昭和の中ごろ生まれのオジサンたちにとっては、「プレリュード」という車名は、青春の思い出に重なる胸きゅんワードだろう。特に1982年に登場した2代目モデルはひとつの時代を創ったと言ってもいいぐらい人気ぶりで、「デートカー」なる言葉を認知させたことでも知られている。そんな大看板であるプレリュードは、今年秋に華麗に復活を遂げるのだが、これまでベールに包まれていたインテリアが初公開された。蘇ったプレリュードは、どんなクルマに仕立てられているのだろうか?
→【画像18枚】ついに公開された、新型プレリュードのインテリア。「やっぱり一流のデートカー」
●文:横田晃(月刊自家用車編集部) ●写真:自家用車編集部
プロトタイプといいつつも、スガタカタチはほぼ完成形
このたびインテリアやメカニズムが公開された次期プレリュードは、“プロトタイプ”こそ取れないものの、そのスガタカタチはどうみても製品仕様に限りなく近いもの。どうやら正しく歳を取ったあの頃の若者たちが、また乗りたくなるクルマに仕立てられているようだ。
―― グライダーに乗り込んだ時に感じるであろう高揚感をデザインに盛り込んだことで、タイプRとは明らかに違った価値観が受け付けられているプレリュード。低い車高と幅広ボディで洗練されたスタイリングは人気を集めそうだ。
若い頃と比べたらすっかり落ち着いたけれど、まだまだ走りも楽しみたいし、なによりも助手席に愛する人を乗せてどこまでもドライブを楽しみたい。そんな大人のためのクーペを目指したことがうかがえるのである。
全高を低く、ワイドさを上手に表現したエクステリアの開発コンセプトは「GLIDING CROSS STANCE」というもの。グライダーに乗っている時に感じるであろう高揚感をデザインに落とし込んだもので、直線的デザインだった1980年代のモデルと比べると、複雑で豊かな曲面で構成されたフォルムには品がある。
それは初公開されたインテリアも同じ。エクステリアのイメージをそのまま持ち込んだという「GLIDING COCKPIT」を開発コンセプトとして仕上げたキャビン空間は、見やすさと操作感もしっかりと考慮したパッケージで、ホンダ車らしい走りへの期待感を否応にも掻き立ててくれる。シートまわりの素材感の良さもあって、ていねいに作りこんだ印象が強い。
―― 最近のホンダ車らしい水平基調が強いインパネデザイン。低めに取られたダッシュ部や開放的なウインドウの恩恵により、運転席からの見晴らしは良好で車両感覚が掴みやすい。運転しやすさにこだわった「直感Sport-HMI」の考え方が注がれたメーター&操作スイッチも見どころのひとつ。
―― デートカーらしく前席は十分な広さ。前席シートは左右ともサイドサポートを備える身体を包み込むタイプだが、運転席側と助手席側で座り心地に違いをつけている。2座の後席シートは、足もとには少し窮屈感を感じるが、しっかりと座れるタイプ。プラス2的ではないことも最新クーペらしいところ。
―― リヤエンドが絞り込まれるクーペパッケージながら、実用性もしっかり考慮していることも特徴のひとつ。ラゲッジは後席通常時でも大中のハードケース2個が積め、後席格納時はゴルフバックが2個積めるスペースが確保される。
「ハイブリッドでもスポーティ」最新制御機能でドライバーの好みの走りを選び分け可能
昔のプレリュードは、MTからそろそろATが主役、という頃にデビューしたクルマだったが、新型のセンターコンソールにはシフトレバーの影もない。そこにあるのは最近の高級車のトレンドとなりつつある、ボタン式のシフトセレクターだ。
一方、往年の若者を楽しませてくれるために、ステアリングにはマニュアル変速が楽しめるパドルが備わり、コンソールには、COMFORT、GT、SPORT、INDIVIDUALのポジションを持つドライブモードセレクターと、S+と記されたプッシュボタンが並んでいる。
開発エンジニアの話によると、ドライブモードは「GT」モードがレスポンス、ハンドリング、サウンド、乗り心地、燃費、トルクフィールをバランスさせた、いわばデフォルト。「COMFORT」ではそのマトリクスを少し乗り心地やトルクフィールに振り、ゆったりとした上質な走りを表現。「SPORT」では逆にレスポンスとハンドリング、サウンドを強調した乗り味という。ちなみに「INDIVIDUAL」はそれらを自分好みにセッティングできるモードだ。
そしてS+のボタンを押すと、「GT」ではレスポンスとサウンドが強調され、「COMFORT」は乗り心地とトルクフィールが増し増し、そして「SPORT」ではレスポンスとサウンドに全振りの、元気のいい走りが楽しめる。走りの個性を激変させる、「Honda S+ Shift」と名付けられたこのシステムは、今後のホンダのe:HEVと呼ぶハイブリッド車に順次搭載されていく予定とのこと。
―― ボタン式のシフトセレクターはセンターコンソールに配置。ドライブモードやホンダSシフトの操作スイッチもここに集約される。
―― 車載ITはダッシュ中央部にモニターがセットされる、スマートフォン感覚で操作できるタッチタイプを採用。
e:HEVは、内燃機の心地良さも織り込んだ最新システム
新型プレリュードのパワートレーンは、全車e:HEV。これは高速巡行時のみエンジン直結で走り、それ以外のシーンではエンジンで発電してモーターで走る、シリーズ式ハイブリッドとなるシステムだ。
走行モードのマトリクスにトルクフィールという表現が使われている通り、低速域から豊かなトルクを発揮するモーターの特徴を活かして、まるで大排気量エンジン車のようなゆったりとした、けれど力強い乗り味を味わえるとのこと。
サウンドのパートでは、発電用エンジンの回転数を走りに応じて変化させ、パドルでの変速時にはブリッピング(いわゆる中ブカシ)までして音で走りを演出するという仕掛けも興味深いポイントのひとつ。
シャシーはカリカリに走りを追求したシビックタイプRをベースに、グランドツーリング指向にチューニングしたもの。開発エンジニアによると19インチの大径タイヤを履くが、けっしてタイム命の高性能ではなく、ハンドリングと乗り心地を高度に両立させた味付けに仕立てている。高いポテンシャルを持つ足回りだからこそ、上質な走りの表現にも応用できるというわけだ。
シートは左右で別チューニング。運転席は走り志向、助手席はコンフォート志向で差別化
一方、運転席と助手席のシートには異なるチューニングがされているのが、大人のグランツーリスモらしいところ。運転席はより身体をしっかりとホールドし、助手席は同乗者がリラックスできる乗り心地重視の味付けにしたという。
そうした新型のキャラクターは、1980年代の懐かしのプレリュードの正常進化版とも言える。助手席のリクライニングレバーが運転席側についていた往年のモデルほどあからさまに色っぽくはないが、パートナーを思いやりながら自分自身も楽しく走れる大人のパーソナルカーとして、プレリュードは復活を遂げたといっていい。
―― プレリュード(プロトタイプ)
―― プレリュード(プロトタイプ)
―― プレリュード(プロトタイプ)
―― プレリュード(プロトタイプ)
―― プレリュード(プロトタイプ)
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みんなのコメント
しかも、新型プレリュードは、前から見ても横から見てもダサい。写真は無いが、おそらく上下から見てもダサいのだろう。全方位的にダサい。デザイナーにお会いして何を考えてこうしたのか、デザイン哲学を聞きたい。月刊自家用車WEBさん、取材して記事にしてください。