現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ハイパフォーマンスハイブリッドモデルが、新たな次元に誘う──新型ベントレー コンチネンタルGT アズール試乗記

ここから本文です

ハイパフォーマンスハイブリッドモデルが、新たな次元に誘う──新型ベントレー コンチネンタルGT アズール試乗記

掲載
ハイパフォーマンスハイブリッドモデルが、新たな次元に誘う──新型ベントレー コンチネンタルGT アズール試乗記

新型ベントレー「コンチネンタルGT」に加わったハイパフォーマンスハイブリッドモデルに、『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキが試乗した。アメリカ・モンタナ州で乗った印象に迫る。

新型ベントレー コンチネンタルGT アズールの特徴

価値の高い888万9000円──新型フォルクスワーゲンID. Buzz試乗記

1.ウルトラパフォーマンスハイブリッドとハイパフォーマンスハイブリッドの違い2.アズールの内外装3.快適な助手席4.秀逸なハンドリング5.まとめ1.ウルトラパフォーマンスハイブリッドとハイパフォーマンスハイブリッドの違い

アメリカ・モンタナ州で行われたベントレーの国際試乗会は、新型「ベンテイガ スピード」のテストドライブがメインだった。

新型ベントレー ベンテイガ スピードの完成度は素晴らしく、登場から約10年を迎えたモデルとは思えないスポーティな走りだった。

ビッグスカイと呼ぶ山岳リゾートを起点に新型ベンテイガ スピードの走行性能を堪能した翌日、短時間ではあるものの新型「コンチネンタルGT」の「アズール」に乗るチャンスを得た。

第4世代となる新型ベントレー コンチネンタルGTは、すでに日本市場へも上陸済み。筆者も「ウルトラパフォーマンスハイブリッド」と呼ぶ、プラグインハイブリッドシステムを搭載した「スピード」には、先日試乗した。ウルトラパフォーマンスハイブリッドは、 4.0リッターV8ツインターボエンジンと、パワフルかつコンパクトな電動モーターで構成。システム最高出力782psと最高トルク1000 Nmを発揮する。

ビッグスカイで試乗した新型ベントレー コンチネンタルGT アズールは、ウルトラパフォーマンスハイブリッドとは別の「ハイパフォーマンスハイブリッド」を搭載する。

ウルトラパフォーマンスハイブリッドのデチューン版で、先進的な4.0リッターV8エンジンと強力な電気モーターの組み合わせこそ変わらないものの、システム最高出力680ps、最大トルク930Nmに抑えられている。ハイパフォーマンスハイブリッドモデルは、 “パフォーマンス重視のデイリースーパーカー”という位置づけだ。

とはいえ、パワー、トルク、性能面で前世代の、W12エンジンを搭載したベントレー コンチネンタルGTスピードのパワートレインを上回っているというから十分高性能。

また、最大85kmの距離を純電気モードのみで走行出来るのもポイント。ウルトラパフォーマンスハイブリッドの70km弱に対し、ほんのわずかだが長い距離が電気のみで走行可能だ。

2.アズールの内外装

新型ベントレー コンチネンタルGT アズールは、ベースモデルの豪華バージョンだ。エクステリアは、光沢ブラック仕上げのマトリックスグリルなどが目をひく。足まわりには、新デザインのアズール専用ホイールを履く。サイズは22インチで、ベースモデルより1インチ大きい。

新型ベントレー コンチネンタルGT アズールのインテリアは、オープンポアのクラウンカット・ウォールナット製ベニヤトリム、照明付きアズール専用インテリアトレッドプレート、レザーシートのコントラストステッチなどを装備。

さらに、ツーリング、コンフォート、ライティングの各オプションパッケージも標準となる。

3.快適な助手席

試乗コースは、会場となったホテル「モンタージュ・ビッグスカイ」周辺。時間は、約15分程度だった。

まずは新型ベントレー コンチネンタルGT アズールの助手席にて、試乗開始。試乗車のボディカラーは「LIGHT WINDSOR BLUE」と呼ぶ爽やかな水色で、どこまでもひろがるビッグスカイの青空によくマッチしていた。

試乗した新型ベントレー コンチネンタルGT アズールのインテリアは明るいホワイトをベースに、LIGHT WINDSOR BLUEを意識したブルーのアクセントが各所にあしらわれる。こんな爽やかな仕様を仕立てられるのも、ベントレーならではだ。

新型ベントレー コンチネンタルGT アズールの助手席は実に快適だった。Bピラーレスだから、前後ドアウインドウを全開にすると開放感抜群! ビッグスカイの澄んだ空気が車内に吹き込む。EV走行時はエンジンサウンドが響かない分、鳥のさえずりも楽しめた。

