アプリリアのアンドレア・イアンノーネは昨年末、マレーシアGPで採取された尿サンプルから禁止されているアナボリックステロイド(筋肉増強剤)が検出された。
暫定的な出場停止処分を受けプレシーズンテストも参加できずにいたイアンノーネだが、4月には正式に18ヵ月間の出場停止処分が下されることになった。
■出場停止処分のイアンノーネ、“切り捨てなかった”アプリリアに感謝
イアンノーネは一貫して無罪を主張し、禁止薬物が検出された原因は汚染された食品にあると論拠を並べていた。食品汚染は認められたものの、結果的にこうした処分が科されたことについて、イアンノーネは不服としてスポーツ仲介裁判所へ訴える姿勢を示している。
5月5日、3度のMotoGP王者であるホルヘ・ロレンソはスイスでイアンノーネと共に写った写真をInstagram上に投稿。そこにはイアンノーネがまったくの無実であることを確信しているという、ロレンソの思いが記されていた。
「昨日(4日)、僕らは湖の周りを歩いて、しばらく話していたんだ」
「いくつか笑い話なんかを思い出して笑って、彼の問題についても尋ねてみた」
「彼は真実を知っている唯一の人間だ。彼の話を訊いている時の、彼の穏やかさや彼の論拠は僕を説得した。誰にでもあるように、確かにアンドレアは過去に間違いを犯したけど、今回の“間違い”は自ら進んで行なったものじゃない」
「だから僕は早くバイクレースに復帰できることを願っている。結局のところ、彼の“キャラクター”が好きかどうかは別として、彼が才能と速さを持っているのは確かなんだ。先日言ったように、『才能は買えるモノでも、忘れられるモノでもない』ということだ」
イアンノーネは最近行なわれたMotosprintのインタビューの中で、自身のドーピング疑惑で出場停止が決まった後、連絡をとってきたライダーがマーベリック・ビニャーレスとロレンソだけだったと明らかにしている。
「レースに戻った時、セーフティコミッションで問題を提起して、ルール変更を求めることを最初にするだろうと保証する。なぜならこれは対処すべき問題だからだ」と、イアンノーネは語った。
「そして、全ての人々のため、他のライダーを思って僕はこれを言う」
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