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トヨタ新型「RAV4 PHEV」を公道でチェック 最新システム採用した“本命モデル”の出来栄えは?

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トヨタ新型「RAV4 PHEV」を公道でチェック 最新システム採用した“本命モデル”の出来栄えは?

■新型RAV4の「本命モデル」はこれか? 最新システム搭載のPHEVを試す

 6代目となるトヨタ新型「RAV4」の開発コンセプトは「継承と進化」です。キープコンセプトでありながらも、トヨタの次世代戦略である「電動化/知能化/多様化」を盛り込んだ、実は“攻め”のモデルチェンジとなっています。
 
 そんななか、今回の試乗ステージに用意されたのはPHEV(プラグインハイブリッド)です。
 
 いきなり結論になりますが、PHEVはズバリ新型RAV4の“本命”であり、自宅に充電設備がなくても選ぶ価値がある1台だと感じました。なぜ、筆者(山本シンヤ)がそう感じたのか。その理由を詳細に解説していきます。

【画像ギャラリー】これが6年ぶりフルモデルチェンジしたトヨタ「新型RAV4」です! 画像で見る

 新型RAV4のPHEVは「第6世代」と呼ばれる最新システムです。「THS II」の基本機構はそのままに、「さらなる電動車らしさの強化」と「徹底的な効率向上」をコンセプトに刷新されました。

 具体的には、トランスアクスル、モーター、インバーター、DC/DCコンバーターを一体構造にすることで、電動化パワートレインを小型・軽量・高効率化。

 さらに、パワーコントロールユニット(PCU)へのSiC(炭化ケイ素)半導体の採用によって電気損失を70%削減したほか、フロントモーターの高出力化(最大出力134kW/最大トルク270Nmから151.4kW/272Nmへ向上)や、バッテリー容量のアップ(17.4kWhから22.66kWhへ拡大)などが行なわれています。

 その結果、システム出力は306psから329psへ、EV航続距離は95kmから150kmへと大きく向上。また、新たに急速充電に対応したのも嬉しいポイントでしょう。

 エンジンも従来モデルと同じ2.5リッター直列4気筒ながら、最大出力130kW/最大トルク219Nmから137kW/229Nmへと引き上げられただけでなく、エンジンブロックの高剛性化、電動パワートレインとの締結剛性アップ、燃焼音の周波数帯の変更なども行なわれています。

 まずは「EVモード」で走り出します。スペック的には従来の2リッターガソリン車と同等とのことですが、応答性の良さやトルクの立ち上がりなど、「日常域はこれだけで十分以上」と思える力強さです。

 EV航続距離は、実用値を約8掛けと見積もっても、日本の一般的な1日の走行距離である100km前後を十分にカバー。まさにリアルで“プラクティカル(実用的)バッテリーEV”と呼べる存在です。

 ただ、新型RAV4のPHEVシステムの真価はそれだけではなく、「HEV(ハイブリッド)モード」にあります。アクセルをグッと踏み込むと、329psのシステム出力を解き放ち、思わず「速っ!」と声が出てしまうほどの加速力を見せます。

 0-100km/h加速は5.7秒と「GRスープラ(2リッターモデル)」に匹敵し、まさにSUVの域を超えたパフォーマンスです。

 PHEVは「EVモードで長く走れることだけが正義」と思われがちですが、このHEVモードで見せた野性味あふれる怒涛の加速感もまた、新型RAV4の大きな魅力といえます。

 加えて、高出力化したモーターを活かしてエンジン回転を抑えることで、いわゆるラバーバンドフィール(回転数だけが先に上がり、加速が後からついてくる現象)が抑制されています。

 さらに、エンジンブロックや電動パワートレインの剛性アップによる低振動・音質改善も実感できるレベルに達しており、従来型よりも動的質感を高めた今までとはちょっと違うHEVに仕上がっています。

 静かに滑らかに走る「EVモード」と、329psを活かして野性味ある加速を見せる「HEVモード」。これぞまさに「1粒で2度美味しい」パワートレインであり、第6世代THS IIを活用したPHEVシステムの強みです。

■滑らかな「Z」と走りの「GR SPORT」 どう違う?

 そんな新型RAV4 PHEVには2つの仕様が存在します。ひとつは「Z」です。

 新型RAV4の中核に位置するグレードですが、HEVモデルに対して、エクステリアにはフロントの専用LEDクリアランスランプや、ボディ下部へのピアノブラック塗装の樹脂部品を採用。さらにホイールもブラック仕様にすることで、少し都会的で上級志向な装いとなっています。

 フットワークはHEVに準じていますが、PHEV化による重量増に対応して最適化されています。ハンドリングは、背の高さを感じさせない一体感のあるクルマの動きや、4輪を上手に使った旋回姿勢など、HEVと共通する良さを持っています。

 その上で、低重心化と重量アップが良い方向に効いているのか、姿勢変化が少なく、タイヤがより路面を掴んでいる感覚が強いため、結果としてさらに安心・安定したコーナリングが可能でした。

