最高速度357km/h以上 最高出力1903ps
ランボルギーニの開発部門で、今は亡き伝説的技術者、ボブ・ウォレス氏の後輩としてキャリアをスタートし、ブガッティEB110などのスーパーカーを生み出したロリス・ビコッキ氏。彼が、今日は筆者の隣りに座っている。
【画像】驚愕体験を平然と ピニンファリーナ・バッティスタ 超高性能なBEV 日本発オウルも 全119枚
ロリスが、この電動ハイパーカーへ関わったのは、開発の終りが見えた頃。オーナーが、より親しみやすいと感じる特性を与えるためだったという。
ブガッティ・シロンを凌駕する加速力を繰り出し、最高速度は357km/h以上がうたわれている。最新のバッテリーEVらしく、アップル・カープレイにも対応している。
トラクション・コントロールをスポーツ・モードにし、スロットル特性をフュリオサ・モードへ切り替えたら、どうなるか彼へ聞いてみる。朗らかなイタリア人は、少し困惑したような笑みを浮かべながら、「どうなるでしょうね」。と答える。
筆者は、イタリア北西に位置するトリノへやって来た。最高出力1903psを誇る、アウトモビリ・ピニンファリーナ・バッティスタの真実を確かめるために。
いつものことだが、過去の経験を大きく超えるモノへ挑むとき、期待だけでなく不安も入り交じる。恐らく、最高出力の25%程度を引き出しただけでも、イタリアの公道では手に余るだろう。路肩には、幹の太いヘーゼルナッツの街路樹が並んでいる。
一般的なトラクション制御では手に負えない
ポルシェ918 スパイダーやマクラーレンP1が話題を集めていた頃、ル・マン24時間レースで活躍したレーシングドライバー、リチャード・アトウッド氏と話す機会があった。彼は、素晴らしいマシンがガレージへ仕舞い込まれることを心配していた。
1000馬力という数字だけでなく、ハイブリッド・パワートレインの瞬間的な大トルクを、一般的なドライバーの運転ではリアタイヤが受け止めきれないと考えたためだ。だがバッティスタには、遥かに強力な駆動用モーターが4基も載っている。ゾクゾクする。
一方で、アウトモビリ・ピニンファリーナ社の最高技術責任者(CTO)、アンドレア・クレスピ氏との会話も蘇る。2018年にお会いした時、バッティスタの安定した動力性能について誇らしげに説明していた。
1台のプロトタイプで、0-100km/h加速を80回も繰り返し、平均タイムの差は0.1秒に収まっていたそうだ。また、一般的なスーパーカーに実装されるトラクション・コントロールでは、まったく手に負えなかった可能性にも触れていた。
瞬間的に240.2kg-mものトルクを発生するパワートレインに、内燃エンジンと同じシステムが通用するとは思えない。そこで、10ミリ秒単位で制御される独自システムを開発したという。少し、不安の慰めになる事実ではある。
筆者とロリスを乗せたバッティスタが、トリノ郊外のストレートを進む。勇気を出して、フュリオサ・モードを試してみる。アクセルペダルを、フロア側へ目一杯倒す。
驚愕の実体験を平然と提供することへ感動
リア側がぐっと沈み、突如フロントアクスルが全力で仕事をしだす。このモードでは、前後アクスルで発揮されるトルク割合は40:60だという。
ジャイロスコープが状況を判断し終えるまで、極めて僅かな「タメ」がある。そう感じた次の瞬間、ワープのような突進が始まった。ハリウッド映画の中にいるようだ。周囲の景色が霞んで見える。これほどの加速を体験したのは初めて。
2秒くらい我慢して、右足の力を緩める。何km/h出ていたのか、気にする余裕はない。ひたすら前を見るしかなかった。助手席のロリスが笑っている。驚愕の体験を、バッティスタは平然と提供することへ感動を覚えた。
既に納車は始まっているという。実際に、桁外れの実力を発揮させたことのあるオーナーは、どの程度いるのだろう。もし読者がそのお1人なら、安全な環境で試されてみてはいかがだろう。
2022年末、AUTOCARの恒例企画といえる英国ベスト・ドライバーズカー選手権のため、フェラーリはグレートブリテン島西部のアングルシー・サーキットへ296 GTBを届けてくれた。このハイブリッド・スーパーカーも、筆者の概念を改めるほど凄かった。
最高出力は830psで、皮むきの終わったミシュラン・カップ2Rタイヤを履き、特別に手配されたガソリンが給油されていた。下りコーナーからの直線で、かつてないほどの驚きを残してみせた。
トリノ郊外の一般道を走るバッティスタは、真新しいミシュラン・カップ2を履いている。それでも、速度上昇の鋭さは296 GTB以上。条件を考えれば、感嘆するしかない。
この続きは後編にて。
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