大小のワインディングロードでは、多少、身体は揺すられるものの快適性に不満はない。新型ベントレー コンチネンタルGT アズールの上質なレザーをたっぷり使ったシートは、座り心地&ホールド性共に優れている。

22インチの大径ホイールながらも、乗り心地はしなやかで、不快なショックも皆無。助手席でのんびり移動を楽しむのも悪くない。

4.秀逸なハンドリング

が、新型ベントレー コンチネンタルGT アズールのステアリングを握ると、「やっぱりコンチネンタルGTはドライバーズカーだなぁ」と、実感。

新型ベントレー コンチネンタルGT アズールが搭載するハイパフォーマンスハイブリッドは、モーターの力が加わるため、かなりパワフル。ウルトラパフォーマンスハイブリッドに比べパワーは劣るものの、一般道では違いがわからない。

それもそのはずで、ハイパフォーマンスハイブリッドでさえ0~100km/加速はわずか3.7秒で、最高速度は270km/hに達する。

したがって、新型ベントレー コンチネンタルGT アズールのアクセルを踏み込めば、パワーが炸裂。登坂路でも、まるで平地を進むかのごとく、グイグイ速度を上げていく。

ちなみに、ウルトラパフォーマンスハイブリッドモデルの0~100km/加速は3.2秒で、最高速度は335km/h。数字だけ見比べると結構な違いがあるものの、日常域の体感スピードは変わらない。いずれのパフォーマンスハイブリッドも真価を発揮し、かつ違いが明確にわかるのはサーキットだろう。

新型ベントレー コンチネンタルGT アズールの乗り心地はベントレーらしい重厚なもので、フツーの舗装路をのんびり走っている限り不満はナシ。もう少し長い距離を走れば、スピードとの違いを見つけられたかもしれないが、ごく短時間の試乗では違いがわからなかった。

コーナリングでは、2.5t近い車重こそやや意識させるものの、アクティブAWDの緻密な制御のおかげで、それなりのスピードで走り抜ける。ロールもよく抑えられていて、思い通りのラインを走行可能だ。さすがは、車名に“GT”が与えられたモデル。電動化に伴い重量が嵩むにもかかわらず、従来のW12モデルと変わらぬスポーティさを維持するのは見事である。

5.まとめ

短時間の試乗ではあったものの、新型ベントレー コンチネンタルGT アズールが、ポテンシャルの高いラグジュアリークーペであったのはよくわかった。

それゆえ、新型ベントレー コンチネンタルGTスピードと迷った場合、どちらを選ぶべきか悩ましい。両モデル、すこぶる高性能なのだ。

もっとも、アズールがラグジュアリー志向であるのに対し、スピードはスポーティさを押し出すから、世界観が異なる。

パワーだけでは語れない奥深さが、モデルごとにあるので実際に購入するユーザーは特段迷わないかもしれない。

ただ、両モデルに乗ってしまった筆者は悩ましい。あれやこれや1時間近く考えたものの、選べず……。

結論、どちらのモデルも素晴らしいです!

【ベントレー 関連記事】

つつましい超高性能SUV──新型ベントレー ベンテイガスピード試乗記ベントレーが誇るラグジュアリーSUV「ベンテイガ」に、高性能バージョン「スピード」が復活した! アメリカ・モンタナ州で行われた国際試乗会に参加した『GQ JAPAN』ライフスタイルエディターのイナガキがリポートする。想像よりも大進化──新型ベントレーコンチネンタルGTスピード試乗記ベントレーの新しい「コンチネンタルGTスピード」は、日常を楽しめる万能2ドアクーペだった! 『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキがリポートする。麗しい1台──新型ベントレー コンチネンタルGTCスピード試乗記新しいベントレー「コンチネンタルGTC」は、実に贅沢なオープンカーだった。プラグインハイブリッドに進化した最新モデルの魅力に迫る。美しき新型ベントレー・バトゥールThe Black Rose登場──GQ新着カー特別なベントレーは、世界にたった1台。文と編集・稲垣邦康(GQ)

文:GQ JAPAN 稲垣邦康(GQ)
【キャンペーン】第2・4金土日は7円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

