MotoGPで現在最年長のアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)は、最近のパドックにおけるチームとライダーの契約の扱われ方に不満を示している。
契約という話題では、MotoGPクラスのマルク・マルケスが2024年まである契約を2023年限りで早期終了することで合意したと、今月上旬に発表されたことが記憶に新しい。
■アレックス・リンス、今週末のタイGPは欠場へ。復帰後も痛む右足の原因を特定し再手術
ホンダはマルケスの後任として、RNFのミゲル・オリベイラの引き抜きにかかっているということも明らかとなっているが、アプリリア側はオリベイラとの契約は2024年まであり、それを破棄することはできないと主張しているなど、綱引きが続いている。
オーストラリアGPを前に、エスパルガロはホンダに関する話題について話を振られると、契約の扱われ方に対して自論を述べた。
「契約、そう契約だ。僕は契約を尊重したいと思っている人間だし、MotoGPパドックはこれを大きく改善しなくてはならないと思う。ただ、何が起こるかは分からない」
「物事は急速に動いてしまう。その日の終わりには両者が合意して契約を結べるように……この世界ではなんでも起こりうるんだ」
「僕が言いたいのは、この世界で学んだこととしては、絶対は無いということだった」
ただエスパルガロはマルケスとホンダのように双方合意の上での契約解除などを問題視しているわけではない。彼はMoto2やMoto3クラスで最近見られるような一方的な契約解除を問題視している。
「契約はチームの方から破棄されるんだ。決してライダー側からじゃない」
「ライダーが契約を破棄したというのは、つまり両者の合意があったということなんだ。そしてマルクとホンダのように同意するのなら、それはいいことだと思っている」
「それも関係性の一部だからね。最終的に恋に落ちることもあれば、よりモチベーションが必要なときだってある」
「双方が理解し合って合意しているならなんの問題もない。でもチームが……Moto2やMoto3では『いや、彼は改善していないし、怪我も続いている……』などと言って契約を破棄することが、多々見られている」
「ライダーがレースに勝って、もっと報酬を要求しているわけでもないのに、これは良くないことだよ。フェアじゃない」
実際、Moto2とMoto3クラスではライダーがシーズン中に契約を打ち切られるという事例が見られている。
契約スピード解除の例では昨年のロマーノ・フェナティがわずか6レースで、チーム側が成績に不満を抱いたことから解雇されている。
今シーズンでもショーン・ディラン・ケリーが、腕上がりの問題を解決するために一時的に離れた後、シーズン中にもかかわらずAmerican Racingでのシートを失っている。
こうした問題をストップさせるために何ができるのか? その点を尋ねられたエスパルガロはこう答えた。
「IRTA(国際ロードレーシングチーム協会)がライダーではなくてチームを擁護しすぎていると思う。それが質問への答えだと僕は思う」
なおMotoGPライダーの間では現在、F1のドライバー組合(GPDA)のような組織を作るための動きが進んでいることが、調べにより判明している。ただF1にはFIAが管理する契約認定委員会など、MotoGPには無い仕組みが他にも存在している。
こうした組織を作ろうとする動きについて、エスパルガロは良いことだと考える一方、シリーズ側が契約とライダーを守ることが必要だと語った。
「ああ、でもF1にだけあるわけじゃない。多くのスポーツにあるんだ」
「もちろんそういった組合があるのは良いことだと思うよ。でもそれと関連させる必要はないとも思う。チャンピオンシップがそれ(契約)を守る必要がある」
「契約をしているなら、それを尊重する必要がある。僕はここで15年過ごして、チームから『6勝もしたからシーズン後半の給料は2.5割増だ』なんてのは聞いたことがない」
「例えばラウル(フェルナンデス/RNF)はMoto2で10勝しても給料は無かったし、チャンピオンシップの後半になってもそれ以上お金を得られるということもなかった。だから、僕らにはバランスが必要なんだ」
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
2台同時スタートのタイマンバトルに観客も熱狂! 難易度も高いラリージャパンの「豊田スタジアムSS」の面白さがヤバい
ペナルティに不満のペレス、スチュワードを批判したとして戒告処分。“個人的な侮辱”と見なされる/F1第23戦
シボレー、2台の新型コルベットZ06 GT3.Rを納車。最初のカスタマーカーがAWAのもとへ
ホンダ最後のM.マルケス「僕にとってチーム以上の存在。2013年から11年間、本当にありがとう」/第20戦バレンシアGP 決勝
ルカ・マリーニ、2024年からHRCと2年契約でレプソル・ホンダに新加入。週明けテストでRC213Vを初ライド/MotoGP
スバル新型「フォレスター」世界初公開! “頑丈ルックス”に大胆チェンジ! 5年ぶり全面刷新でめちゃ格好良くなった「6代目」米で発売へ
「眩しいライト」は点けるべき! でも「条件次第」では違反になる? 原則点灯の「ハイビーム」 正しい使い方は?
このままじゃメリットがない! 絵に描いた餅か? なぜ最高速度120km/h区間の延長をしなのか?【清水草一の道路ニュース】
全長5m超えのトヨタ「正統派セダン」発売! 新型「クラウンセダン」は「Sクラス」になれる? ショーファーに必要な条件とは
新型スイフト登場秒読み!! すげえ売れそう! 「プロト」公開で見えた市販型の実力と期待
みんなのコメント
以前から云うべきを云ってる。
然るに当然のことばかり。