 乗り心地は、HEVよりもシットリとした足の動きと入力の優しさが相まって、HEVで気になった細かい凸凹によるヒョコヒョコとした振動を上手に抑え込んでいます。まさに「元気だけど大人」な快適性です。

 つまり、新型RAV4の持つ軽快さと、都会派SUVである「ハリアー」のような上質さを兼ね備えた走り味・乗り味であり、エクステリア同様、少し都会的なキャラクターに仕上がっています。

 もうひとつが、日本向けのRAV4としては初設定となる「GR SPORT(GRスポーツ)」です。

 GRの世界観を幅広い人に届ける入門編という位置づけですが、エクステリアは進化版「ファンクショナルマトリックスグリル」を採用したフロントマスクや、空力操縦安定性に寄与するフロントリップスポイラー/リアウイング&サイドスポイラー、1本あたり2.2kgの軽量化を図った専用アルミホイールなどを採用しています。

 インテリアはブラック&レッドでコーディネートされ、本革×ブランノーブ素材の除電スタビライジングシートや専用ペダル、専用スカッフプレートなどが採用されています。

 ただ、個人的には「GRヤリス」や「GRカローラ」のようなメーター表示の専用デザインがないこと、そして高い静粛性があるのにJBLプレミアムオーディオが非装着であることなど、細かなツメの甘さが少し残念に感じられました。

 しかし、フットワークは素晴らしい出来栄えです。

 新型RAV4で初出しとなった、第2世代「GA-K」プラットフォームの素性の良さはそのままに、よりハンドリングに注力したセットアップを施すため、フロントにパフォーマンスダンパー、リアにサスペンションメンバーブレースを追加。

 引き上げられた体幹に合わせ、フロント25mm・リア20mmのワイドトレッド化を図り、さらに“匠”が入念に適合を行なった専用サスペンション&EPS(電動パワーステアリング)制御などが採用されています。

 実際に試乗すると、良い意味で裏切られました。今回の試乗は激しい雨&風というバッド・コンディションでしたが、それでも路面状況やタイヤの接地感が掴みやすく、コーナリングでは狙ったラインを外さずに、スーッと気持ちよく曲がっていくハンドリングにビックリ。

 ただ、Zに対して過度にスパルタンなのかというとそうではなく、ハンドリングの質や精度が高められている印象です。言うなれば、クルマ好きが唸る「スーパーノーマル」と呼びたくなる、本質的なスポーティさに仕上がっています。

 快適性についても、「これがGR SPORTなのか?」と疑うほどの高レベルです。首都高の段差を「トントン」といなす足の動きは、“プレミアム・スポーティ”と言えるほどの高い動的質感を備えています。

 おそらくサスペンションなどはZより引き締められているはずですが、無駄な振動を抑えた体幹と、タイヤの縦バネ(たわみ)やサスペンションの役割・連携が絶妙なため、路面状況によっては逆にZより乗り心地が良いシーンも見られたほどです。

 ただ、ひとつ欲をいえば「ドライブモード」です。スポーツモードに切り替えると、EPS(電動パワーステアリング)制御はGR SPORT専用設定になりますが、パワートレインの制御自体はZと同じなのが惜しいところ。

 例えば、加速時に時間限定で出力を大きく引き上げる制御や、雪道などでGRヤリスやGRカローラのような積極的な姿勢変化を愉しめる制御など、モーターの実力をフルに活用した“裏モード”のような遊び心があれば、GRらしいワクワク感がもっと増すのではないか…と感じました。

 そろそろ結論にいきましょう。普段の街乗りはBEVとして静かに走り、ロングドライブでは足の長いHEVとして航続距離1000km以上を誇る。さらに、信頼の4WDシステムとレベルアップした走りの合わせ技によって、走る道をも選ばない。

 ちょっと大げさかもしれませんが、最先端のカーライフが体験できる「どこへでも行けそう、なんでもできそうな電動車」です。

 個人的には、ZはEVモードのスーッと走る滑らかさと心地よいフットワークのバランスが魅力で、GR SPORTは329psのシステム出力をフルに活かしたHEVモードの力強い加速と、より懐の深い走りとのバランスの良さが際立っていました。

 同じパワートレインでも得意な所はあえて分けて伝える…。そんな売り方をしても面白いと思います。

 600万円(Zの場合。GR SPORTは630万円・いずれも消費税込)の車両本体価格は一見すると高く感じるかもしれませんが、国の補助金や残価設定型クレジットを賢く活用すれば、実はリアルでリーズナブルに狙える選択肢です。(山本シンヤ)

文:くるまのニュース 山本シンヤ
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みんなのコメント

2件
  • hit********
    駆除済。
  • ka_********
    バッテリーは22.6kwhでない。出典どこにあった?広報資料に書いてあるの?25.6kwhだと思う。出典はニチコンのホームページ。V2Hの最新対応表に書いてある。第一人者だから正しいと思う。出典明示するか適当に書いているなら訂正してくれ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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