レッドブルからF1に参戦するマックス・フェルスタッペンは、先日ニュルブルクリンクの北コース(ノルドシュライフェ)を舞台に行なわれたニュルブルクリンク耐久シリーズ第9戦(NLS9)の第57回ADACバルバロッサ・プライズに挑み、後続に圧倒的なリードを築いて優勝した。
フェルスタッペンにとってこれは、GT3マシンを駆って参戦した初のレース。にもかかわらず、経験不足を感じさせない圧倒的な速さを見せつけ、早くも来季のニュルブルクリンク24時間レースに出走するのではないかという噂が加速。大いに注目を集めている。
■ボルトレトが明かす、頼れる先輩にして“僚友”のF1王者フェルスタッペン。ふたりを繋ぐのはシムレースへの情熱
しかしそれ以外にも、もうひとつ注目されている要素がある。それは、シムレーサーの実力に関してである。
フェルスタッペンとコンビを組んだのは、クリス・ルルハムであった。ルルハムは、フェルスタッペンのシムレーシングチーム”チーム・レッドライン”のメンバーであり、iRacingのニュルブルクリンク24時間レースやバーチャル・ル・マン24時間レースで優勝。それらシムレースでの成功を経て、今季から本格的にGT3マシンの世界へと足を踏み入れた。
また、2位に入った9号車ハウプト・レーシング・チームのフォード・マスタングGT3をドライブしたのは、かつてグランツーリスモ・アカデミーのチャンピオンであり、その後スーパーGTやスーパーフォーミュラにも参戦経験があるヤン・マーデンボローであった。
ルルハムやマーデンボローの活躍は、今やシミュレーションレースが実際のレースへの第一歩として、しっかりと役に立つことを示した、まさに好例と言える。YouTuberであり、ニュルブルクリンクのコンテンツ・クリエイターでもあるミシャ・シャルーディンは、最近のいくつかの事例が、シミュレーションレーサーに対する「ただのゲーマー」という偏見を一掃することになるだろうと語った。
「1位と2位のマシンは、非常に印象深いものだった。2位のマシンをドライブしたのは、もうひとりの非常に興味深い人物だったからね。グランツーリスモのヒーローとしてお馴染みのマーデンボローだ。彼はグランツーリスモ・アカデミーで優勝したあとにレーシングドライバーとなり、リアルなレーシングドライバーとして数々の偉業を成し遂げ、人々を感動させている」
「しかし私が言いたいのは、実に興味深いということだ」
そうシャルーディン氏は言う。
「2位にはヤンがいる。彼はフェルスタッペン.comのマシンとの差を、1分10秒から24秒にまで縮めたんだから。チームメイトの助けや、トラフィックなどもあったけどね」
「ルルハムには確かにカートの経験はある。しかし2019年から現在に至るまで、iRacingのシムレーサーとしてプロフェッショナルな活躍をしてきた。彼の実力は高く、マックス・フェルスタッペンが他のドライバーの中から彼をフェルスタッペン.comのレースチームに選出した。フェルスタッペンは、シムレーサー出身のドライバーに、本物のレースカーをドライブする機会を提供したいと考えているんだ」
「しかしクリス、ヤンの他に、同じくシムレーサーとしても大成功を収めているマックス・フェルスタッペンもいる」
「彼らも含め、シムレーサーとしても大成功を収め、現実世界のレーサーとしても圧倒的な存在感を示しているドライバーもいる」
シャルーディン氏は、今後はシムレースが、レーシングドライバーのキャリアにとって必須のステップになる可能性があると考えている。
「先週末の結果や、他のドライバーたちの功績を見れば、『シムレーサーはただのゲーマー』というレッテルは、今はもう確実に払拭されているはずだ」
「実際、今から10年後には、プロのレーシングドライバーとして認められるためには、シムレーサーでもあることが必須になるだろう。それで現実のレースにも参戦できる。そして『シムレースなんてただのゲームだ』と人々が思うこともなくなるだろう。だってシムレースは、必要なのはシミュレーションのハードウェア(と電気代)だけで、あとは好きなだけドライブできるんだ」
「クラッシュしても、リスタートボタンを押せばまたすぐに走れる。プロのレーシングドライバーになり、F1に昇格するのが難しいのは、ランニングコストと旅費のせいだ。カートの選手権に出場するのだって、最初の数年間で出場費用として25万ユーロ(約4300万円)かかると思う」
「チームの費用、遠征費、カートの購入費用、タイヤ、ブレーキ、燃料など、年間100万ユーロ(約1億7000万円)もの出費が必要になるかもしれない。一方でシムレースなら、電気代とシミュレータの購入費用だけで済むんだ」
最近のレースの結果は、シムレースの未来が明るいことを改めて証明した。この傾向が続けば(おそらく続くだろうが)、シャルーディン氏の予測は、それほど突飛なものではないかもしれない。
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