メルセデスの連勝を止めたレッドブル・ホンダ。”予想外”の勝利に驚き
2019/07/04 19:32 motorsport.com 日本版
2019/07/04 19:32 motorsport.com 日本版
F1第9戦オーストリアGPは、マックス・フェルスタッペンがオーバーテイクを連発し、優勝を飾った。昨シーズンから続いていたメルセデスの連勝は10でストップした。
同一チームの最多連勝記録は、1988年にマクラーレン・ホンダのアイルトン・セナとアラン・プロストが記録した11勝であり、メルセデスはそれに迫っていたのだ。
オーストリアGPはレッドブルのホームレースであり、今回のレースには倉石誠司副社長など、ホンダの幹部が複数人訪れ、レッドブルと今後の中期的なプロジェクトに関する議論を行っていた。そんな中での勝利は、実に”タイムリー”なものだった。
今季から提携をスタートしたレッドブルとホンダは、開幕戦のオーストラリアでフェルスタッペンが3位表彰台を獲得する好スタートを切った。しかし、メルセデスが勝利を譲らず、新しいパートナーシップの成功は制限された。
フェルスタッペンはモナコGPの決勝を2番手で終えたものの、ペナルティで4位に降着。このため、8戦を終えた時点で表彰台獲得は2回にとどまっていた。
オーストリアGPを前に、ホンダの山本雅史F1マネージングディレクターは、当初考えていたよりも厳しいシーズンになっていると認めた。
「私たちは、もっと良い形でシーズンをスタートできると予想していました」と、山本はフランスでmotorsport.comに語っていた。
「メルセデスは改善してきましたし、弱点もありません。シャシーやエンジン、ドライバーも素晴らしいですし、マネジメント陣もそうです。ほとんどパーフェクトです」
「私たちは、メルセデスがこれほど大幅な改善をしてくるとは予想していませんでした。私たちの予想とは少し違っていたんです」
ところが、完璧だと思われていたメルセデスがほころびを見せたのが、オーストリアだった。マシンの基本設計の段階で冷却能力が低く、気温が35℃まで上昇したオーストリアでは、出力を落として走行せざるを得なかったのだ。
この弱点を利用しメルセデスの連勝を止めたのは、バーレーンやカナダで惜しくも勝利を逃したフェラーリではなく、レッドブル・ホンダだった。
レッドブルもホンダも、夏休みまでに勝利することを目標にしていたものの、メルセデスの失速で思わぬ勝利を手にすることになった。
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーに、フェラーリよりも先に勝利したことに驚いているかと訊くと、彼は次のように答えた。
「もし数レース前にそう言われたら、絶対に驚いていただろう」
「(2018年の)メキシコGPで勝ったマックスは、メルセデス以外で最後に勝った男だ。そして、今年初めてメルセデスを倒した男でもある。これは驚異的な成果だ」
ホンダは、前戦フランスGPですでに今季2回目となるアップデートを実施。こうした進歩もあって、フェラーリやメルセデスとの差を少しずつ縮めている。
ホンダのF1テクニカルディレクターである田辺豊治は、これまでのレースを踏まえ、オーストリアGPの結果は予想できなかったと話した。
「これまでのレースでは、メルセデスのマシンが非常に強いのを見てきました」
「私たちがフェラーリと争う時もありましたが、(オーストリアでは)我々のパフォーマンスが最も強力でした。少し驚いています」
今回のレースの結果、フェルスタッペンはフェラーリのふたりを上回り、ドライバーズランキングで3位に浮上している。
日産、東京オートサロン2020にスカイラインベースのカスタムカーを出展。GT-R&Zの50周年モデルや、1億円超えのコラボGT-Rも
FF化したBMW「1シリーズ」試乗。実用上はFF化のメリットがデメリットを上回った
新型フィット試乗。プラットフォームを刷新しなくとも好印象の仕上がり
メルセデス・ベンツ、新型GLAを本国で発表。よりワイド&トールになりSUVらしさを前面に押し出した
新型ゴルフはコネクト性能でライバルを圧倒。トヨタの技術者は3~5年遅れを取ったと危機感を強めた
メルセデスGLBはシカクいデザインが新鮮な3列シートのSUV。GLCに届きそうな価格が悩ましい
ポルシェ タイカンの電動快楽は911のエンジン快楽を逆転したかもしれない
MINI史上最速、ジョンクーパーワークスGPの新型が発売。0-100km/hは5.2秒、最高速265km/h
コペン GR SPORTは上質な乗り味を得てその間口を広げた