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ぬかるんだ道無き急斜面をジープの6モデルで走破! 「本物のオフロード」を走って分かったジープの凄さとは?

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ぬかるんだ道無き急斜面をジープの6モデルで走破! 「本物のオフロード」を走って分かったジープの凄さとは?

Jeep Off-road Impression

ジープ オフロード試乗

ぬかるんだ道無き急斜面をジープの6モデルで走破! 「本物のオフロード」を走って分かったジープの凄さとは?

道なき道を突き進む、本国準拠のオフロード体験

ウルトラハイギヤードな「4L」に固定されたトランスミッション。走り出しから歯車がヒューンと金属音を響かせ、少しハンドルを切れば内輪差を吸収しきれずにグゴゴゴゴ・・・と駆動系がうなりを上げる。久々に、ラングラーの本気モードを味わう楽しい時間が始まった。

ジープ開発の聖地「ルビコン」の名を冠したクロカンモデル

当日用意されたのは、ラングラー系が3台とSUV勢が3台。まずはラングラーのフラッグシップである「アンリミテッド ルビコン」からそのステアリングを握った。

スタッフの誘導に従い、コースの下見もないままに試乗はスタート。その自信を裏付けるかのように、アンリミテッド ルビコンは砂利敷きの上り勾配などものともせず、確かな足取りで歩を進めて行く。

その安心感に気を良くしてアクセルを踏み込むと、当然ながら4Lのギヤ比で3.6リッターV6(284ps/347Nm)がアッという間に吹けきった。当日はギヤが固定の約束だったため、そこからはスピードを抑えたが、ラングラーの実力をもってすれば前半の登坂路は通常レシオで十分。電子制御センターデフの柔軟性を考えても、伸びやかに回る自然吸気ユニットのパワーを楽しみながら、ハイスピードなダートクライミングを楽しめたはずである。

文字通り「道が無い」シチュエーションでも走りきる

コースの中腹までたどり着くと、ここからはコースが二手に分かれる。ラングラーはより高みを目指して駆け上り、そこから最大で20度を超えるピッチング角の山肌を降って行く。

2本の細いわだちをトレースし、身の丈ほどもある草むらを突き進む。どこに何があるかもわからない初走行では、ヒルディセントコントロールのブレーキ制御が高い安心感を与えてくれた。大きなモーグルでフロントスウェイバーを解除すると足つきがさらに良くなり、かつ横揺れが減る。タッチモニターからは自車の姿勢が確認でき、走るほどにコツがつかめてくる。当初の緊張感は、いつの間にか高揚感へと変わっていた。道なき道を走るラングラーの逞しさに触れると、なにか自分までアクティブに変われそうな気がした。

アドベンチャードライブに最適なショートボディ

2台目に試乗したのは、3ドア・ショートボディのルビコン。これまで日本仕様のショートボディは「スポーツ」のみ、しかも受注生産のマニアックなモデルだったが、つい先日100台限定で最強仕様のルビコンを加えた(※すでに限定の100台は販売終了)。

その最たる特徴は、いわずもがなの機動性。1895mmの全幅はそのままに、ホイールベースはアンリミテッドより550mm短く、車重はスポーツ比だが275kgも軽いのだから、同じ3.6リッターV6を搭載していても走りが明らかに違う。現行ラングラーの美点は何より乗りやすくなったことで、その分売れ筋が5ドアモデルとなるのは理解できるのだけれど、やはりショートボディの走りは捨てがたい。

経済性に優れるターボエンジン搭載のサハラ

そんな妄想購入シミュレーションを、さらに悩ましくしてくれるのはアンリミテッド サハラ 2.0Lだ。2.0リッター直列4気筒ターボは最高出力(272ps)こそ僅かにV6を下回るが、ジープの魅力に直結する最大トルクは400Nmと53Nmもトルキーで、なおかつ3000rpmという低い領域で発揮される。そしてこのエンジン特性が、サハラのゆったりした乗り味とベストマッチなのだ。

先ほどショートボディの機動性に心を奪われたばかりなのに、今度は一番ラグジュアリーなレザーシートモデルに心が揺れる。それくらいジープの基本性能は高く、18インチのオールテレインタイヤ、スウェイバーなしのサハラでも、これくらいのステージは簡単にこなしてしまうのである。

SUVモデルにも色濃く流れる“Jeep”の血脈

SUV勢はグランドチェロキーがリミテッド、チェロキーとレネゲードがトレイルホークに試乗できた。

コースは中腹から降る形となり、スキーでいえば「初級者コース」といったところか。とはいえそれは、もし自分がオーナーならば絶対に踏み込まないような獣道であり、どのモデルにもこれをものともしないボディのタフさと、電子制御4WDの駆動力があった。そしてこれには、ラングラーの血を強く感じた。

本物のクロスカントリー性能がもたらす絶大な安心感

特にチェロキー トレイルホークの足つきの良さと、Lowモードにおける足取りの確かさは格別だ。セレクテレインのモードを全くいじらないまま、ぬかるんだ急勾配を走りきるその頼もしさには、SUVの本質を改めて確認することができた。

こうした本物のクロスカントリー性能は、実生活ではほぼ無用である。しかし本物の性能があるからこそラングラーはファッションの域まで昇華し、チェロキーやレネゲードはその安心感が大きな価値となっている。それを年に一度でも確認することができたら、オーナーはきっと自分の選んだ選択に誇りを持つだろう。だからFCAにはぜひ、積極的にこうした機会をユーザーに与えて欲しい。そう強く感じた試乗であった。

REPORT/山田弘樹(Kouki YAMADA)

PHOTO/市 健治(Kenji ICHI)

【車両本体価格(税込)】

ラングラー アンリミテッド ルビコン(3.6リッターV型6気筒):612万円

ラングラー アンリミテッド サハラ 2.0L(2.0リッター直列4気筒ターボ):590万円

ラングラー ルビコン(3.6リッターV型6気筒):終売

グランドチェロキー リミテッド(3.6リッターV型6気筒):659万円

チェロキー トレイルホーク(2.0リッター直列6気筒ターボ):499万円

レネゲード トレイルホーク(1.3リッター直列4気筒):387万円

【問い合わせ】

ジープフリーコール
TEL 0120-712-812

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みんなのコメント

4件
  • こういった場所に強いのは分かっているけど汚したくない、傷つけたくないの気持ちが優っているから試さないな。
  • >スウェイバーなしのサハラでも
    って。。。ゲン■クやばいな

    フロントのスウェイバー(スタビ)をスイッチで解除してサスペンションのストローク量を大きくできる機能がルビコンにしか付いていないんであって、スウェイバー自体はサハラにも付いてますよ
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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