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メルセデス・ベンツ最大のEV 7人乗りも可能な新型EQS SUV 11月英国発売

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メルセデス・ベンツ最大のEV 7人乗りも可能な新型EQS SUV 11月英国発売

最上級の電動SUV 7人乗りも可能

メルセデス・ベンツの新型EV、EQS SUVが11月初旬に英国で発売される。価格は13万ポンド(約2100万円)弱からとなる予定。

【画像】堂々たる大型EV!新型メルセデス・ベンツEQS SUV【ライバルのBMW iXやアウディeトロンと写真で比較】 全112枚

アウディeトロンやBMW iXのライバルとなるフラッグシップ電動SUVで、メルセデス・ベンツEQSおよびEQEセダンと同じEVAプラットフォームを使用している。シングルモーター/後輪駆動とデュアルモーター/四輪駆動の両レイアウトに対応し、107.8kWhのバッテリーを動力源とする。

このリチウムイオンバッテリーはEQSセダンのものと同じもので、フロアパン内にパッケージされているため、フロアはほぼフラットとなる。メルセデスによると、SUVモデルの中で最も低い重心になっているとのこと。

EQS SUVはEQSセダンと多くの部品を共有しているが、その開発は簡単なものではなかったという。EVA2プラットフォームのチーフエンジニアであるホルガー・エンツマンは、「かなり大変でしたね。6年近くかかりました」と語っている。

「当初からこのような(セダンとSUVに対応するよう)柔軟性を持つようにプラットフォームを設計したので、GLSやGLEなど大型SUVの経験を反映させることが出来ました」

「セダンよりも地上高が高く、また7人乗りのSUVは重くなることについても検討しましたが、車両重量を減らすためにアルミの比率を高くして軽量化した部品を多く取り入れました」

最新技術を惜しみなく投入 オフロードモードも

エンツマンは、これまでの内燃機関SUVの開発における経験の多くを、EQS SUVの開発(主に差別化)に役立てたと述べている。このモデルの開発作業のうち、およそ80%は電動ドライブトレインとは無関係のもので、MBUXインフォテインメント・システム、安全装置、シート、電気ワイヤーハーネスなどの部品に重点が置かれたという。

また、メルセデスの次世代プラットフォーム「MMA」をベースにしたEQXXコンセプトからも、いくつかの技術が応用されている。

「EVA2プラットフォームには、エアロダイナミクスに関する優れたアイデアを盛り込みました。また、インフォテインメント・システムやエネルギー使用量の削減方法、ドライブトレインやステアリングについても、良い学びがありました」とエンツマン。

「EQSセダンでは、開発プロセスの後半6か月で大きな前進を遂げました。風洞実験では小さな効果を発見し、一部のパーツを変更しました。空気抵抗係数を下げるために、アンダーボディカバーをもう少し閉じるようにしたのです」

「最後の1か月で多くの調整を行い、わずかな抵抗も減らすためにスタッフはみな大変な努力をしてくれました。正直なところ、社内の誰もがこのような数値(空気抵抗係数は今のところ未公表)を出せるとは思っていませんでしたよ。それでも、何とかやり遂げることができました」

また、EQS SUVはメルセデスのEVとして初めて、専用のオフロードモードを搭載している。エンツマンはAUTOCARに対し、開発におけるオフロードモードの優先順位は低かったものの、暑い地域でも寒い地域でも感銘を受けたと語っている。

「オフロード性能の搭載は、開発における主要目標ではありませんでした。しかし、実際に走らせてみると、スウェーデンの氷上やオフロードコースでも、非常に優れた挙動を示しました」

「この大きくて重いクルマが、凍結した道路をうまくこなすのを見て、わたし達はとても興奮し、少し驚いています。ラスベガス近郊の砂丘、スウェーデンの氷上、その他のオフロードエリアでテストドライブを行い、車両の能力を開発しました。非常に興味深いプロセスでしたし、結果にも大変満足しています」

低く構えたスタンス 空力に重点

EQS SUVのサイズは、全長5125mm、全幅1959mm、全高1718mmと、全体的に内燃機関車のGLSよりもやや小ぶりになっている。ホイールベースはEQSセダンと同じ3210mmで、こちらはGLSより75mm長い。

