のダウンフォースを誇る「マクマートリー・スピアリング・ピュア」がヤバすぎた

掲載 7
天井走行を実現する世界最速EVの市販モデルは約2億円! 1000馬力&2000kg超のダウンフォースを誇る「マクマートリー・スピアリング・ピュア」がヤバすぎた

 この記事をまとめると

■グッドウッド・ヒルクライム最速の「スピアリング」がほぼそのまま市販モデルに進化した

軽自動車並のボディに1000馬力のモーター! F1マシンよりも速く走った衝撃のBEVが市販される

■電動ファンによる約2000kg相当のダウンフォース発生で天井走行デモにも成功している

■世界限定100台で価格は約2億円のサーキット専用ハイパーEVとなっている

 グッドウッド・ヒルクライム最速モデルがいよいよ市販化

「天井を走れるクルマがある」と聞けば、多くの人はSF映画やマンガの世界を思い浮かべるだろう。しかし、その「ありえない」を現実にしてしまったクルマがついに市販モデルとなった。

 イギリスの新興メーカー、マクマートリー・オートモーティブが、数々の記録を打ち立ててきた「スピアリング」の市販版である「スピアリング・ピュア」を公開したのである。2022年にグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのヒルクライムで39.08秒という異次元の史上最速タイム(それまでの最速タイムはフォルクスワーゲンID.Rの39.90秒)を叩き出し、その後もトップギア・テストトラックやラグナセカなどで数々の記録を塗り替えてきた驚異のEVが、いよいよ市販されるのだ。

 通常、コンセプトカーやプロトタイプが市販化される際には、安全性や耐久性、コストなどの理由から、デザインも性能も大きく変更されることが珍しくない。

 しかし、スピアリング・ピュアは違った。マクマートリーによれば、市販化にあたって部品の95%を見直したという。これだけを聞くと、一見すると大きな変更が加えられているようにも思えるが、その変更の多くは耐久性や品質向上が目的で、スタイリングも基本性能もプロトタイプをほぼ踏襲している。

 その佇まいは、現代のハイパーカーのトレンドとは一線を画す。全長わずか3.45m、全幅1.58mというボディサイズは、日本の軽自動車(全長3.4m以下、全幅1.48m以下)よりわずかに長く、100mmほど幅広い程度に過ぎない。

 搭載する100kWhバッテリーや1000馬力を発生する電動パワートレインも、記録を打ち立ててきたプロトタイプの性能を踏襲。最高速度は190mph(約306km/h)、0-60mph(約96km/h)加速はわずか1.55秒という、現時点でも世界最高レベルの加速性能を誇る。

 電動ファンによって2000kg相当のダウンフォースを発生

 しかし、このクルマ最大の特徴はパワーではない。後方に搭載された電動ファンによる「Downforce-on-Demand(ダウンフォース・オン・デマンド)」と呼ばれるシステムこそが、このクルマの見どころだ。

 通常のスーパーカーやレーシングカーは、巨大なリヤウイングやディフューザーを使って空気の流れを利用し、高速走行時にダウンフォースを発生させる。一方、スピアリングは床下の空気を大型ファンで強制的に吸い出し、車体下面を真空に近い状態にすることで路面へ吸い付かせる。その結果、停止状態からでも車重を上まわる約2000kg相当のダウンフォースを発生させることが可能となった。これは車重を大きく上まわる数値であり、速度に依存しないダウンフォースを得られることが最大の特徴だ。

 1970年代にはF1のブラバムBT46BやCan-Amのシャパラル2Jなどが同様のファンカー技術を採用し、圧倒的な性能を示したものの、その後レギュレーションや政治的背景もあって姿を消した。その禁断の技術を蘇らせたのである。

 このダウンフォースがどれほど強力か、それを証明した実験がある。マクマートリーは2025年、前代未聞のデモンストレーションを実施している。専用に製作した回転式プラットフォームへスピアリングを載せ、ファンを作動させたまま車体ごと180度回転させてみせたのだ。

 驚くべきことに、クルマはそのまま天井に張り付いた状態になった。そしてドライバーはスピアリングを前進させ、自力で天井走行を成功させた。

 もちろん一般道でそんなことをする機会は一生ないだろう。そもそもスピアリング・ピュアはサーキット専用車として販売される。しかし、ダウンフォースが車重を超えると車両は路面に張り付くという理論を、世界で初めて「実車による天井走行デモンストレーション」によって成功させた。市販されるスピアリング・ピュアは世界限定100台。価格は99万5000ポンドで、日本円に換算すると約2億円となる。製造はハンドメイドで、オーナー向けには専用のトラックイベントや技術サポートも用意されるという。

 天井を走れるクルマなんて、おそらく今後もしばらくは現れないのではないだろうか。だからこそ、このスピアリング・ピュアは単なるハイパーカーではなく、自動車史に名を刻む車両として、後世まで語り継がれる存在になるだろう。まさに、自動車技術の常識をひっくり返した瞬間だったというわけだ。

文:WEB CARTOP WEB CARTOP
【キャンペーン】毎日機械洗車が50%オフ!お得に愛車をピカピカに(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