世界的に超希少な1台──レクサスRC350“Final Edition”試乗記
世界的に超希少な1台──レクサスRC350“Final Edition”試乗記
GQ JAPAN
走りの質、楽しさ、そして余裕が格段に高まった──新型レクサスRZ試乗記
走りの質、楽しさ、そして余裕が格段に高まった──新型レクサスRZ試乗記
GQ JAPAN
やっぱり2ドアクーペは美しい──レクサスRC350“Final Edition”試乗記
やっぱり2ドアクーペは美しい──レクサスRC350“Final Edition”試乗記
GQ JAPAN
ほぼフルモデルチェンジ──新型レクサスRZ試乗記
ほぼフルモデルチェンジ──新型レクサスRZ試乗記
GQ JAPAN
ちょっと驚きの完成度──新型スズキeビターラ試乗記
ちょっと驚きの完成度──新型スズキeビターラ試乗記
GQ JAPAN
新型ベントレーEXP 15登場! 超高級車の歴史が変わる1台だ!──GQ新着カー
新型ベントレーEXP 15登場! 超高級車の歴史が変わる1台だ!──GQ新着カー
GQ JAPAN
古くて新しいメルセデス・ベンツGクラスの特別仕様車が日本上陸! G450d Edition STRONGER THAN THE 1980s登場──GQ新着カー
古くて新しいメルセデス・ベンツGクラスの特別仕様車が日本上陸! G450d Edition STRONGER THAN THE 1980s登場──GQ新着カー
GQ JAPAN
【ゴルフ50周年特別企画マンスリーレポートVol.1】ゴルフ R ヴァリアント編「ハイパフォーマンスワゴンとの『やさしい日常』」
【ゴルフ50周年特別企画マンスリーレポートVol.1】ゴルフ R ヴァリアント編「ハイパフォーマンスワゴンとの『やさしい日常』」
Webモーターマガジン
いかついクルマは好きですか? 進化型「GRカローラ」がクルマ好きを虜にする理由【瀬イオナの試乗レビュー】
いかついクルマは好きですか? 進化型「GRカローラ」がクルマ好きを虜にする理由【瀬イオナの試乗レビュー】
くるくら
【最新モデル試乗】ベストセラー・メルセデスにお買い得モデル登場。900万円でも欲しいと思わせる、GLC220dクーペのコストパフォーマンスとは!?
【最新モデル試乗】ベストセラー・メルセデスにお買い得モデル登場。900万円でも欲しいと思わせる、GLC220dクーペのコストパフォーマンスとは!?
カー・アンド・ドライバー
「レクサスらしい走り味」がさらなる高みへ! EV専用モデル「RZ」がハードウェアを大幅刷新!! “プレミアムブランドならではの電動SUV”は何が進化した?
「レクサスらしい走り味」がさらなる高みへ! EV専用モデル「RZ」がハードウェアを大幅刷新!! “プレミアムブランドならではの電動SUV”は何が進化した?
VAGUE
新型スズキGSX-8T&GSX-8TT登場! ネオレトロなストリートバイクがあらわる!
新型スズキGSX-8T&GSX-8TT登場! ネオレトロなストリートバイクがあらわる!
GQ JAPAN
【控えめだがホンモノ】究極のフォルクスワーゲン・ゴルフ!今まで見えてこなかった『R』の真価を知る
【控えめだがホンモノ】究極のフォルクスワーゲン・ゴルフ!今まで見えてこなかった『R』の真価を知る
AUTOCAR JAPAN
【兄弟対決】シボレー コルベット3兄弟 コルベット スティングレイ対コルベットZ06対コルベットE-Rayの比較テスト 各モデルの性能と実力は?
【兄弟対決】シボレー コルベット3兄弟 コルベット スティングレイ対コルベットZ06対コルベットE-Rayの比較テスト 各モデルの性能と実力は?
AutoBild Japan
ボルボ史上最も売れているという「XC60」の最新モデルでその理由を探る
ボルボ史上最も売れているという「XC60」の最新モデルでその理由を探る
@DIME
「個性」と「走り」と「性能」全部乗せ!? ハスクバーナ「Svartpilen 801」は乗れば乗るほど癖になる「沼バイク」
「個性」と「走り」と「性能」全部乗せ!? ハスクバーナ「Svartpilen 801」は乗れば乗るほど癖になる「沼バイク」
バイクのニュース
大きな話題となったメルセデス・ベンツ E63 AMGのエンジン変更【10年ひと昔の新車】
大きな話題となったメルセデス・ベンツ E63 AMGのエンジン変更【10年ひと昔の新車】
Webモーターマガジン
フェラーリ12チリンドリ x アストン マーティン・ヴァンキッシュ(1) 過去イチに競合関係のV12 GT
フェラーリ12チリンドリ x アストン マーティン・ヴァンキッシュ(1) 過去イチに競合関係のV12 GT
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2945 . 8万円 4106 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

160 . 0万円 4500 . 0万円

中古車を検索
ベントレー コンチネンタルGTの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2945 . 8万円 4106 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

160 . 0万円 4500 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村