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【試乗】グランドチェロキー トラックホークは710psを誇るジープ史上最強モデル

アメリカンV8エンジンにおけるチューニングの最高峰メニューが、大排気量に機械式過給器、つまりスーパーチャージャーを組み合わせることだ。カテゴリートップの最強パワーを誇るモデルが、実はジープに存在していた。(Motor Magazine 2019年12月号より)

6L V8OHVスパーチャージャーを搭載
車重が重く、空気抵抗も少なくないSUVで高性能を追求すると、必然的にエンジンパワーが必要になる。輸入車SUVのスペックをチェックすると、4L前後のV8ターボで500ps台というモデルが結構多くヒットする。

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その中の欧州車でもっともパワフルなのはランボルギーニウルス搭載の650ps/850Nm仕様。これを上回るのがベントレーベンテイガの6L Wツインターボで、最高出力こそウルスに譲る608psだが、最大トルクは圧巻の900Nmを実現している。ここで、思わぬ伏兵がアメリカから日本にやって来ていることに気が付いた。ジープの最上級モデルであるグランドチェロキーに2018年初頭から追加設定されているトラックホークである。

搭載エンジンは6165ccのV型8気筒、これにスーパーチャージャーを装備して710ps/868Nmというパワーを得ている。日本仕様のSUVで、最高出力710psは最強値。最大トルクはベンテイガのW12が上回っているが、それでも868Nmが大した数値であることに間違いはない。

トラックホークの6.2L V8は、アメリカンV8らしくOHV式だ。OHVよりSOHC、それよりDOHCがさらに高効率と一般的には考えがちだが、OHVで高出力化するのなら排気量を大きくすれば良いというのがアメリカンV8の考え方だ。

大排気量エンジンは低回転域から豊かなトルクが得られる。これを活かして、エンジン回転数をあまり上げることなくゆったりと走るのが、広大なアメリカでは好まれたのだ。ただし、さらなる高出力化を追求する動きもあった。

OHVは吸排気バルブの挟み角が小さくなる関係で燃焼室を大きくしにくいという課題を抱えていたが、クライスラーは燃焼室を半球形とし、バルブの挟み角も大きく取ったヘミ(HEMI)
エンジンを開発。ヘミとは、へミスフェリカル(半球状)の意味である。

後にクライスラーは同社の高出力ユニットの総称としてHEMIを登録商標にしている。最新世代のヘミエンジンは、もはや半球形燃焼室ではないようだが、トラックホークの6.2L V8エンジンには誇らしげに「HEMI」の刻印がある。

大排気量プラス過給器でいわば禁断の高性能モデル
グランドチェロキーには、先代からSRT8という高性能モデルがラインナップされている。SRTとは、ストリート&レーシングテクノロジーの頭文字で、クライスラーのスペシャルモデルを手がける部門の名称だ。

最後の8は、もちろんV8エンジンの意味だ。SRT8も
(トラックホークと同じく)サーキット走行を本気で視野に入れている。初代モデルは、高速コーナリングに対処するため足まわりはガチガチに固められており、路肩のキャッツアイを踏んだだけで飛び上がりそうな非常にスパルタンな味わいだった。

この時のSRT8は6.1Lヘミエンジンを搭載していたが、現行型SRT8は排気量を6.4Lにアップ。自然吸気の大排気量V8エンジンで高性能を目指すのが、SRT8の掟と考えていいようだ。

その意味では、スーパーチャージャーという過給器を手にしたトラックホークは「禁断の高性能モデル」なのかもしれない。どれほどスパルタンなのかと緊張しながら、まず外装をチェックしていく。

ボディシェルそのものは、標準モデルのグランドチェロキーとさほど大きく変わる所はない。大きな開口部を持つエアダムバンパーを備えたその顔つきは、ボディカラーがブラックだったこともあり、ダースベイダーを連想させた。

ブラックサテン塗装のホイールは19年5月の改良で採用となった新デザイン。巨大なディスクローターと黄色いブレンボ製キャリパーが覗く。タイヤはピレリスコルピオンヴェルデというオールシーズンタイプで、サイズは295/45R20だ。リアでは太い4本の排気管がインパクト大だ。

室内に乗り込む。着座ポイントは高めで視界良好だが、これだけキリッと高いコクピットのSUVに乗るのは久しぶりの気がした。メーターパネル中央にタコメーターとディスプレイを配置。レブリミットは6000rpmだ。滅多に使わない領域だろうが、高回転域が不得意なわけではない。

試乗車のインテリアは、ダークルビーレッドという華やかな赤を基調としたもの。シートはバケット形状だがサイズがゆったりしており、ソフトなラグーナレザーの採用もあってなかなか座り心地が良い。センターコンソールや各トリム類の雰囲気は大陸的な印象で、もう少し質感を高めてもいい。

手に汗を握らせる加速感。爆発的な勢いで速度が上昇
エンジンを始動すると、野太いとしか言いようのない8サウンドが弾けた。アイドリングでもドロドロとした重低音が響く。深夜早朝の住宅街では、周囲への配慮も必要だろう。

ドライブモードが一番おとなしい「オート」であることを確認して、8速ATをDレンジに入れて右足を踏み込むと、トラックホークは意外なほど従順に走り始めた。心配した乗り心地も、それほど硬くない。

何せ排気量が6.2Lもあるから、スーパーチャージャーが本格的に稼働する領域まで回さなくとも走りは十分に軽快だ。しかしそれでは
、こんなモンスターを選ぶ意味がない。高速道路に乗ったところでドライブモードをサーキットを意味する「トラック」に切り替えて、アクセルペダルを深く踏み込んでみる。

その瞬間に始まった加速は、久々に手に汗を握らせるものだった。最大トルク発生回転数、4700rpmに向けて踏んでいくと爆発的な勢いで速度が乗っていく。頭がのけ反り、鼻の奥がツンとするような感覚を覚えた。

エンジン音も凄い。3000rpmを過ぎたあたりからスーパーチャージャーの
「ギャイーン」という作動音が混ざる。瞬時に法定速度を超えそうなので、適当なところでブレーキング&シフトダウン。パドル操作によるダウンシフトでは、派手なブリッピングとともに回転を合わせてくれた。

トラックモードではビルシュタインのアダプティブダンピングサスペンションもかなりハードな設定になる。ロールを抑え込み路面にタイヤを押し付ける効果はしっかり出ているが、先代SRT8に比べれば乗り心地は常識的。これはやはり可変ダンピングの強みと言える。

また、トラックモードでは前後駆動力配分が30対70となり、タイトコーナーの立ち上がりではテールを振り出す気配を見せた。緊張感を高めずにこの高性能の一端を味わうなら、中間のスポーツモードの選択が好適だろう。

ドライブモードは、ステアリング/サスペンション/前後駆動力配分/ESCの介入度合/ATの反応などが構成要素。カスタムモードでは、好みに合わせてそれぞれを任意に設定できる。

そんな走りを2日間、約400kmほど楽しんだ結果の平均燃費は4.3km/L。過剰なまでの動力性能を味わうことへの対価は、それなりに必要である。(文:石川芳雄)

試乗記一覧

■ジープ グランドチェロキー トラックホーク主要諸元
●全長×全幅×全高=4890×1980×1800mm
●ホイールベース=2915mm
●車両重量=2470kg
●エンジン=V8OHVスーパーチャージャー
●排気量=6165cc
●最高出力=710ps/6200rpm
●最大トルク=868Nm/4700rpm
●駆動方式=4WD
●トランスミッション=8速AT
●車両価格(税込)=1356万円

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