イギリスのロンドンにあるO2アリーナで大々的に行なわれたイベント「F1 75」で、全10チームの2025年マシンのカラーリングが一堂に発表された。
各チームはただマシンのカラーリングを発表するのではなく、凝った映像を制作したり、音楽の演奏を交えたりと、それぞれ思い思いの方法でプレゼンテーションを行なった。
【ギャラリー】F1の歴史75年、厳選ベストカラーリングマシンTOP50。あなたはどのマシンが好き?
どのマシンがもっとも美しいか、それについては皆さんそれぞれ思われるところがあるだろう。そもそも、マシンのカラーリングに対する評価は主観的な部分によるものが大きく、酷評する人が多いマシンにも、一定数のファンがいるものだ。
本稿ではmotorsport.comの独断と偏見に基づき、今回のカラーリング発表を評価した。これは独創性、昨シーズンから変更度合い、そして単に筆者自身の好みに基づいた評価である。反対意見は甘んじて受け入れるつもりである……。
10位:アストンマーティン
カラーリングはダウングレードしているように見える。伝統のブリティッシュ・グリーンと、アストンマーティンの最近のカラースキームである蛍光イエローは悪くない。しかし黒いサイドポンツーンのカラーリングは、他の部分と全く調和が取れていないように見える。
これはAMR25が重量面での問題を抱えているため、バーレーンのテストではサイドポンツーンが無塗装のカーボン地のままになる……ということのヒントなのだろうか?
安全策をとりつつも、もっと素晴らしいカラーリングを用意できたはずではないかと考えるのは、私だけではないだろう。
9位:レッドブル
昨年と同じ……いつもどおりだ。そしてプレゼンテーションは少しぎこちなく、クリスチャン・ホーナー代表が喋る時間が長くてドライバーが喋る時間はなし……これでも少し評価を下げた。
他になにかあるかな……ああ、リヤウイングのスポンサーが少し変わっている。
8位:ウイリアムズ
青い。とても青い。青が好きな人にとっては、最高のカラーリングだろう。しかし、少し努力が足りない気がする。以前のようなモザイク模様の部分がなくなったし、昨シーズン終盤に使われた黄色のエンジンカウルは、遠い記憶になってしまった。
ウイリアムズが史上最大のタイトルパートナーシップと宣伝する、アトラシアンとの契約により、同社のロゴがエンジンカウルの目立つところに入れられている。このロゴを強調するために、全体的なカラーリングは簡素化されたのかもしれない。
人気の高いデュラセルの電池をモチーフにしたロールフープ部分のカラーリングは残されているが、目新しさは低減してしまった。
7位:キック・ザウバー
キック・ザウバーの2025年カラーリングは、昨年のモノに比べるとはるかにまとまりがあるように見える。ラスベガスでの評価が高かったことで、今年のマシンは前方2/3までがグリーンで塗られ、後方の黒い部分とグラデーションで繋がれている。
ただ「F1 75」で披露されたマシンは、チームがプレスリリースで配信したレンダリング画像と比べると高級感に欠けるように思われた。実際のカラーリングが、特にグラデーションの部分がカーボンにうまく溶け込んでいるなら、大人気となるかもしれない。
6位:マクラーレン
チーム代表のアンドレア・ステラは、昨年の躍進を継続できることを望んでいると述べた。カラーリングに関していえば、それは実現しているようだ。パパイヤオレンジとブラックのツートンカラーだが、その塗り分けは昨年のモノと酷似している。
大きく変更されることを期待していた人はがっかりしたかもしれない。決して悪いデザインではないが、素晴らしくもない。ロン・デニスがチームから去った後のアイデンティティを維持し、数多くいるパートナー企業が使いやすいプラットフォームとして機能させるためのカラーリングである。
オレンジ色の部分をもっと増やすことはできなかったのだろうか? しかし、彼らは今の状態に満足している。それはそれでいいことだ。
5位:ハース
カーボンの部分が少なくなり、デザイナーが創造力を発揮するチャンスが増えた。保守的な努力よりも目立つモノを提供したと言えるだろう。
過去数シーズンにわたって使われてきた白、黒、赤のトーンに新鮮な変更を加えたデザインは見栄えがよく、サイドポンツーンは白に塗られてそこに大胆に”HAAS”のロゴが入れられているのも目新しい。
傑出したデザインとはいえないかもしれないかもしれないが、ブランドに忠実に、そしてアメリカチームの想像力の豊かさを示していると言える。
4位:フェラーリ
フェラーリはやっぱり赤だ。赤だが、ここ数年使われてきた赤と比較して濃くなっているように見える。2022年と同じような色かもしれない。
エンジンカウルに白が追加されたのは、当然のことながらHPのタイトルスポンサーシップを強調するためのもので、マールボロがついていたミハエル・シューマッハーが在籍していた時代を思い起こさせる。
黄色の表現がなくなったのは少し残念だ。そして本当に細かいことを言うと、ユニ・クレジットのロゴは他の部分と調和しておらず、白いアウトラインが少し不恰好に見える。
ただHPのロゴを覆う白い部分に、白い細いストライプを入れたことで、WECに参戦する499Pのカラーリングに似た印象を受ける。
悪いカラーリングではない。白が入れられたのは、フェラーリの歴史的な赤にHPのロゴを調和させるための策であり、チームとしてスポンサーの要望を盛り込むのは当然のこと。もしかしたら、そういう肯定的な意見は少数派かもしれないが、皆さんの評価はどうだろうか?
