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フォルクスワーゲンが新型コロナウイルスの影響でヨーロッパ工場の生産を停止

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フォルクスワーゲンが新型コロナウイルスの影響でヨーロッパ工場の生産を停止

一層強くなったフォルクスワーゲン乗用車ブランドは、より力強い変革の次の段階に入る。

市場全体が縮小する中、フォルクスワーゲン グループの中核ブランドは、2019 年 に過去最高の 630 万台の新車を販売し、新記録を達成した。

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フォルクスワーゲンは、 すべての主要な市場で、シェアを高めることができた。その主な要因は「T-Cross(T クロス)」、「T-Roc(T ロック)」や「Atlas(アトラス)」といった利益率の高い SUV セグメント モデルによる攻勢。

70 万台以上の車両が販売された「Tiguan(ティグアン)」は、再 び世界で最も販売されたフォルクスワーゲンとなり、「Golf(ゴルフ)」同様、世界で最も販売された車種のトップ 10 に入った。

市場における成功は、業績の大幅な改善にも反映。フォルクスワーゲン ブランドの売上高は、前年比 5%増となる 884 億ユーロ。特別項目を除く営業利益 は 17%増となる 38 億ユーロ。営業利益率は 4.3%に向上し(2018 年:3.8%)、 4~5%の目標範囲内に収まっている。

前年同様、2019 年にディーゼル問題に関連し て計上された特別損失は 19 億ユーロとなった。

「2019 年は、フォルクスワーゲン ブランドにとって実り豊かな年となりました。弊社の製品 は、世界中のお客様を魅了することができました。そしてすべての主要な分野で進歩を 遂げました。我々の戦略は実行段階に移り始めており、元々の約束を果たしています」と、 フォルクスワーゲン ブランド最高執行責任者(COO)のラルフ ブランドシュテッター氏は 述べている。

「2020 年は、特にコロナウイルスのパンデミックにより、大きな課題に直面 しています。しかし、昨年の確実な業績を背景に、私たちは勇気と自信を持ってこの危機 に立ち向かうことができます。フォルクスワーゲンは、力強いチームを持った、力強い企業 です。そして、チームが一丸となって困難に立ち向かうことにより、大きな物事を達成でき ることを私たちは過去に何度も証明してきています」とブランドシュテッター氏は付け加えた。

「TRANSFORM 2025+」戦略の最初の段階は計画通りに完了

「未来のための協定」は、フォルクスワーゲンの競争力を高めるために大きく貢献。 30 億ユーロの年間コスト削減目標のうち、27 億ユーロを予定より早く、2019 年末までに 既に達成することができた。これは、当初の計画を上回る額となっているという。

1 万 900 人を超える労働力の削減は、社会的に責任ある方法で行われた。フォルクスワーゲン は、最先端の分野、例えばデジタル化や e-モビリティといった分野で、4,500 以上の新し い雇用を生み出している。

フォルクスワーゲン ブランドは計画的に SUV 攻勢を実施してきた。その結果、SUV モデルの数は、2016 年の 4 車種から 14 車種に増加。

ヨーロッパでは、SUV が販売の 37%を占めており、米国では 50%以上を占めている。製品ポートフォリオの 最適化と一貫したコスト管理により、フォルクスワーゲンは各地域における業績の回復に ついても成果を上げているという。

ラルフ ブランドシュテッター氏はこうコメントしている。

「私たちは“TRANSFORM 2025+”戦略の第 1 段階を実行し 成功を収めました。第 2 段階では、フォルクスワーゲンを e-モビリティ分野におけるリー ディングカンパニーにすることを目指しています。そして、フォルクスワーゲン自体を、デジ タルテクノロジー企業へと変革させていきます。」

2020 年:ブランドの電動化攻勢にとって重要な年

コロナウイルス危機を取り巻く現在の状況にもかかわらず、フォルクスワーゲンは、 ブランドの新しい時代の始まりに向け、「TRANSFORM 2025+」戦略の第 2 段階を スタートさせている。

