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国内導入が待ち遠しいヤマハPG-1、ライバル徹底比較試乗インプレ【オンロード編】

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国内導入が待ち遠しいヤマハPG-1、ライバル徹底比較試乗インプレ【オンロード編】

ホンダCT125ハンターカブ/クロスカブ110と徹底比較!!

2023年末にタイ、そしてベトナムで相次いで発表され、2025年6月現在も国内導入が待たれるヤマハの「PG-1」。誰がどう見てもホンダのハンターカブ&クロスカブにブツけてきたライバル車だが、現状は並行輸入車のみ。2023年モデルの個人車両に触れる機会を得たので、同年モデルのライバル車との比較試乗してみたぞ。まずはストリート。結論から言えば、意外とキャラクターが違ったぞ!!

【画像5枚】PG-1/ハンターカブ/クロスカブの違いを見る

●文:谷田貝洋暁 ●写真:真弓悟史

―― 【TESTER:谷田貝洋暁】初心者向けバイク雑誌の編集長を経てフリーランス化したライター。本誌ではガチテストやオフロード系の“土モノ”を担当することが多く、叩けばホコリが出る体質。スーパーカブプロ(JA10)とクロスカブ(JA45)のカブ主。

似ているようでカブとはまったく違うのだ

―― 【YAMAHA PG-1】主要諸元■全長1980 全幅805 全高1050 軸距1280 最低地上高190 シート高795(各mm) 車重107kg(装備)■空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ 113.7cc 8.9ps/7000rpm 0.96kg-m/5500rpm 変速機4段 燃料タンク容量5.1L■ブレーキF=ディスク R=ドラム 前後タイヤサイズ=90/100-16 ●価格:3043万7000ドン ※諸元&価格はベトナム仕様

アウトドアテイストの強いCT125ハンターカブが人気だからといって、ここまでキャラクターを寄せてくることないんじゃない? なんて穿った見方で今回の主役であるPG‐1と対峙したのだが…。自動遠心クラッチの横型エンジンにアンダーボーンフレームといった共通点はあるものの、実車を前にすると、カブ系に比べてずいぶんと腰高な印象を受ける。

カブでは定番の前後17インチホイールではなく、やや小さめの16インチホイールを履いているものの、最低地上高が190mmと、ライバルであるCC110(163mm)、CT125(165mm)に比べると異様に高い。

またステアリングに関しては、CC110が採用するカブ系定番のユニットステアではなく、CT125と同じ上下ブラケット付きのフロントフォークを備えている。この時点でコミューターではなく、スポーツバイクとして作り込まれていることは明らかなのだが、跨ってみるとさらにカブ(とくにCT125)との違いが明確化してきた。

走るまでもなくステアリングまわりの剛性感がCT125よりも高く、ハンドルの抑え込みも効く。また車体剛性アップを狙ってだろう、メインフレームは思い切りセンタートンネル部分が高められいるが、走り出せばカブ系のマシンにありがちな車体の心許なさが皆無。

PG-1は、カブ系が属するビジネスバイクジャンルではなく、ファンバイクとかスポーツバイクのフィーリングに近いのだ。このあたりの関係性はCC110とCT125に近しいところがあるが、PG‐1はCT125よりもさらにスポーツ性を高めに設定した雰囲気だ。

エンジン性能に関しては、エンジン回転数でパワーを稼ぐCC110とは違い、中低速でのトルクを重視した設定で、その排気音や加速フィーリングはどちらかといえばCT125に近い。ただ排気音がやや大きめで早朝の配達業務にはちょっと使いにくそうである(笑)。

また3台同時でのシグナルダッシュもしてみた。出足こそ軽さで勝るCC110が先行するものの、後伸びするPG‐1とCT125がジワリジワリと追い越す感じ。ただトップスピードに関しては、意外なほど差を感じなかった。

ただ、これがコーナリングとなるとずいぶんと話が違ってくる。結論から書けば、ビジネスバイクの域にあるカブ系に対して、PG‐1はしっかりスポーツバイクしているのだ。

前述した剛性感あふれるステアリングはダイレクト感に溢れているし、センタートンネル高めのフレームは大きな応力がかかっても心許ないところがない。カブ系のユニットステアに比べるとPG‐1は格段にコーナーが攻めやすいのだ。

しかも同じ上下ブラケット付きのCT125と比べてもやはりPG -1の方がコーナリングでの限界性能は高い。後輪の荷重が多めに設定されたカブ系とは違い、しっかりフロント荷重がかかるようになっているところが大きい。ハングオフだの、リーンアウトだのを試してみたくなるぐらいコーナーを攻め込める。

―― 【加速&最高速は3車ほぼ同列!】排気量に最大14ccもの差があるので最高速にはもっと差が出るかと思いきやCC110が健闘! CT125の4速はロング気味でジワジワ伸びる。

―― 【フレームの剛性感がカブ系とは大きく異なる!】センタートンネル部の跨ぎやすさを捨てて、高めのフレーム位置としていることもあって、車体の剛性感はPG-1が一番高く、車体に負担のかかるスポーティーな走りもお手のモノ!

スペック比較一覧表[2023年モデル]

―― 車名PG-1(諸元はベトナム仕様)クロスカブ110CT125ハンターカブ全長×全幅×全高1980×805×1050mm1935×795×1110mm1965×805×1085mm軸距1280mm1230mm1260mm最低地上高190mm163mm165mmシート高795mm784mm800mmキャスター/トレール26.5度/83mm27度/78mm27度/80mm装備重量107kg107kg118kgエンジン型式空冷4ストローク単気筒SOHC2バルブ←←総排気量113.7cc109cc124cc内径×行程50.0×57.9mm47.0×63.1mm50.0×63.1mm圧縮比9.3:110.0:110.0:1最高出力8.9ps/7000rpm8.0ps/7500rpm9.1ps/6250rpm最大トルク0.96kg-m/5500rpm0.90kg-m/5500rpm1.1kg-m/4750rpm始動方式セルフスターター←(キック併設)←(キック併設)変速機4段←←燃料タンク容量5.1L4.1L5.3Lタイヤサイズ前90/100-1680/90-1780/90-17タイヤサイズ後90/100-1680/90-1780/90-17ブレーキ前油圧式ディスク油圧式ディスク(ABS)←ブレーキ後機械式ドラム機械式ドラム油圧式ディスク発売当時価格──36万3000円~47万3000円

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文:WEBヤングマシン ヤングマシン編集部
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