3位:メルセデス
昨年と同じように見えるが、違う。エンジンカウルと側面にシルバーの部分が追加されたのは素敵で、既に美しかった2024年のカラーリングをさらにアップグレードしている。
ロールフープ部分に入れられていたINEOSの赤は、今年のカラーリングからは削除されている。
ペトロナスのグリーンを伴うイメージの使い方は、実に上品であり、黒を使ってうまく銀色の部分を分離されている。
サイドポンツーンは黒主体であり、もっと想像力を働かせる余地がたしかにあるかもしれない。しかし十分に魅力的なカラーリングだと言えよう。
2位:アルピーヌ
昨年は重量が過多だったこともあり、塗装する部分を最小限に抑えるしかなかったアルピーヌ。重量の問題が解決されたシーズン後半には、塗装にも少し手が加えられた。そして今年は完全復活を遂げたと言える。長くF1ファンを続けている過多ならば、1992年のブラバムBT60Bを思い起こすかもしれない。聖飢魔IIのロゴが入った、あのカラーリングだ!
ピンクとメタリックブルーは完璧には融合しないので、ふたつの色の間には、カーボンブラックの部分が控えめに残されている。しかしながら大胆な色使いで、昨年のカーボンブランクを多用したデザインとは対照的だ。
さらに注目すべき点は、エンジンカウルのスペースを、新しい燃料パートナーであるEni(エニ)に提供した。EniがF1に戻ってくるのは2000年以来のこと。以前はAgip(アジップ)として知られ、フェラーリなどのパートナーだったメーカーだ。
このピンクとブルーで塗り分けられたマシンは、おそらくかなり遠くからでも視認できる。おめでとうと言うべきだろう。
1位:レーシングブルズ
「ラミネートベニアをつけた歯のように白い!」と、チームがこの発表イベントのために起用したコメディアンのムニャ・チャワワが言った。確かに白い。しかしそれ以上に目を引いたのは、チームがトロロッソ時代から使ってきた、レッドブルの象徴となるロゴのカラーリングだ。
ボディカラーは全体的に白く、ノーズ先端とロールフープが黄色に塗られ、その両側に”レッド”ブルが描かれている。まさにレッドブル・レーシングの青い部分を白く変えた、そんなカラーリングである。白いボディワークは、スポンサー企業にとってはとても良いベースとなるだろう。
青い部分は少し残されているが、それはVISAのロゴとマシンの後端の部分に限られている。
このカラーリングは、2021年のトルコGPで、レッドブルが走らせた”ありがとう号”によく似ている。これは同年限りでパートナーシップが解消されることになっていた(はずの)ホンダに感謝を示すためのカラーリングで、リヤウイングに日本語で「ありがとう」と描かれていた。本来ならば日本GPで走る予定のカラーリングだったが、コロナ禍の影響で日本GPが開催されなかったため、トルコでの走行となった。
レーシングブルズの今年のカラーリングは、ありがとう号に比べると少し雑然としているかもしれない。しかしそれでも、かなり良いデザインだと思う。
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