今、地方移住を選ぶ人が増えているそうです。
若者のクルマ離れ説を一蹴!焦げるほど熱気を帯びた「クルマ好きな若者たち」
東日本大震災以降、移住は増加傾向と言われていましたが、昨今のコロナ禍によってリモートワークが普及したこともあり、地方移住への関心もより高まっているようです。時代は「モノ」から「コト」へともいわれていますが、人生や生き方を見つめ直したい人も増えているのかもしれません。
移住のメリット・デメリット
移住のメリットは、おもに「ゆとりある生活の実現」と「やりたいことができる」ではないでしょうか。都心よりも家賃が安く、生活コストをかなり抑えられます。
デメリットをあえて挙げるなら、「人間的距離の近さ」かもしれません。おそらく移住先の多くが「田舎」と呼ばれるような自然豊かな地域だと思います。住民は地域で生まれ育った方が多く、「共同体」のような関係になっているため、人づきあいが濃くなりがちと思われます。「同じ地域で暮らす者同士助け合わなければ」という結束力を感じます。
移住先の行事や会合には参加したほうが吉です。地域にどんな人が住んでいるのかを把握しておけますし、思わぬ情報交換ができたりとメリットのほうが多いです。人づきあいが得意ではない方は、ここが最大のデメリットになるかもしれません。
ただ「田舎」で生まれ育った筆者としては、過敏にならなくてもよいのでは……と考えています。外から来たぶん“しがらみ”がないので、逆に溶け込みやすい。挨拶と笑顔があれば、うまくいきそうな気がします。
カーライフと地方移住の親和性
移住する目的が「理想のカーライフを送りたい」もアリだと思います。移住で最もネックとなるのが「アシ」の問題といわれますが、クルマ好き(運転好き)であれば苦ではないですよね。そういう意味で「カーライフ」は、地方移住との親和性が高いといえるのではないでしょうか。
筆者の住む「岡山県」はカーライフに最適
筆者の住む岡山県は、クルマ好きが移住する地として最適だと思います。まず、岡山県は温暖で災害(地震)の少ない県です。安定した地盤を持ち、専門分野からも注目されています。「首都移転は岡山県」と提唱されるほどなのです。そんな岡山県で暮らすメリットをいくつかピックアップしてみました。
【魅力(1)】「晴れの国」であること
岡山県が「晴れの国」と呼ばれる理由は、1mm未満の降水量の日が全国最多であるからです。これはクルマ好きにとって朗報! とくに雨の日を避けがちな旧車オーナーにとってはぴったりの県だと思いませんか? そういえばオープンカーオーナーも岡山県には多い気がします。
【魅力(2)】食べ物が何でも美味しい
温暖な気候の恩恵で、果物・野菜・魚介など食べ物がとにかく美味しい岡山県。しかも旬の食材をリーズナブルに入手できる環境も整っています。ドライブがてら道の駅や産直市場をめぐって旬の味覚探しをするのも楽しいですよ。ちなみに筆者はドライブしつつ「晩酌のアテ探し」に余念がありません(笑)。
また、野生動物が田畑を荒らすことから、有害鳥獣捕獲隊による捕獲活動が行われている地域も多く、ジビエとして鹿肉や猪肉の加工品も種類豊富に販売されています。
【魅力(3)】サーキットが多い
岡山県には国際サーキットを含むサーキットが3コースあり、ジムカーナ走行会を受け入れている施設も2カ所あります。さらに近県へのアクセスも良好で、兵庫県や広島県のサーキットへ移動しやすいメリットもあります。
【魅力(4)】魅力あるドライブロードが充実
岡山県はドライブロードが豊富です。中でも「広域農道」と呼ばれる、ほぼ信号がなく広い道路も多数。この道は、農産物の輸送効率向上を目的とした道路です。山間や高原をぬって通っていることが多いため、ロケーションも抜群。さらに勾配やカーブに富んだ道もあり、走りがいがありつつ路面は滑らか。一級のドライブロードとしても楽しめるのです。
ただ、路面の良さや信号の少なさからスピードを出しやすいので、まずは安全運転を。そして必ず農耕車を優先してください。
【岡山に住んだら行きたい場所】渚の交番ひなせうみラボ
2021年9月、備前市日生町頭島にオープンした海洋学習施設「渚の交番ひなせうみラボ」は、ドライブの立ち寄りにもぴったりです。備前市日生町と鹿久居島を結ぶ「備前♡日生(ひなせ)大橋」と「頭島大橋」を渡って向かいます。
施設1階は物販コーナーや多目的室になっていて、「備前里海・里山ブランド認定商品」や地元産の野菜や近海でとれた魚介類などが販売されています。2階はレストランとオープンテラスがあり、レストランでは、地元食材を使ったメニューが楽しめます。
岡山県備前市日生町日生3518-5
TEL:0869-72-2000
営業時間:9:00~17:00(定休日:水曜日・年末年始)
HP: https://hinase-umilab.com/
移住前は「お試し移住」を
移住を考えているなら、移住候補地での「移住体験」がおすすめです。地域住民との交流を通じて現地のリサーチができます。現在は移住の支援体制を整える動きも活発化していて、国や自治体などの支援制度を受けることもできるそうです。
体験移住は宿泊施設に滞在するものや、ツアーとしてガイドやアドバイスをして貰えるプログラム、職業体験に特化したタイプなど、自分に合った移住体験を選んでみてください。県の移住相談窓口に問い合わせたり、移住者のコミュニティにコンタクトをとってみるのも手です。
家を購入せず「賃貸ガレージハウス」という選択肢
移住先が合わなかった場合はすぐに離れることができるので、しばらくは賃貸物件で様子を見るのも良いと思います。もし縁があれば賃貸のガレージ付き物件を借りるのも良いですね。最近では地方にも「賃貸ガレージハウス」が増えつつあります。ゆとりある土地で、憧れのガレージハウスを実現しましょう。
まとめ:好きなクルマと好きな場所で暮らす幸せを
たしかに地方は、メジャーなモーターイベントもなければ娯楽施設に恵まれているというわけでもありません。しかし、地方でカーライフを送っていてそういった点に不満を感じることはありません。
思えばクルマを運転できる時間も、時間が経つほど減っているわけです。内燃機関も終焉を迎えるといわれている今、チャンスは少しずつ失われてきているのかもしれません。検討されているかたは、お早めに。
移住カーライフ、おすすめです。
取材協力:渚の交番 ひなせうみラボ
[画像/Adobe Stock ライター/野鶴美和]
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みんなのコメント
複数台買ったことから駐車場倉庫を探し始め放浪。なかなか見つからず結局郷里に戻ったら競売で数件の土地を取得できました。流石に自宅近辺と言うわけにはいかなかったですが格安で場所の確保が出来ました。
クルマ好きにとって今の日本の都会は所有のハードルが高すぎます。
いまは実家を相続したので改装してリビングにクラシックカーとフォーミュラカー、乗る車はRRカブリオレと軽トラ、キャンピングカーの自作(積載車にオートフリートップ)を準備しています。田舎は夢が実現できますよ。ちなみにこちらは九州の真ん中。移住をお勧めします。