2020 年には、フォルクスワーゲンの大規模な電動化攻勢を、街中 でも目にすることができるようになる。新しいモジュラー エレクトリック ドライブ ツールキット(MEB)をベースにした最初の電気自動車である「ID.3(アイディ.3)」は、この 夏から納車される予定。

その後、ブランド初の電動 SUV である「ID.4(アイ ディ.4)」が続く。従来のモデルの電動化も継続することにより、製品ラインナップを さらに拡充。

このようにしてフォルクスワーゲンは、すべての人々のためのゼロエミッション モビリティ への道を切り拓いている。

2022 年までに、フォルクスワーゲン ブランドは、すべての 主要なセグメントにおいて、MEB プラットフォームをベースにした電気自動車を提供。 そして、2025 年までに、少なくとも年間 150 万台の電気自動車を販売。

長期的な目標は、2050 年までに車両フリートとグループを完全に CO2 ニュートラルにすること。 今年の目標はフリートによる 1km 当たりの平均 CO2 排出量を、25g 削減することとなって いる。

フォルクスワーゲン ブランドは、2020 年における EU に定められている CO2 排出規制を遵守できると確信している。

フォルクスワーゲンは、ソフトウェア主導のテクノロジー企業へと変革

フォルクスワーゲン ブランドは、電動化に加え、今後数年間でデジタル化を積極的に推進。そのために、「デジタル トランスフォーメーション ロードマップ」の実行と、 「Car.Software」を組織として定着させるという 2 つのコア分野に焦点を当てている。

「未来のための協定」の後継プログラムとして、「デジタル トランスフォーメーション ロード マップ」は、フォルクスワーゲン ブランドをデジタル時代に適合させるためのフォローアップ プログラム。

これは、デジタル化に対応する新たな能力を蓄積し、あらゆる分野に おいて、より迅速、スリムで、競争力のある組織を構築することを意味している。

この プログラムに従って、2023 年までに、最大 4,000 人の管理職が廃止される。同時に、 デジタル関連の 2,000 人の新規雇用を計画している。

新規雇用の一部は、新しい「Car.Software」組織で創出。これにより、フォルクス ワーゲン ブランドは、自動車用ソフトウェアの分野における、グループ全体の責任を負う ことになる。

車両オペレーティングシステムから、デジタルエコシステムの構築、そして 新しいモビリティサービスに至るまで、すべてのソフトウェアに関する業務が、この新しい 事業体に統合される。

最初のステップとして、約 3,000 人のデジタル専門家が、既に集まっているという。2025 年までに、1 万人以上のソフトウェア エンジニアが、この事業体で 働くことになる。

2020 年の業績はコロナウイルス危機が終息するタイミングや今後の推移次第

今後の業績に関しては、現在のコロナウイルス危機に関連した不確実性により先を見通 すことが困難な状況になっている。

サプライヤーおよびロジスティクスの観点から見ても、 ますます困難かつ目まぐるしく変化する状況を考えると、工場に安定した供給を継続的に 提供することはもはや不可能。

同時に、ヨーロッパでは販売減少の兆候が見られる。 そのため、フォルクスワーゲンブランドは、まず 10 営業日にわたり、ヨーロッパの工場に おける生産を停止する予定。

フォルクスワーゲン ブランド最高財務責任者(CFO)のアレクサンダー ザイツ氏は、次のように述べている。

「コロナウイルス危機は前例のないものであり、フォルクスワーゲン ブランドの業績に影響を与えることは間違いありません。しかし、現時点では、影響の程 度を推測することはできません。私たちは、従業員を守り、事業を安定させるために全力 を尽くします。私たちは、現在の状況を注意深く監視しており、必要なところでは悪影響を 可能な限り軽減するための措置を講ずる予定です。フォルクスワーゲンのチームは、困難 な状況を乗り越えることができることを過去にも証明しています。」

2019 年におけるフォルクスワーゲン乗用車の主な業績

関連情報:https://www.volkswagen.co.jp/ja.html

構成/DIME編集部

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