力を伝える手段として油を利用しているのが「油圧式」だ
クルマに限らず、機械の仕組みとして、力を伝達するということは当たり前のようにある。シンプルなところでいうと、棒で押して伝えるとか、電気的だとAでスイッチを入れるとBが動くというのもある。これら以外にもいろいろな方法があって、よく使われるのが油圧だ。
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そもそも油圧とはどんな仕組みかというと、注射器ふたつを向かい合わせにし、先端の液体がでる部分同士をホースでつなげて、中に液体を入れておくような状態。一方のピストンを押すと、反対側のピストンが出てくるのは想像できるだろうが、力を伝える手段として液体を利用しているのが特徴で、この液体に油を利用しているので油圧と呼ばれる。
ちなみに油圧に使用される油は伝達のためのもので、潤滑は基本的にしないので、この場合はオイルではなく、フルードと呼ぶのが一般的だ。ATフルードやブレーキフルードと呼ぶのはこのためだ。
伝達力を簡単に倍増させることができる
ではなぜ油圧を利用するのか。まずメリットしてあるのが、確実性だ。先のたとえで注射器に当たるものはシリンダーと呼ばれるが、仕組みは単純なので信頼性は高い。中のオイルシールが劣化はするが、急激でないので、交換時期さえ守ればとくに問題になることもない。電気だと、不具合が起こりやすく、信頼性はどうしても欠けてしまう部分がある。
またフルードは熱によって膨張しにくい素材を使うので、安定して力の伝達に使うことができるというのもある。もし水だと膨張するので、なにもしなくても力が伝わってしまいかねない。
そして大きなメリットとなるのが、伝達力を簡単に倍増できるということ。パスカルの原理というのを習ったことがあるだろう。それぞれの油圧シリンダーの中にはピストンが入っていて、この面積が同じであれば同じ力が伝わるし、一方が2倍の面積があれば、力は2倍になって伝わるというもの。4倍になれば、同じく4倍になって、ペダルを踏んで4つの車輪に付いたブレーキを効かせることができるのは、この原理を利用しているからで、油圧ジャッキが簡単に重たい車体を持ち上げられるのも同様だ。
このようにシンブルな仕組みながら、力を確実に、そして簡単に増幅させて伝えることができるなど、油圧ならではのメリットというのが多くあり、それを活かすためにクルマでもさまざまな部分で油圧システムが使われているのだ。
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