エクステリアは、3年前に発売されたEQCに始まり、最近のEQSおよびEQEセダンにも見られる滑らかなサーフェスデザインを多用している。

フロントバンパー中央に大きく張り出したブラックパネルグリル(オプションでスターパターン加工あり)、LEDヘッドライト、LEDライトバーなど、他のEQモデルとの類似性を示すスタイリングが特徴的だ。クラムシェル型ボンネットは整備時のみ開けられる仕様で、ウィンドウォッシャー用のフィラーは運転席側のフロントパネルに配置されている。

ウィンドウはサッシュレスではないが、フラッシュ式ハンドルを全車に標準装備。ボディサイドの気流をスムーズにすることで空力効率を向上するというランニングボードもオプションで設定。空気抵抗係数はまだ明らかにされていないが、フルフラットのアンダートレイの影響もあり、SUVモデルの中で最も空力効率に優れているとのこと。

航続距離は600km以上 最高出力540ps

英国では、欧州の他の地域と同様に2種類のモデルと3種類のパワートレインを導入する。

エントリーモデルは「EQS 450」で、シングルモーター後輪駆動のEQS 450+と、デュアルモーター四輪駆動のEQS 450 4マチックがある。最高出力はどちらも360psで、トルクはそれぞれ58kg-mと81.5kg-mを発揮する。

電費はWLTPサイクルで23.0~18.6kWh/100kmとされ、航続距離は536~610kmとなる。ツインモーターのEQS 450 4マチックは、1回の充電で507~613kmを走行できる。最大200kWのDC急速充電に対応し、10~80%を31分で充電することができる。

上位モデルは、最高出力543psと87.4kg-mを発揮する四輪駆動の「EQS 580 4マチック」だ。セダンのEQSよりもわずかに強力だが、航続距離はエントリーモデルのEQS 450 4マチックと同じ数値を実現している。

エネルギー回生には、D+(惰性走行)、D(標準的な回生)、D-(回生重視)の3つのレベルが用意される。また、走行状況に応じて自動的に回生量を変化させるD-Autoと呼ばれる設定も選択可能だ。

後輪操舵で取り回し向上 車高調整も自在

足回りとしては、エアマチック・エアサスペンションと可変ダンピングコントロールを備えたフロント4リンク、リアマルチリンクを標準装備。走行中、80km/hまでは車高を最大25mm上げることができ、110km/h以上では「コンフォート」モードで10mm、「スポーツ」モードで15mm自動的に下がり、空気抵抗を減らして電費効率を高める。

最大4.5度の後輪操舵が可能だが、オプションで10度まで上げることができる。この場合、回転直径は11.9mから11.0mとなり、小型ハッチバックとほぼ同じ取り回しを実現する。

主な走行モードは「エコ」、「コンフォート」、「スポーツ」、「オフロード」の4種類で、オフロードは電子スタビリティコントロールのON/OFFが選択できる。

オフロードモードでは、トラクションコントロールシステム、アンチロックブレーキ、ダウンヒル・スピードレギュレーションと、スロットルのマッピングが調整される。メルセデスは、「軽いオフロードに挑戦できる」と述べている。

幅1.4mの超ワイドスクリーン搭載

ハイマウントのダッシュボードには、12.3インチのデジタルメーターと12.8インチのインフォテインメント・ディスプレイが標準装備されるほか、上位のEQS 580には8コアプロセッサと24ギガバイトのRAMを内蔵したハイパースクリーンが搭載されている。

幅1410mmにおよぶハイパースクリーンは、12.3インチのメータースクリーン、17.7インチのインフォテインメント・スクリーン、12.3インチの助手席用スクリーンを一体化したものだ。

「ヘイ、メルセデス!」の音声コントロールに対応するほか、無線によるソフトウェアアップデートも可能。また、オプションでARナビ対応のヘッドアップディスプレイも用意されている。

3列目シート(オプション)を装着すると足元と膝のスペースは狭くなるが、最大7人乗りが可能となる。ラゲッジスペースは195Lを確保している。

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みんなのコメント

5件
  • これは酷い。
    もうパクリ合戦過ぎてる。
  • 中々面白いジャンルを責めてますね。
    中国人には、呆れる位にめちゃくちゃ売れるね
    セダンの良さはわかるけど、オールマイティーな車が
    やはり便利だと思うね。大き過ぎて航続距離が
    正確では無いと思うけどね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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