MTのフェラーリがベースモデルの3300万円高で限定復活! 約1億円でも「12チリンドリ・マヌアーレ」が安いといえる理由とは
MTのフェラーリがベースモデルの3300万円高で限定復活! 約1億円でも「12チリンドリ・マヌアーレ」が安いといえる理由とは
WEB CARTOP
性能を抑え込んでも最高速330km/h! F40もF50もぶち抜く驚異のEクラス「ブラバスE V12」の狂気
性能を抑え込んでも最高速330km/h! F40もF50もぶち抜く驚異のEクラス「ブラバスE V12」の狂気
WEB CARTOP
稀少なBMW Z8をさらに磨いた世界に555台だけの激レア車! 「アルピナの高級2シーターオープンとはこういうもの」を実現した「ロードスター V8」【21世紀スーパーカーFILE #032】
稀少なBMW Z8をさらに磨いた世界に555台だけの激レア車! 「アルピナの高級2シーターオープンとはこういうもの」を実現した「ロードスター V8」【21世紀スーパーカーFILE #032】
WEB CARTOP
伝説のブガッティ ヴェイロンが現代技術で究極進化! 「ブガッティに不可能はない」を証明する世界にたった1台の「F.K.P.オマージュ」
伝説のブガッティ ヴェイロンが現代技術で究極進化! 「ブガッティに不可能はない」を証明する世界にたった1台の「F.K.P.オマージュ」
WEB CARTOP
「えっ、もう登場から21年も経つんだっけ…」世界限定50台 公道を駆けるレーシングカー「MC12」をオークションで発見 走行2024キロの極上マセラティの価値とは
「えっ、もう登場から21年も経つんだっけ…」世界限定50台 公道を駆けるレーシングカー「MC12」をオークションで発見 走行2024キロの極上マセラティの価値とは
VAGUE
アウディ史上最強!1001馬力のスーパーカー「Audi Nuvolari(アウディ ヌヴォラーリ)」はF1技術を投入して最高速350km/h超を実現
アウディ史上最強!1001馬力のスーパーカー「Audi Nuvolari(アウディ ヌヴォラーリ)」はF1技術を投入して最高速350km/h超を実現
AutoBild Japan
単なる速いEVに終わらない! 新型『アルピーヌA110』が挑むEVスポーツカー革新(後編) 目指すのは最高の乗り心地とハンドリング性能
単なる速いEVに終わらない! 新型『アルピーヌA110』が挑むEVスポーツカー革新(後編) 目指すのは最高の乗り心地とハンドリング性能
AUTOCAR JAPAN
1000馬力の1名乗りEV『スピアリングPURE』、0‐96km/h加速1.55秒・最高速305km/h…グッドウッド2026で公開へ
1000馬力の1名乗りEV『スピアリングPURE』、0‐96km/h加速1.55秒・最高速305km/h…グッドウッド2026で公開へ
レスポンス
【試乗】やっぱりVWゴルフは世界のベンチマーク! 「ゴルフ eTSI R-Line」の「ちょうどいい」っぷりに感服
【試乗】やっぱりVWゴルフは世界のベンチマーク! 「ゴルフ eTSI R-Line」の「ちょうどいい」っぷりに感服
WEB CARTOP
走行距離600km台!! 1993年式ポルシェ911ターボSライトウェイトはハイパーカーの相場に勝てたのか!?!?
走行距離600km台!! 1993年式ポルシェ911ターボSライトウェイトはハイパーカーの相場に勝てたのか!?!?
ベストカーWeb
【試乗】トライトン vs ハイラックス! 国産ピックアップ2台をガチ比較したらキャラクターに明確な違いがあった!!
【試乗】トライトン vs ハイラックス! 国産ピックアップ2台をガチ比較したらキャラクターに明確な違いがあった!!
WEB CARTOP
1980年式3.0SCをベースに伝説の「911RSR」を忠実に再現! 製作コストとパーツ代を考えれば1691万円は超破格?
1980年式3.0SCをベースに伝説の「911RSR」を忠実に再現! 製作コストとパーツ代を考えれば1691万円は超破格?
Auto Messe Web
限定車じゃないのに約8103万円! アウディ傘下で信頼性高めた「ディアブロVT 6.0」は20世紀最後のアナログスーパーカー
限定車じゃないのに約8103万円! アウディ傘下で信頼性高めた「ディアブロVT 6.0」は20世紀最後のアナログスーパーカー
Auto Messe Web
タイプRのアイコン「デッカイ羽根」を捨て去った大人のシビックタイプRが存在! 欧州限定の「スポーツライン」とは
タイプRのアイコン「デッカイ羽根」を捨て去った大人のシビックタイプRが存在! 欧州限定の「スポーツライン」とは
WEB CARTOP
【世界130台限定】MVアグスタ×ABTによる「ブルターレ1000 ABT」が放つ、イタリアンアートと独エンジニアリングの融合
【世界130台限定】MVアグスタ×ABTによる「ブルターレ1000 ABT」が放つ、イタリアンアートと独エンジニアリングの融合
webオートバイ
わずか生産17台の右ハンドル「ハチハチ・ハーフ」仕様! ランボルギーニ「カウンタック 5000QV」こそ人間工学無視の最高傑作
わずか生産17台の右ハンドル「ハチハチ・ハーフ」仕様! ランボルギーニ「カウンタック 5000QV」こそ人間工学無視の最高傑作
Auto Messe Web
「テンロク」だけが名車じゃない!  ちょっと昔の国産1.3リッタークラス「小排気量モンスター」伝説
「テンロク」だけが名車じゃない!  ちょっと昔の国産1.3リッタークラス「小排気量モンスター」伝説
WEB CARTOP
「細目ヘッドライト」「流れるウインカー」「隠れるワイパー」流行の自動車デザインの元祖を探る! カーデザイントレンド今昔【後編】
「細目ヘッドライト」「流れるウインカー」「隠れるワイパー」流行の自動車デザインの元祖を探る! カーデザイントレンド今昔【後編】
WEB CARTOP

みんなのコメント

7件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

139 . 7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9 . 9万円 69 . 0万円

中古車を検索
スマート Kの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

139 . 7万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9 . 9万円 69 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村